こんにちは、ITコンサルティング会社を経営している幸田フミです。

新入社員もようやく職場に慣れつつあるこの時期、世代間で「常識」が大きく異なるコミュニケーションのトラブルを、数名の部下を抱えるメーカーのチームリーダーや、ITサービス企業の女性役員、そしてデジタルネイティブ世代の部下側の女性たちから、耳にしました。

特に職場で日常的に使われているツールが「LINE」。オウチーノの調査結果によると、首都圏20〜39歳の61.3%%の人が、「上司との仕事のやり取りにLINEを使用」しているのだそうです。

今回は、私の周りで「これってどうなの?」とよく耳にする、職場のLINE「NGマナー」を集めてみました。オフィスでの人間関係を円満に保つために、参考にしてみてください。

■1:LINEで「ドタキャン」の連絡&謝罪

ドタキャンLINEの一例

ダントツで多いマナー違反が、LINEによるドタキャン謝罪。「LINEでの謝罪はどこまで許されるのか?」も、よく意見が別れるところです。

仲のよい友人なら許してもらえそうですが、相手が仕事の関係者であれば、LINEでの簡素な謝罪はやっぱり考えもの。常識はずれな人とみなされて仕事に影響しかねないので、職場の関係者にはLINEだけでなく、時間をあまり空けずに、電話やメールできちんとキャンセル理由を説明して謝罪するのがベターです。

■2:LINEグループを「勝手に退出」

勝手に退出したLINE

「スタッフたちとLINEグループでやりとりしていたら、知らない間に若手社員がグループを抜けてたんだよね」。上司の立場の人から、そんなボヤキを耳にしました。

仕事のやりとりに使っている以上、グループを退出する前にひと言、上司や同僚に相談するべきですが、頻繁に受信するLINEメッセージにメンバーがストレスを感じている場合は、円滑なコミュニケーションが取れなくなるので、LINE以外のツールを導入することを検討すべきでしょう。

たとえばチーム間のチャット用に開発された「チャットワーク」や、ビジネス版のLINE「LINE WORKS」など、プライベートと切り離して使えるツールを使ってみると、よいかもしれません。

■3:個人情報や暗証番号のやりとり

個人情報もLINEにダダ漏れ

LINEで取引先や職場の人の個人情報をやり取りするのは、情報漏えいのリスクが高まるので避けましょう。
たとえば顧客の情報を同僚のAさんにLINEで送ったあと、Aさんが会社を退職したとします。その後何らかのトラブルで、AさんのLINEから顧客情報が流出したときには、情報を送った本人と、顧客情報を管理しきれなかった会社自体が、責任を問われることになってしまいます。これは業務関係のID&パスワードにも同じことが言えます。

■4:スタンプで謝罪

スタンプで謝罪

「お客様からクレームがあったので担当社員にLINEで指摘したら、スタンプで“ゴメンナサイ”が返ってきた」と、途方に暮れていた上司がいました。

職場のマナーとしては、スタンプだけで謝罪するのはやはりNG。たとえ親しい間柄だったとしても、上司から真剣に指導された場合には、少なくとも同じトーンで真摯に応えるようにすべきです。

■5:LINEで長文読解

テストばりの長文読解

LINEのようなチャットツールでは、長い文章は読みづらいため、複雑な内容のやりとりには向いていません。メールで伝える方が親切です。

特に相手に意見を求めるのであれば、相手からの返答も長くなる可能性が高いので、メールで用件を送ったあとにLINEで「◎◎についてメールしたので、確認をお願いします」などと、ひと言伝えておくのがよいでしょう。

■6:「複数の用件」を1吹き出し内に書き連ねる

本題はどれ?

長文と同じで、複数の用件をLINEで伝えると、返答する相手に負担をかけてしまいます。できるだけ相手が答えやすいメールなどのツールを使用するか、どうしてもLINEで送らなければならい場合は、用件ごとに番号をふって相手に伝えるようにしましょう。

用件ごとの番号のふり方は、例えば以下のような感じです。

1.G社の納品についてはまだ連絡がとれていません
2.B社の担当部長は保留中でスケジュールに影響がありそうです。どうすればいいですか?
3.明日の会議は14:00からと16:00から、どちらがご都合よろしいでしょうか?

■7:スタンプの連投

お気に入りスタンプの連投

ノリノリでスタンプを連投するのは、上司側や年配者のケースが多いようです。特にスマホをようやく使いこなせるようになったシニア世代は、新しいおもちゃを手に入れたような感覚で、スタンプを連投しまくり、ヒンシュクを買ってしまうケースが多々あるようです。しかも最新のスタンプは画面全体に現れて動いたりする「動くスタンプ」も多いので、これが連投されるとまさに、”ヒンシュクのマシマシ”状態に。

それでも気にしない上司はさておき、自分側からは、マナー違反にならないように気をつけたいものですね。

■8:深夜のメッセージ

午前1:40にメッセージ

こちらも、上司側がやってしまいがちなNGマナーです。真夜中に連絡したくなったとしても、LINEではなくメールで送り、翌朝相手に見てもらえるようにする…といった気遣いはしたいものです。送りたい内容をメモに保存しておいて翌日送る、でもいいかもしれません。

LINEはいつでも気軽にやり取りできるぶん、相手の時間を奪ってしまいかねないので、たとえば「勤務時間外はメールで連絡する」「LINEとメールは勤務時間中にのみ確認して返信する」など、職場内コミュニケーションのルールづくりをしておくとよいでしょう。

LINEなどの”私用コミュニケーションツール”を用いての、社員同士のやり取りが禁止されている企業もあり、業界や社内の雰囲気によって、LINE活用のOK〜NGの境界線が違っていることと思います。

ついついカジュアルなやりとりになってしまいがちなLINEですが、マナーを心得てスマートな職場コミュニケーションをはかりたいものです。

※LINE画面は説明用に製作したものです

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この記事の執筆者
パーソンズ大学卒業。ニューヨークのファッションマーケティング会社にウェブデザイナーとして勤務し、大手ブランドのウェブサイト制作やファッション系ポータルサイトの運営などを手がけた。帰国後2003年にウェブコンサルティング会社、株式会社ブープランを創業。IT活用のアドバイスや講演、執筆を行う。近著「はじめてのIoTプロジェクトの教科書」(クロスメディアパブリッシング)。2016年に株式会社FUMIKODAを設立。エシカルなスマートバッグブランド「FUMIKODA」のクリエイティブ・ディレクターに就任。
公式サイト:FUMIKODA