フランス料理における高級食材として知られる「ジビエ肉」。近年、都内に専門店が続々とオープンし、特に美と健康に関心の高い女性から、高い支持を集めています。また、ジビエ肉の人気に伴い、牛・豚・鶏肉以外の食肉へのハードルも下がり、羊や鹿といった耳なじみのあるジビエ肉だけでなく、ダチョウ肉(オーストリッチミート)やカンガルー肉、ラクダ肉などの「変わり肉」も注目されています。

拡大を続ける「変わり肉」&「ジビエ肉」ブーム!人気の秘密は?

「ダイエット中だけど、お肉が食べたい!」を叶えてくれる変わり肉&ジビエ肉(写真は熟成したシカ肉)

ご存知の通り、ジビエ肉は高タンパク、低カロリーのヘルシー食。例えば、ジビエの代表選手・シカ肉に含まれる脂質は、牛肉の5分の1、カロリーは約半分(※1)。「ダイエット中だけど、お肉が食べたい!」というワガママを叶えてくれる、心強い存在です。

変わり肉&ジビエ肉のおいしさは進化している!

とはいえ、「臭い」「硬い」というイメージから、二の足を踏んでしまう人も多いのでは?「健康によくても、おいしくないと…」と思っているなら、もったいない! 調理方法や加工技術が進み、変わり肉&ジビエ肉のおいしさは日々進化しているのです!

今回は、2018年4月に東京・茗荷谷「食堂&DELI tamaya」で開催された「変わり肉&ジビエ肉試食イベント」に潜入。「おいしくてキレイになる」ジビエの魅力について、生産者の方にお話を伺いました。


■1:レアがおいしいオーストリッチミート(ダチョウ肉)

オーストリッチミートのカルパッチョ。ポン酢や醤油を合わせてサッパリいただける

女性をキレイにするお肉としておすすめしたいのが、オーストリッチミート(ダチョウ肉)。ファッションの世界ではバッグなどに用いられ、丸くて小さい突起とそのなめらかな質感が女性の憧れであるオーストリッチですが、そのお肉部分もまた、女性の美の強い味方なのです。

この日のイベントでは、ダチョウ肉のカルパッチョが提供され、人気を集めました。「ダチョウ肉はレアで食べるのがベスト」と話してくれたのは、西伊豆の自社牧場「たまや王国」で自然に近い状態でのダチョウ飼育に挑んでいる、株式会社Holy代表の堀さん。

「ダチョウ肉はほぼすべてが赤身で、プリプリした食感が特徴。刺身やお寿司もおすすめですよ」(堀さん)。

クセがなく上品なダチョウ肉(オーストリッチミート)は、さっぱりした味わい

シカ肉以上にクセがなく上品な赤身肉は、さっぱりした味わいで、いくらでもお腹に入りそう…! 赤ワインとの相性が抜群ですが、重厚なものより、ピノ・ノワール種のような軽い飲み口のものがマッチします。

脂肪を燃焼させるカルニチンが豊富なダチョウ肉(オーストリッチミート)

メインテーブルに盛り付けられた色とりどりの伊豆野菜をジビエと共にいただく

ダチョウ肉もまた、ジビエ肉と同様、高タンパク・低カロリーなお肉として知られていますが、魅力はそれだけに止まりません。脂肪の燃焼を助けるカルニチン、運動機能を向上させるクレアチンの両成分が多く含まれているため(※2)、ダイエット中の女性やアスリートの強い味方となってくれるのです。

ダチョウ肉(オーストリッチミート)のカロリーは牛肉の約1/2

カルニチンは、加齢により体内の貯蔵量が減っていくことがわかっており、ダチョウ肉を食べることで、アンチエイジング効果も期待できそうです。シカ肉同様、鉄分の含有量も高く、カロリーは牛肉の約1/2(※3)。おいしくいただいて、しっかり体を動かすヘルシーなライフスタイルを後押ししてくれます。

オーストリッチミート(ダチョウ肉)が食べられる都内のお店

■「食堂&DELI tamaya」

茗荷谷駅から徒歩2分、大きな窓から目の前の公園を見下しながら食事ができる「食堂&DELI tamaya」。西伊豆産の食材を使った洋食と、酒屋直営ならではの豊富なワインとアルコールを取り揃えている人気店です。こちらで食べられるダチョウ肉のメニューをご紹介します。ダチョウ肉は入荷が少なく希少なので、メニューにない場合もあります。詳しくは予約時にお店に問い合わせしてみてくださいね。

ダチョウ(オーストリッチミート)のたたき

ダチョウのたたき \980(税抜)

ダチョウ(オーストリッチミート)のカルパッチョ

ダチョウのカルパッチョ ¥980(税抜)

問い合わせ先

※価格は変更になる場合があります、仕入れ状況によりメニューにない場合があります

「熟成シカ肉」がジビエの常識を変える!

