「メゾン ポール・ボキューズ」がリニューアルオープン!その全貌をレポート

東京・代官山の「メゾン ポール・ボキューズ」が、2025年9月20日(土)、リニューアルオープンを迎えました。

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東京・代官山にある「メゾン ポール・ボキューズ」

フランス・リヨンの名店「レストラン ポール・ボキューズ」の精神と哲学を受け継ぎ、2007年にこの地に誕生してから18年。多くのゲストとともに、記憶に残るひとときを紡いできたレストランが、このたび未来へ向けて新たなステージへと進化しました。

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リニューアル後に飾られた、生前のボキューズ氏のサインが入ったブロンズのアート

料理、空間、おもてなし。そのすべてでポール・ボキューズの世界観を映し出し、これからも輝き続ける場所へ。オープンに先がけて行われた内覧会に、Precious.jpライターが訪問。生まれ変わった館内の魅力をお届けします。

改装コンセプトの「エコー・ヌーヴォー(新しい響き)」が息づく4つの空間

今回の改装テーマは、「エコー・ヌーヴォー(新しい響き)」。時代を超えて受け継がれる「古き良きもの」に、新しい感性を重ねることで生まれるコントラストと調和。それは、アール・ヌーヴォー様式の建築と革新的な要素が溶け合うことで、館全体に新たな息吹を吹き込むコンセプトです。

その世界観を体現するのは4つの空間。それぞれが異なる表情を持ち、訪れる人に多彩なひとときを演出してくれます。

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「バー&ラウンジ」

エントランスすぐの場所にあるのは、アール・ヌーヴォーの優雅なデザインが際立つ「バー&ラウンジ」。食前や食後にゆったりと過ごせるラウンジとしてはもちろん、特別な会食や接待にもふさわしい格式を備えています。重厚さの中に漂う落ち着きと華やかさが、大人の隠れ家のような空間です。

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「メインダイニング」(30席)

続くメインダイニングは、象徴的なアール・ヌーヴォー建築に現代的な素材を重ね、リヨン本店の気品を宿しながら独自の革新を取り入れた空間。

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壁に飾られたたくさんの写真
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スペシャリテをかたどったオブジェも

改装前は赤を基調とした印象的な部屋でしたが、今回のリニューアルで白を基調にした明るい雰囲気へと一新。100周年を迎えたリヨン本店のリニューアルをイメージし、照明や細部の意匠に至るまで丁寧に再構築されています。

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リニューアル後の新しいショープレート
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ポール・ボキューズ氏の言葉も飾られている

中央にロゴをあしらったオーダーメイドのショープレートや、壁を彩る写真が、ポール・ボキューズの歴史を映し出し、特別な時間へと誘います。

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ティファニー社製のステンドグラス
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ステンドグラスは天井からも

シーンに合わせて利用できるサブダイニングは、プライベートな会食から少人数のパーティまで幅広く対応。ウエディングではチャペルとしても使われ、ティファニー社製のステンドグラスや中庭の緑が開放感を与えます。

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「サブダイニング」(30席)

壁面には奥行きを感じさせる工夫が施され、落ち着きの中にも華やぎを感じられる空間です。

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「サロン」(パーティ:着席120名 立食200名/婚礼:着席120名)

最も広い「サロン」は、クラシックな深みとモダンな洗練をあわせ持つ空間。フランスの伝統色である落ち着いた緑色「ゴード」が全体を引き締め、イタリア製の陶磁器タイルとともに格調高い雰囲気を漂わせます。

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ステンドグラスと伝統色が美しい高砂

高砂を中心にしたシンメトリーの構成は、入口から目に飛び込む「最初の感動」と、高砂正面に立ったときの「二度目の感動」という二つの瞬間を生み出す設計。中央のステンドグラスと背景に広がる伝統色「ブランルージュ」が華やかさを添え、特注のシャンデリアがさらにエレガントな時間を演出します。

「躍動する伝統」を味わう至高の料理

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伝統と革新が響きあう料理
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スペシャリテ「黒トリュフのスープ」

「良い素材、良い火加減、良い味付け」。ポール・ボキューズの料理は、伝統に根ざしながらも常に新しさを求め続ける精神そのものです。伝統と革新が響き合う唯一無二の料理、そしてパティシエによる最新のクリエイションがそろい、訪れる人を魅了します。

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「シャリオデセール(デザートワゴン)」※シャリオデセールはディナータイムの MENU AU FIL DU TEMPS、MENU BOURGEOIS、 MENU PAUL BOCUSEで提供

なかでも欠かせないのが、伝統の「シャリオデセール(デザートワゴン)」。リヨン本店のシェフパティシエであり、世界チャンピオンの経歴をもつブノワ・シャルヴェ氏が、その魅力をさらに洗練された形へと進化させています。

ワゴンに並ぶデザートは、まるで宝石のよう。芸術作品を鑑賞するかのような高揚感に包まれます。

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内覧会でいただいたカナッペ

今回の内覧会では、5種類のカナッペを試食させていただきました。

「2種のマッシュルーム」「セロリラヴとリ・ド・ヴォー」「2色のビーツとマスカルポーネ」「キャヴィア オーベルジーヌとドライトマト」「白インゲン豆とコート・ド・ヴォー」。いずれもアートのように美しく、口に含むと旨みが広がり、思わず笑みがこぼれるおいしさでした。

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デザートは3種類のケーキ

デザートには「ガトー オペラ」「ガトー ピスターシュ」「モンブラン」をいただきました。パーティーサロンの伝統色・ゴードとブランルージュを思わせる色合いの組み合わせが印象的。少しお腹がいっぱいだったはずなのに、気づけばあっという間に完食していました。

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「メゾン ポール・ボキューズ」料理長・藤久周悟氏

会の締めくくりには、料理長の藤久周悟氏が「躍動する伝統というコンセプトで料理を前に進めていきたい。ただ新しいだけでなく、伝統を大切にしながら、新しいデザインでつくり変えていくこと。それが私たちの挑戦です」とコメント。

これからの「メゾン ポール・ボキューズ」がどんな感動を届けてくれるのか、ますます楽しみです。

フランス本店からシェフが来日!記念ガラディナー開催

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フランス・リヨン本店 総料理長 ジル・レナルト氏

2025年11月14日(金)には、フランス・リヨン本店から総料理長のジル・レナルト氏が来日し、ガラディナーを開催。伝統と革新が息づく至高の料理を、一夜限りの特別なコースで堪能できます。

「メゾン ポール・ボキューズ」料理長の藤久氏もイベントに先駆けて渡仏。現地で肌で感じた「ポール・ボキューズの哲学」を、レナルト氏とともに一皿一皿に映し出すそう。世界中の美食家を魅了し続けるその味わいを、日本で体験できる貴重な機会です。ぜひ、こちらもチェックしてみてください。

「ジル・レナルトシェフ来日ガラディナー」
予約はこちら


「いつだって、またここに帰ってきたくなる」、そんな場所であり続けるために。受け継がれてきた伝統に新たな息吹を吹き込み、より洗練されたひとときを約束してくれる「メゾン ポール・ボキューズ」。大切な人とともに、ぜひ訪れてみてください。

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WRITING :
篠原亜由美
EDIT :
小林麻美