背中をゆるめて美姿勢に!リラックス効果抜群のストレッチ
猫背やストレートネックの原因は、背中の中でも特に広い面積を占める広背筋の硬さが大きく関わっています。広背筋は腕から脇の下を通り、背中全体、さらには骨盤や腰のあたりまでつながる大きな筋肉。デスクワークやスマートフォン操作が多い現代のライフスタイルは、知らず知らずのうちにこの広背筋を「縮んだ状態で固定させる」状況をつくり出してしまっています。
さらに、同じ側でバッグを持つ、片側重心で立つといった何気ない習慣が左右差を生み、広背筋にアンバランスな負荷を与えます。加えて、動きの少ない状態が続くと血流が滞り、筋肉内に老廃物がたまりやすくなり、背中のコリや張り、肩や腰の重だるさにもつながります。
そこでエイジングデザイナーの村木宏衣さんが教えてくれるのが、四つん這いになって行う広背筋のストレッチ。四点で体を支えるこの姿勢は、余計な力を入れることなく、腕から脇、背中、腰までを縦方向に、無理なく一気に伸ばすことができます。広背筋の走行に沿って端から端まで引き伸ばされることで、肩甲骨は外側へ自然にスライドし、背骨は本来のしなやかなカーブを取り戻していきます。その結果、前屈みになりがちな姿勢が整い、美しい立ち姿に!
また、広背筋の硬さが解けることで、首や肩の緊張も連鎖的に緩和されます。ストレートネックは首だけの問題ではなく、背中から首にかけての筋肉の連動不全が大きな要因。さらに、広背筋が骨盤周辺までつながっていることから、このストレッチは腰の反りすぎや丸まりすぎを防ぎ、体幹の安定性を高める効果も期待できます。
動きはシンプルで、体に余計な負担をかけないのに、広背筋という大きな筋肉にきちんと届く、このストレッチは短時間でも効果を感じやすく、ベッドの上で行えるため、1日の終わりのリラックスタイムに取り入れやすいのも魅力。姿勢を頑張って正すのではなく、リラックスしながら整えていくことができるので、ぜひ試してみて。
■Step1:四つん這いになり、背中や肩の余計な力を抜く
床またはベッドの上で四つん這いになり、まずは背中や肩の余計な力を抜くことからスタート。肩の真下に手を置いた状態になり、呼吸を整えましょう。
■Step2:手の位置をずらすことで広背筋が伸びやすくなる
次に左手の前に右手を出し、脇から背中にかけて伸びやすくする準備が整います。
■Step3:足先を左へ、体にねじれをつくることで伸びやすくする
両足のつま先を左側へ動かすことで、背中の右側が伸びやすい状態に。
■Step4:体を下に沈めて、呼吸しながらストレッチする
左手の甲におでこをつけ、そのまま30秒キープ。体は斜めに倒さず、まっすぐ下へ沈めるのがポイントです。お尻は右側に引く意識を持つことで、縮こまった広背筋が一気にほどけていきます。30秒を1回として、呼吸を続けながら3回行いましょう。反対側も同様に、手と足の位置を左右入れ替えて行うと、背中全体がしっかりとストレッチされます。
【まとめ|ストレートネック、猫背を改善!広背筋ストレッチ4か条】
1)デスクワークやスマホ操作で、悪い姿勢のまま体が固定されやすい。
2)広背筋が使われず緊張し続けることで、猫背やストレートネックを招く。
3)広背筋を縦に伸ばし、背骨と肩甲骨の動きを取り戻すには四つん這いストレッチが有効。
4)背中が緩むことで首、肩、腰の負担が減り、自然と美しい姿勢へ。
*
以上、「ストレートネック、猫背を改善!広背筋ストレッチ」を教えていただきました。
アンチエイジングメソッドに限定して、毎週土曜日にテーマを変えてお届けします。
次回は12月27日の更新です。お楽しみに!


関連記事
- PHOTO :
- 松原敬子
- EDIT&WRITING :
- 荒川千佳子

