10日間熟成させたシカ肉。臭みが消えて、肉本来の甘みが楽しめる

「ジビエは絶対、熟成!」と豪語するのは、イズシカファンクラブ代表であり、静岡県・西伊豆産「イズシカ肉」を販売するイズシカ屋店主の山本さん。この日、イベントで提供されたのは、西伊豆に生息する本州鹿、ロース肉のしゃぶしゃぶです。口にしてみると、まったく臭みはなく、やわらかな赤身肉を噛むと、ほんのりとした甘味が…!ラグーソースや煮込みなど、濃い味付けでいただくことが多かったシカ肉のイメージが、覆りました。

イズシカのおいしさの秘密は、ドライエイジング(乾燥熟成)

「おいしさの秘密は、ドライエイジング(乾燥熟成)。捕獲(止め刺し)後、2時間以内に伊豆市食肉加工センター『イズシカ問屋』(※4)に持ち込まれたシカ肉は、低温で1週間~10日間、じっくり熟成されます。そうすることで、ジビエ独特の臭みの元である血が抜け、旨味成分であるアミノ酸が形成されるんです」(山本さん)。

熟成ビーフ(牛の赤身)のブームは記憶に新しいところですが、シカ肉こそ、乾燥熟成に適しているのだそう。

鉄分を効率的に摂取できるシカ肉

シカ肉を使ったリエット。ハーブやバルサミコ酢との相性も◎

もちろん、おいしいだけでなく、女性にとってうれしい効果もいっぱいです。低コレステロール・高タンパク質なのはもちろんのこと、注目したいのは、鉄分の豊富さ。月経によって毎月鉄分が失われる女性は、男性に比べて鉄分不足による貧血や冷え性になりがち。その不足しがちな鉄分が、シカ肉には100gあたり3.4mgも含まれているのです。

シカ肉は、牛サーロイン肉の約1.7倍、ほうれん草の約1.3倍の鉄分を含む

これは、牛サーロイン肉と比べると、約1.7倍、鉄分が多いと言われるほうれん草と比べても、約1.3倍の含有量です。しかも、肉類に含まれる「ヘム鉄」は、植物性の「非ヘム鉄」より体への吸収率が高く、より効率的に鉄分を摂取できるというから(※5)、ダイエット中の女性や、ヘルスコンシャスな生活を送る人に打ってつけの食材と言えるでしょう。

夏のオスシカ、冬のメスシカ

狩猟解禁となる秋冬が旬とされるジビエですが、イズシカ屋のある伊豆市では、増えすぎた野生鳥獣の獣害を防ぐ目的もあり、最近では1年を通じてそのおいしさを楽しむことができるようになりました。

イズシカを“食べること”が、環境への取り組みの小さな一歩

「狩猟後のシカを持ち込む、伊豆市食肉加工センター『イズシカ問屋』(※6)は公設の施設で、全国でもトップクラスの安心・安全基準を誇る設備が整っています。シカの増えすぎによる深刻な被害対策として、伊豆市内では年間約2,500頭以上のシカ・イノシシを捕獲しています。捕獲した個体を無駄にせず、いただいた命を最大限に利用するため、イズシカを“食べること”が、環境への取り組みの小さな一歩となるはずです。伊豆市のみならず、伊豆半島全体のシカが適正頭数に戻るよう、地域みんなで取り組んでいます」(山本さん)。

夏のオスシカは、赤身に脂が差してうまくなる

また、山本さんによると、シカ猟関係者の間では「夏のオスシカ、冬のメスシカ」という言葉があるそう。「この時期、子育てに忙しいメスに対して、オスシカは食べて寝て、しっかり栄養を蓄えています。だから夏のオスは、赤身に脂が差してうまくなる。逆に冬は、繁殖期を迎えたオスは動き回り、子育てを終えたメスに脂が乗ってくる」(山本さん)。

夏に、脂が巻いたジューシーなシカ肉と出合えたら、とてもラッキーですね!


