【目次】

40代の肌を美しく見せるナチュラルな「ベースメイク」


◆必要なことだけ上手に取り入れ立体顔に

時代遅れな肌印象は “ツヤだけ” “マットだけ” にとらわれすぎているから…。瑞々しいツヤとなめらかなマット感の “混在する肌” なら、顔立ちも表情も見違える。いま目指すべきは、もともとの顔立ちや肌がもっている自然な立体感を際立たせ、イキイキとした輝きを底上げする “質感を操るベースメイク” です。

顔のセンターゾーン、つまり鏡で見たときの正面顔のエリアにはツヤを感じさせ、顔の側面にはマットな質感と淡い影色を加えてみる。それだけで全体に自然な立体感が生まれ、表情がイキイキと際立って見えてきます。 さらに「本来あってはならない」小さな影はコンシーラーで消去。逆に「本来ここにあるはず」だった輝きはハイライターで強調。エイジングの産物であるトラブルを消し、エイジングによって失われた要素を補うベーステクニックを必要に応じて取り入れて。

スキンケア_1
目的別「塗る・塗らない」ベースメイクMAP。

Point1:生え際やフェースラインの悩みは影色のパウダーファンデーションでカバー

額の生え際が後退していたり、盛り上がったシミがあったり。フェースラインのトラブルを目立たせないために、尾花さんがおすすめするのは肌色より2段暗めのパウダーファンデーション。シェーディング用のパウダーよりも自然に肌になじみ、たるみを引き上げる効果が高い。

ブラシにパウダーファンデーションをとり、生え際の薄くなったところ、頬骨の下、耳の前からあごにかけてのエラの辺りにぼかす。
ブラシにパウダーファンデーションをとり、生え際の薄くなったところ、頬骨の下、耳の前からあごにかけてのエラの辺りにぼかす。

Point2:小鼻脇と口角の不要な影は消去

顔の中に点在する小さな影やくすみは、表情を暗く見せて老け印象にもつながるのできれいにリセットしておきたい。特に注意したいのは生活感が表れる小鼻脇と口角のくすみ。肌より1段明るいコンシーラーをピンポイントで塗り、スポンジで軽く叩き込むようになじませて。

Point3:目元の黒ずみ対策は万能オレンジコンシーラーで

血行不良による茶色いクマ、加齢による色素沈着など、目の下にある黒ずみは表情をネガティブな印象に見せる元凶。これを自然に隠すのはオレンジベージュのコンシーラーです。目の際から数ミリ離し、狭い範囲でカバーを。小さな修正なのに目元の元気回復には効果絶大。

コンシーラーは動きの多い目の際ギリギリまでは塗らずに、下まぶたのたるみジワにも入り込まないよう狭い範囲で処理。
コンシーラーは動きの多い目の際ギリギリまでは塗らずに、下まぶたのたるみジワにも入り込まないよう狭い範囲で処理。

Point4:上まぶたとTゾーンに光を集めて多幸感を

ほんのりバラ色を帯びた光に包まれた肌こそ、幸せの象徴。そこでローズ系のハイライトを眉間から鼻筋にかけてのTゾーンにプラス。さらに上まぶたのホールラインと、女神ゾーンと呼ばれる目頭にも。まるで美肌ライトを当てたように表情が華やいで。女優メイクの仕込み技。

【教えてくれたのは…】ヘア&メイクアップアーティスト 尾花ケイコさん

ノーファンデーションでも美肌映え!「影を消すライン」で立体的な美人顔に

◆スティックファンデーションで素肌感を生かす

「スティック」タイプで過ごす日は、艶のあるスキンケア機能付きの下地やプライマーをベースに。大きな面積で塗りたいときはスティックを立てて、細部に使うときは角を使うと便利です。指先でたたき込めば素肌感を生かした仕上がりに、カバーしたいところは重ね塗りを。抜け感を自在に操れるのも「スティック」の醍醐味。

STEP.1:頬上にさっとのばしクマやくすみになじませる

スティックファンデーションを手に持ったモデルの大塚まゆかさん
頬上にさっとのばした後は、クマやくすみが気になる目の下からゴルゴラインにかけて、丁寧になじませる。

STEP.2:乾燥による崩れが目立つ目周りも同様に

目元に手を当てたモデルの大塚まゆかさん
乾燥による崩れが目立つ目周りも同様に。目尻はこめかみ方向、上向きになじませ、引き上げ効果も狙って。

ディオール、クレ・ド・ポー ボーテ、メイクアップフォーエバー…【スティックファンデーション】3選

ナチュラルに大人の品格を引き出す「アイメイク」


◆肌になじむカラーでナチュラルな陰影を表現

大人のアイメイクの前提は、どうナチュラルに自分らしさを表現するかということ。シンプルで軽やかな着こなしが主流となり、アイメイクの定番となったのは、シックなマットカラーの単色アイシャドウで仕上げる陰影メイク。例えばベージュやブラウン、トレンドの「ミュートカラー」(くすみ系カラー)も、光の効果で見た目よりシアーに発色し、重ねただけで透明感のある陰影や立体感を演出。

ブラウンカラーでナチュラルに

アイシャドウ_2
定番メイクは、ブラウン系のマットカラーで目のフレームを際立たせる深みのあるグラデーションを表現するのが基本。凛とした気品と迫力エレガンスを主張する目元は、プレシャス世代らしさを感じさせるもののどちらかというと素材感にコクのある秋冬の着こなしと好バランス。

夏のアイメイクの決定版「クワイエット・ラグジュアリー」なアイメイク術【基本の極意】を伝授!

