【目次】
- 知っておきたいフレグランスの知識
- 華やかでフェミニンな「フローラル」系の【6選】
- フレッシュな香りの「シトラス&フルーティ」系【6選】
- 甘くエキゾチックな「オリエンタル」系【3選】
- 落ち着きや安心感のある「ウッディ」系【6選】
知っておきたいフレグランスの知識
◆フレグランス選びのヒント “ノート” について
たくさんの種類のなかから形のない香りを選ぶのは、実はなかなかに難しいもの。自分の嗅覚を信じて、じっくり時間をかけて選ぶのがポイントです。まずは、原点に立ち返って人の評価を気にせず、どんな香りに惹かれるかを知りましょう。そのためのヒントとなる主な香りの種類を紹介します。
シングルフローラル:ローズ、ジャスミン、ガーデニアなど1種類の花で構成された、シンプルでカジュアルな香り立ち。
フローラルブーケ:複数の花を組み合わせた華やかな香り。
シトラス:柑橘系の清涼感と爽やかな甘さが特徴。比較的ユニセックスな印象。
グリーン:植物の葉を思わせるみずみずしい香り。
シプレー:柑橘系の香りのなかにオークモス(苔)を配合した神秘的な香り。
オリエンタル:バニラ、白檀、フランキンセンスなどを使ったエキゾチックで深みのある香り。
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◆香りにまつわる美しいマナーと楽しみ方
フレグランスとは、数十〜数百もの繊細な香料を組み合わせて創り上げた作品であり、さらにすべてが揮発する成分でつくられているデリケートなもの。ここではベストな保管方法、正しい嗜み方などの基本についておさらいをしましょう。

◇実は温度管理が大事。美しい香りをキープする最適な保存方法とは
美しいフレグランスのボトルを、保管も兼ねてインテリアの一部として飾っている人も多いと思いますが、室内での保管では夏は30℃以上になることもあり、温度変化が激しく劣化しやすい環境です。直射日光が当たらず、温度変化の少ない冷暗所保存が基本ですが、さらにいうなら光遮断、低温、温度一定という意味でも理想的な場所は冷蔵庫やワインセラー。また、フレグランスの保管期間は未開封で3年、開封後は1年で使いきるのがベストです。
◇レイヤリングとは重ねづけではありません。複数の香りをまとう上級ワザを知っておく
複数のフレグランスを使って香りをまとうレイヤリングという方法も新しい香りの楽しみ方。とはいえ、フレグランスは調香師が年月をかけてストーリーと香りの構成を創り上げたもの。フレグランス同士を混ぜるかのように重ねてしまうと、調香のバランスを崩すことも…。なので、おすすめのレイヤリングとは、上半身と下半身とつける場所を分けること。先に深みのある香りを、ウエストや太ももなどの下半身に纏い、軽やかな香りは耳の後ろや手首、肘の内側、などの上半身に。
◇香りを楽しむために気をつけるべきこと。手首同士を擦り合わせてはいけない
手首に吹きかけて擦り合わせる…という動作が習慣になっていませんか。この動作、摩擦熱により香りが飛びやすく、トップノートからラストノートまでの香りの変化が早くなってしまうそう。香りの移ろいを楽しむには、擦らず放置するのが基本です。つける場所は香りを印象付けたいときは、手首、肘の内側など脈打つところに。さりげなく香らせたいときは、足首、膝の裏に。また空間に数プッシュして、「フレグランスシャワーをくぐる」というまとい方も優しく香らせる方法のひとつです。
◇30分後が本当の香り。つけた直後の第一印象できめないこと
フレグランスに使われている香料は種類によって揮発する速さに違いがあります。つけた直後に香るのがトップノートですが、フレグランスの真価をきめているミドルノートが本当の香りで、これが香り立つのは30分後。フレグランスを選ぶ際はこのことを念頭においておくといいでしょう。またつけたては香りが強すぎるので、外出の際は肌になじむまでの時間を考慮し、出かける30分前にはつけておくのが大人の嗜みです。
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華やかでフェミニンな「フローラル」系【6選】
【1】ディオール「ミス ディオール パルファン」

現代のシプレーを象徴するような、みずみずしいマンダリンとセンシュアルなウッディ アンバーとのコントラストが際立ちます。さらに香り豊かで凛としたパチョリや、香りをつなぐ濃密なアラスカ産シダーが微かな陰影をプラス。また自然を感じさせるモスのベッドが、大胆な甘いフルーツとフローラルの香りを温かく包み込みます。
【ディオール】時代と共に進化し輝き続ける「ミス ディオール パルファン」
【2】ナルシソ ロドリゲス パルファム「オールオブミー ナルシソ ロドリゲス オードパルファム」

手摘みされたセンティフォリアローズの希少なエキス、深みを加えるマグノリアのエッセンスにゼラニウムやムスクの香りが溶け合う、魅惑的で芳醇な香り。刺激的、それでいて深みと奥行きのある香りが、身につける人、そのありのままの個性を際だたせ自信を与えてくれます。
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【3】シャネル「ガブリエル シャネル ロー オードゥ トワレット」

