静謐でいながら、強く、気高く、名品のオーラを漂わせる佇まい ──ドイツの高級時計を代表すると同時に、「世界五大時計メゾン」のひとつとして時計愛好家から憧憬を集め続けている「A.ランゲ&ゾーネ」から、クワイエットラグジュアリーを体現する『サクソニア・フラッハ』の限定モデルが登場しました!
知的でいながらどこか妖艶な表情も漂わせるオニキスの輝き
「A.ランゲ&ゾーネ」のコレクションのなかでも、最もケースが薄く、シンプルを極めた美が漂うのがこの『サクソニア・フラッハ』。今回発表された限定モデルは2種類で、それぞれプラチナと、独自素材の「ハニーゴールド」という特別感の強い希少な素材がケースに用いられています。

「二針」と呼ばれる、時と分の表示のみに特化した「サクソニア・フラッハ」。「Less is more」(少ないほど、美しい)というデザイン原理に基づく文字盤は、無駄を削ぎ落とした極めてシンプルなもので、まさに「引き算の美学」を体現。そんなクワイエットラグジュアリーなタイムピースが今回、文字盤に艶やかなブラックのオニキスを纏って、さらなるエレガンスを開花させました!

いわゆる「ジュエリーウォッチ」ではしばしば見かけるオニキス文字盤ですが、このような正統の本格機械式ウォッチに用いられることはあまりなく、プラチナ、「ハニーゴールド」という希少な輝きを放つケースと壮麗に響き合います。

めったに登場しない特別な独自素材「ハニーゴールド」モデルに注目!
この新作で私が注目したのは、1モデルに「A.ランゲ&ゾーネ」独自の「ハニーゴールド」が採用されたこと。「ハニーゴールド」というのは、その名前のとおりハチミツのようなまろやかな色味と、メゾンが「ほかのどのゴールド合金より硬い」と自信をもって言い切る硬度の高さが特徴です。「A.ランゲ&ゾーネ」が特許を取得しており、よって、この温かみのあるノーブルな輝きのゴールドは、「A.ランゲ&ゾーネ」だけのもの!
もしかしたら「ゴールドの合金なんて配合だけ変えればいいから簡単なのでは?」と思う人もいるかもしれませんね。いいえ! その製造はもちろん、とても硬いために加工も至難。2025年の夏に、ドイツのグラスヒュッテという町にある本社のマニュファクチュールを取材した際、商品開発ディレクターのアントニー・デ・ハス氏は、「ハニーゴールドの新作をつくりたいというと、みんながイヤな顔をするんですよ。大変だから(笑)」と語っていました。

そのためのあってか、「ハニーゴールド」が採用されるのは非常に特別なモデルのみで、めったに登場しない、「A.ランゲ&ゾーネ」のなかでもトップスター的な素材。今回の「サクソニア・フラッハ」は、「ハニーゴールド」、プラチナ共に各200本という限定数で、非常に希少性の高いタイムピースとなっています。

徹底的に職人の「手仕事」にこだわったウォッチメイキングで、世界の時計愛好家の憧れの的となっている「A.ランゲ&ゾーネ」。少しマニアックなお話になってしまいますが、名門マニュファクチュールのなかでも、ムーブメントを構成する大事な部品のひとつである「ヒゲゼンマイ」を自社内で製作できるメゾンはごく、ごく限られていて、それができちゃうのは「超一流」の技術力の証。「A.ランゲ&ゾーネ」はその希少なウォッチメゾンのひとつです。
職人たちの情熱の結晶であり、ドイツの伝統文化を伝えるひとつの芸術品ともいえる「A.ランゲ&ゾーネ」のタイムピース。時計の真価を追求する女性たちからも、注目が高まっています。
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- 岡村佳代さん 時計&ジュエリージャーナリスト