◆アイシャドウをブラシでなじませ透け感を演出

今どきの透け感メイクは、ピンクやベージュなどの彩度の高い色を、淡く重ねて発色させるのがポイント。そのためには、大きめのブラシを使うことが大事です。ブラシを大きく動かすだけで、発光するような透け感が手に入ります。

アイホール全体にワイパーでなじませる

女性の目元
 

STEP.1:目を開けたときに色がいちばん欲しいところ(前に出ているところ)にひとはけ

STEP.2:イホールの上端までワイパーのように動かして色と光を広げる

STEP.3:同様に下に向かって目の際までぼかす

STEP.4:目の際をアイラインで引き締める

トレンドの【透け感あるアイメイク】を叶える【極みのアイシャドウブラシ】4選|ツールをアップデートして “旬顔” を実現!

◆ビューラーを使わずに抜け感のある目元に

まつげは「ビューラー」と「マスカラの重ね塗り」でぱっちり印象に仕上げるもの、と思い込んでいませんか?  でも大人のまつげは加齢で細くなり、スカスカ状態。立ち上げることでまつげとまつげの間の白い粘膜が目立つので目のフレームがぼやけ、かえって老け感が増すばかり…。大人はまつげの立ち上げは禁止!  “ひさし”のようなまっすぐまつげがベストであることを知っておきましょう。

ブラシをスッと前に動かす

マスカラを塗っている女性の目元
今どきのマスカラはつきがよくジグザグ塗りは必要なし。手順はマスカラをまつげの根元にグッと当ててから、スッと前方向に動かすだけ。“ひさし”効果で白い粘膜が見えないから目の輪郭がクッキリするし、横から見たときはスッと長さのある印象的なまつげに。気負いのない知的な美人顔になるのです。
女性の目元
ぱっちりまつげはNG。

大人まつげの必需品「ランコム」秀逸マスカラで【長さのある印象的なまつげ】で洗練目元に!

ナチュラルな血色感を出す「チークメイク」


◆ベージュチークで自然な血色頬を演出

「迷わない顔」に必要なのは、ナチュラルな印象をどうつくるかという視点。若い頃にはかわいくきまった明るいピンクチークは、もはやNG! 肌になじみつつ自然な血色を演出するベージュトーンに注目。ピンク系でもコーラル系でもオレンジ系でも、これさえ忘れなければ洗練されたチークメイクが実現します。

黒目の下の頬部分から頬骨に沿って横長にぼかす

チーク_2
黒目の下の頬部分から頬骨に沿って勾玉を描くように横長にぼかすと、顔の縦長感を緩和しつつ輪郭がリフトアップ。表情がふんわり優しく華やいで、好感度も抜群!

横顔の美しさは【チーク】が決め手!明日から使いたいチーク&メイクテクニックをご紹介!

ナチュラルなのに立体感が生まれる「陰影メイク」


◆眉頭下〜目頭には眉パウダーを仕込み自然な影を作る

ノーズシャドウなんて素人には難しい、と思いがちですが、濃いブラウンシャドウではなくアイブロウパウダーなら違和感なし。ノーズシャドウ効果でメリハリを。

眉頭から鼻の付け根へとぼかす

アイブロウ_1,アンチエイジング_1
アイブロウパウダーならば浮かずに彫りが描ける。眉頭から鼻の付け根へとぼかす。眉を描いたら指で、眉頭から鼻の付け根までサッとのせ、彫りをつくるだけ。のせていることに気づかれないくらいの薄さが正解です。

【お悩み別】鼻を際立たせる “メリハリ” メイクを伝授!ノーズシャドウ&ハイライトで鼻に立体感をもたらすメイクメソッド

◆マットな白パウダーで立体的な顔に

パールなしのマットな白パウダーを使用。白っぽくも粉っぽくもならずフワッとした明るさを強調。

眉間から鼻筋、唇の山の上、あご先までの一直線にのせる

パウダー_1
白のフェースパウダーをブラシに含ませたあと、そのまま肌にのせればいちばん最初につけたところに厚くつき、ムラの原因に。まずはティッシュの上で余分な粉を落とし、眉間から鼻の頭、唇の上、あご先にのせる。のせる範囲は狭いほうが中高い美人顔に。広範囲にのせると顔を大きく見せるので注意して。

【お悩み別】鼻を際立たせる “メリハリ” メイクを伝授!ノーズシャドウ&ハイライトで鼻に立体感をもたらすメイクメソッド

この記事の執筆者
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