イズシカが食べられる伊豆市のお店5選

伊豆市では、地場産品を活かした「伊豆市ヘルシーグルメ」として『イズシカ丼』が誕生しました。漬け丼、カツ丼、天丼、ロコモコ丼などなど、伊豆市内の各店舗で工夫を凝らしたイズシカ丼の数々がいただけます。また、丼以外でも、イズシカを使ったジビエ料理が食べられるお店もたくさん! 伊豆市を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてくださいね。

■1:イズシカ弁当|ヤマモトフードセンター(大地讃頌)

イズシカ弁当 ¥500(税抜)

イズシカ屋が運営する、イズシカ肉と惣菜・採れたて野菜などの伊豆食材のお店「ヤマモトフードセンター(大地讃頌)」。こちらでは、熟成イズシカの旨みたっぷりな、1日5食限定のイズシカ弁当が販売されています。

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■2:紅葉丼(もみじどん)|味処 伊豆の佐太郎

紅葉丼(もみじどん) ¥1,600(税抜)

名物の「猪鍋」など、伊豆ならではの味が楽しめる郷土料理店「味処 伊豆の佐太郎」。こちらでは、味噌味でコクがあるイズシカの丼を、ワサビ漬けなどの地場産品とともにいただくことができます。

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■3:イズシカ丼|修善寺no洋食屋

イズシカ丼 ¥1,450(税抜)※ランチのみの提供

修善寺温泉入口にある昭和モダンな洋食レストラン「修善寺no洋食屋」。こちらのイズシカ丼は、醤油ダレにくぐらせた、あっさりした和風の味付けが人気です。

問い合わせ先

■4:伊豆の里の恵み膳|割烹 四季

伊豆の里の恵み膳

修善寺の地で30年以上の歴史を持つ、うなぎの名店としても有名な「割烹 四季」。こちらでは、イズシカのロースかつや時雨煮、その他伊豆の食材を詰め合わせた御膳をいただくことができます。

問い合わせ先

■5:ホットイズシカドッグ&イズシカジャーキー、IZU鹿ボロネーズ|ダイニングFUJI(ホテルラフォーレ修善寺)

ホットイズシカドッグ&イズシカジャーキー
IZU鹿ボロネーズ

伊豆の森に佇む「ホテルラフォーレ修善寺」。こちらのレストラン「ダイニングFUJI」では、イズシカ肉のウィンナーを使ったホットドッグや、伊豆鹿肉と豚肉の合いびき肉のミートソースパスタが提供されています。

問い合わせ先

※価格は変更になる場合があります、仕入れ状況によりメニューにない場合があります

イズシカが食べられる都内のお店

■「食堂&DELI tamaya」

ダチョウ肉(オーストリッチミート)が食べられるお店としてご紹介した「食堂&DELI tamaya」では、イズシカ肉のメニューも随時提供されています。

シカ肉のロースト

シカ肉のロースト ¥1850(税抜)

シカ肉の煮込み

シカ肉の煮込み ¥1580(税抜)

シカ肉の餃子

シカ肉の餃子 ¥650(税抜)

問い合わせ先

※価格は変更になる場合があります、仕入れ状況によりメニューにない場合があります

生命に感謝して、山の恵みを受け取る

ジビエは、元来、自らの領地で狩りができる上流貴族だけが口にできる、大変貴重な食材でした。流通や加工技術の発達によって身近に味わえるようになっても、ジビエはやはり特別なごちそうです。山野を駆ける野生の動物たちの生命に感謝しつつ、滋味深い味わいを堪能できました。

おいしく、キレイになって、野生動物との共生に思いを馳せる。一粒で二度も、三度もおいしいジビエの魅力を、ぜひ味わってみてくださいね。

今回、イベント会場となった「食堂&DELI tamaya」では、季節のジビエ料理を楽しむことができます。また、西伊豆の天然鹿を熟成させたイズシカを出展したイズシカ屋HPでは、家庭で気軽に味わえる通信販売も行われています。気になる方は、ぜひチェックしてみてください。

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この記事の執筆者
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