エキゾティックなジャスミンやイランイラン、みずみずしく弾けるオレンジ ブロッサム、グラース産のチュベローズといった、『ガブリエル シャネル』を象徴する白い花々の香りを中心に、ベリーをアクセントとしたスパークリング ノートが輝きをプラス。オードゥ トワレットらしく、よりいきいきとフレッシュさに磨きがかかった香りが特徴的です。
【シャネル】夏にまといたいのは、華やかでありながらもフレッシュな息吹が漂う透明感のある香り
【4】ルイ・ヴィトン「eLVes ルイ・ヴィトン オー ドゥ パルファン」

ルイ・ヴィトン独自のブルガリアンローズのアブソリュート、そして二酸化炭素抽出法によるローズ センティフォリアで際立つ華やかな香り。ルイ・ヴィトンのフレグランス史上初めてスズランを採用、フランスのグラースで開発された初めての抽出プロセスによって、その香りが存在感を放っています。スズランとバラの香りが、そのフレッシュな魅力とニュアンスを高めています。フローラルノートを引き立てるブラックカラント、ピーチ、そしてほのかに甘いココナッツミルク。
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【5】Aesop「オルナー オードパルファム」

「オルナーは、他者と同じ道を歩まないフローラルフレグランスをイメージしています。この香りの中に相対する張力関係、たとえば花の儚さと樹木の強さ、花弁の透明性と樹幹のたくましさ、みずみずしさと温もり、植物と金属、女性性と男性性、素朴と複雑などを見ることができます」(セリーヌ・バレル氏)。
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【6】ランコム「イドル オードゥ パルファン」

凛とした特別なローズとほのかなジャスミンが包み込む、フレッシュフローラル。さらにパチョリとホワイトムスクによるシプレーのラストノートがエレガント。厚みが15mmの薄いボトルで、モダンなフォルムも新鮮。
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フレッシュな香りの「シトラス&フルーティ」系【6選】
【1】ゲラン「アクア アレゴリア フォルテ ウード ユズ」

香調はウッディシトラス。日本古来の柑橘であるユズのフレッシュな香気をトップノートに、ベースはドライなシダーウッド、ウードウッド、ベチパー。自然の力強さと軽やかさのコントラストは、まるで神聖な森の中に誘われるよう。
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【2】ルイ・ヴィトン「パルファン・ド・コローニュ サン ソング オー ドゥ パルファン」

みずみずしいフルーティと柔らかなフローラルが奏でるチアフルな夏の香り。鮮烈に弾けるオレンジブロッサムのアブソリュートをベースに、ネロリやレモンのスパイス、奥行きのあるムスクが加わることで、透明感や躍動感に磨きがかかります。爽やかな香調の中に、エレガントなバランスと深みを吹き込む演出は、さすが!
【ルイ・ヴィトン】サン ソング|オレンジブロッサムが香る新作フレグランスが夏を連れてくる!
【3】メゾン マルジェラ「レプリカ オードトワレ ネバーエンディング サマー」

イタリア・アマルフィ海岸の太陽に照らされて熟したビターオレンジの香りを主役にした「ネバーエンディング サマー」は、イタリアの陽気な夏のバカンスシーンを彷彿とさせるシトラス ウッディーな香り。爽やかなビター オレンジ エッセンスが劇的に幕を開け、アーシーなハート ベチバーとスパイシーなジンジャーエッセンスが、深く温かな抱擁で包み込みます。
【メゾン マルジェラ フレグランス】太陽が照らすアマルフィオレンジの香り
【4】YSL BEAUTY「リブレ ロー ニュ」

ラベンダーのフゼアはそのままに、シトラスを加えることで、みずみずしくフレッシュな表情に仕上げられた「リブレ ロー ニュ」。夏の日差しとも鮮やかに調和する、清々しい香りが特徴的です。アルコール フリーなので、ボディにやさしく広げることも可能。仕上げに髪にもひと吹きするなど、自身の肌と溶け合うシトラスの香りを存分に楽しむことができます。
【YSL BEAUTY】名作リブレから爽やかな日差しと共鳴するシトラス系の新フレグランスがお目見え!
【5】ロエベ「アイレ アンセシス」

名前に用いられている「アンセシス」は、花の蕾が開花する瞬間を表す、ラテン語の植物名を由来としたもの。洋梨をベースにピオニーやサンダルウッド、少しのルバーブのノートを重ね、フルーティーでフローラル、そしてほんのりスパイシーな香りに仕上げています。まさに開花の瞬間のフレッシュなみずみずしさを表現したような、透明感のある香りが印象的。
“ロエベ流”アコードを携えて!新作フレグランスは洋梨のようなみずみずしく透明感のある香り
【6】プラダ ビューティ「インフュージョン ドゥ プラダ ルバーブ オーデパルファム」

