世界に冠たる大英博物館の目線で再発見!時空を超える江戸絵画の圧倒的な魅力とは?

イギリス・ロンドンの大英博物館といえば、人類の遺産を網羅する世界的ミュージアム。長きにわたって築き上げられてきたその日本美術コレクションから、多数の傑作が来日します。初里帰り品はもちろん、おなじみの名作も、“大英目線” で観れば新たな感動と発見が!

浦島茂世さん
美術ライター
All About「美術館」ガイド。古今東西のアートに幅広い見識をもつ。著書に街角アートの魅力を紹介する『パブリックアート入門 タダで観られるけど、タダならぬアートの世界』(イースト・プレス)ほかがある。

【今月のオススメ】東京都美術館開館100周年記念『大英博物館日本美術コレクション  百花繚乱~海を越えた江戸絵画』

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喜多川歌麿《文読む遊女》1804-1806年頃 大英博物館蔵(C)The Trustees of the British Museum

海外では美人画の代名詞にもなっている浮世絵師・喜多川歌麿。その肉筆画は、世界にわずか50点前後しか現存していないとされている。125.6×53.5cmの本作は、そのなかでも最も大ぶりなもののひとつ。最晩年の作品ながら、着物の柄など緻密な描写に筆技がいかんなく発揮され、圧倒される。2011年に新たに発見され、大英博物館の所蔵に。今回、初里帰りとなる。


ここ最近の美術展の傾向として、「誰のどの作品が観られるか」より、「誰がどういう経緯で蒐集したか」という “コレクター目線” が意識されるようになってきたと感じています。かつては海外の有名美術館の名品が来日したというだけでありがたく観に行ったものですが、SNSの普及によって、情報をただ受け取るだけでなく、自ら調べたり発信したりすることが当たり前にできるようになったことで、美術への関わり方や作品の見方も変わってきたように思うのです。

そういう意味で、今回の『大英博物館日本美術コレクション』展には、とても興味をそそられます。日本国外では質・量ともに最も充実しているもののひとつとされる大英博物館の日本コレクション。そのなかでも特に江戸絵画は名品揃いで、本展では喜多川歌麿《文読む遊女》、円山応挙《虎の子渡し図屛風》、葛飾北斎《『万物絵本大全』版下絵》といった、日本にあればさぞかし…と思うような傑作が、初の里帰りを果たします。世界トップクラスのクオリティを誇る浮世絵版画も100件以上! ではなぜこうした日本美術の名品が大英博物館にあるのかといえば、19世紀後半から20世紀初め、ジャポニスムがヨーロッパを席巻していた時代に、日本に滞在した御雇外国人や、日本美術に魅了された人々が、熱心に蒐集し、研究し、保存したから。この展覧会は、大英博物館という世界中の文化遺産を約800万点も所蔵する超巨大コレクターの目線から、日本美術の魅力を発見し楽しめる、新鮮な鑑賞体験になるはずです。(談)

 

<Information>東京都美術館開館100周年記念『大英博物館日本美術コレクション  百花繚乱~海を越えた江戸絵画』

1753年に創立したイギリス・ロンドンの大英博物館。4万点に及ぶ同館の日本コレクションから、江戸絵画を中心に名作が集結する。喜多川歌麿、東洲斎写楽、葛飾北斎ら8大浮世絵師の版画は100件以上。日本、イギリス、アメリカに分散して所蔵される狩野派絵師の襖絵が、約150年ぶりに再会することでも話題に。

会場/東京都美術館
会期/開催中〜2026年10月18日(日)まで

問い合わせ先

東京都美術館

TEL:050-5541-8600
(ハローダイヤル)

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