ルバーブの繊細で甘酸っぱくフレッシュな香りが印象的なフレグランス。グリーンベルガモット、グリーンマンダリンやオレンジなどシトラスの爽やかさと絶妙に調和し、ホワイトムスクが清潔感あふれる軽やかさを演出します。洗練された上品さを感じさせるこの香りは、春夏の季節にふさわしい成熟した大人の女性にぴったりのエレガントなアイテムです。
【プラダ ビューティ】インフュージョン ドゥ プラダ ルバーブ オーデパルファム|想像を超える香りの世界へ
甘くエキゾチックな「オリエンタル」系【3選】
【1】クロエ「ノマド ルミエール デジプト オードパルファム」

香りは、夜明けとともに花開くブルーロータスの柔らかなノートで幕開け。繊細でみずみずしく、グリーンのニュアンスを含んだ軽やかなフローラルからはじまります。
続くジャスミンのアブソリュートが、ヴェルヴェットのようになめらかで深みのある温かさをもたらし、ブルーロータスの表情をより鮮明化。ラストに訪れるのは、砂丘の上を吹き抜ける風のような、ミネラル感に満ちたセンシュアルな余韻です。
ピンクベリーやエレミによるスパイシーで煌めくようなアクセントが香りを引き締め、シナモンバーク、サンダルウッド、ミルラをブレンドした特別なキフィ アコードが姿を現します。
【クロエ】ノマド ルミエール デジプト|古代エジプトの地から着想を得たフレグランス
【2】セリーヌ「アン・エテ・フランセ オードパルファム」

波と熱気に癒されながら過ごした南フランスでの夏の思い出や、小麦色の肌にアンバークリームのヴェールをまとったような甘く柔らかな気配など、バカンスの香りと強く結びつく「アン・エテ・フランセ」。爽やかなベルガモットやネロリに、プチグレンのビターな甘さが溶け合い、夏らしく柔らかなゴースやパウダリーなバニラのアコードが寄り添います。
【セリーヌ】「アン・エテ・フランセ」南仏バカンスの記憶を辿る甘く柔らかな香り
【3】アルマーニ ビューティ「アルマーニ プリヴェ イリス ブルー」

香りの始まりは爽やかなガルバナムやレモン。徐々にパウダリーでウッディなイリスバターの香りが広がり、最後はデリケートなジャスミンと包み込むようなホワイトムスクが、全体をクールな色気のあるエレガントな香りへと仕上げます。
【アルマーニ ビューティ】地中海へと誘うフレグランス「アルマーニ プリヴェ イリス ブルー」
落ち着きや安心感のある「ウッディ」系【6選】
【1】ヴァレンティノ「アナトミー オブ ドリームス ロックスタッズ ノワール オードパルファン」

メゾンのシグネチャーである“スタッズ”にちなんだ名を冠した「ロックスタッズ ノワール オードパルファン」は、神秘的なサンダルウッドを核とした香り。ベルガモットやバニラが加わることで、どこかミステリアスで官能的な余韻が漂います。
【ヴァレンティノ ビューティ】香りの引き立て役を担うクチュール仕立てのレイヤリングフレグランス
【2】ジョー マローン ロンドン「ヒノキ&シダーウッド コロン インテンス オードパルファン」(左)
【3】ゲラン「レ マティエール コンフィダンシエル オー デ カシミア オーデトワレ」(右)

ジョー マローン ロンドン ヒノキ&シダーウッド コロン インテンス オードパルファン:アロマティックなシダーウッドと、落ち着きのあるヒノキの香りが美しく調和。どこかお香を思わせる静謐なアコードが、重くなりがちな冬の着こなしに優雅なリラックス感を授ける。
ゲラン レ マティエール コンフィダンシエル オー デ カシミア オーデトワレ:上質カシミアの肌触りを思わせる柔らかく、軽やかな香り。アイリスとラベンダーにウッディノートやパウダリーなムスキーノートを加えた温かみのある香りが、肌と心を優しく包み込んでくれる。
大人なら知っておきたいフレグランスの基礎知識&楽しみ方を伝授【香水という嗜み—究極の私の香りを探して—】
【4】セリーヌ「ボワ・ドルモン」

「セリーヌ」のクリエイティブ・ディレクター、エディ・スリマンが手掛けたパフュームのデイリーライン。シダーとベチバーのウッディベースに、ほのかにビターなベルガモットとジュニパーが軽やかなアクセントに。
ロエベ、ジバンシイ、イソップ…ほか【魅力的なフレグランス12選】センスよく洗練された香りにアップデートしませんか?
【5】トム フォード「ミルラ ミステール オード パルファム スプレィ」

香調は力強いアンバー ウッディ。神秘的でスモーキーなお香のようなミルラエッセンス(樹脂の香料)がメイン。温もりのあるサンダルウッドやジャスミン、柔らかで洗練されたバニラが安らぎをもたらす。
ロエベ、ジバンシイ、イソップ…ほか【魅力的なフレグランス12選】センスよく洗練された香りにアップデートしませんか?
【6】BAUM「シンフォニー オブ ツリー オーデコロン」

樹木由来の香料で高原の野花が咲き乱れる天空の楽園のイメージを構築。ゼラニウムやローズマリー、ユーカリなどのハーブ、ローズをはじめとした花々、さまざまな樹木が奏でるみずみずしい香気が、心を明るく照らす。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部