北欧といえば「スカンジナビアンスタイル」のインテリア。シンプルですっきりしとした美しい家具などは日本でも人気ですが、そのような中、インテリアだけでなく、デンマークに根付くライフスタイル「Hygge(ヒュッゲ)」が今、欧米でトレンドになっています。
そこで今回は、そのヒュッゲの考え方を学び、具体的なイメージを掴むために、このたびヒュッゲを取り入れたというインテリアシリーズ「Raffis」(ラフィス)を手掛けたLIXIL(リクシル)にインタビューしました。ヒュッゲの特徴を探りながら、具体的なインテリアの事例として確認してみましょう。
北欧ならではの言葉「ヒュッゲ」とは?
ヒュッゲとは、デンマーク語で、北欧の人々の生き方を表す言葉。『HYGGE 北欧が教えてくれた、「ヒュッゲ」な暮らしの秘密』(日本文芸社刊)によると、ヒュッゲとは「あたたかな雰囲気」や「仲間とのきずな」、「思いやり」といったニュアンスを伝える北欧ならではの言葉だそう。
また、「ヒュッゲは自分の外面、人とのつながり、まわりのものに目を向けること。人生や人とのふれあいにおける、ささやかなよろこびを見いだすこと」とも書かれており、それは北欧という厳寒な気候だからこそ生み出されたものだといいます。
デンマークに暮らす人々は、働くこと、家族との時間を好み、厳しい寒さと心地よく共生しています。そして、求めるのは物質的な豊かさではなく、精神的な豊かさ。だから暮らす環境も暮らし方も非常にシンプルなのだといいます。
「ヒュッゲ」がもたらしてくれるもの
このヒュッゲという暮らし方は、欧米で幸せな暮らし方として注目されています。どうしてなのでしょうか? それは、人工物に囲まれ、ストレスを抱え、物質にばかり目が走りがちな人々が、自然と共生しながら、より幸せに暮らすためのヒントになるからだといわれています。
そのヒュッゲをインテリアに取り入れたブランドが日本にもあります。それはLIXIL(リクシル)。「Raffis」(ラフィス)というインテリアシリーズにヒュッゲの考え方を盛り込みました。
LIXILは、どのような考え方に惹かれ、ヒュッゲを取り入れたのでしょうか?
「当社では、ヒュッゲを“シンプルで豊かなライフスタイル”と捉えております。感情的に抑圧されることなく穏やかに喜びを感じること、無意識的なもの、哲学、生き方を『居心地のよい時間や空間』に結び付けました」(LIXIL担当者)
ヒュッゲの具体例~Raffisのハイドア
LIXILがヒュッゲを取り入れたのはRaffis(ラフィス)というブランドの「ハイドア」。余計なものがない「ノイズレス」天井高で納めるハイドアは、上質な素材にこだわったテクスチャーで上質で解放感のある空間を演出します。
Raffisはすでにあったシリーズがモデルチェンジされたもの。「居心地の良い時間や空間をつくるずっと飽きないデザイン」にすることにより、ヒュッゲが反映されているのだそう。
Raffisのハイドアは、暮らしにどのような効果をもたらしてくれるのでしょうか。
「ハイドアならではの、閉めたときの壁面と一体感、開けたときの隣の部屋への開放感を生み出します。TOSTEMブランドのハイサッシと、空間をすっきり見せるInterioブランドのハイドアをそろえると、住宅の内から外までゆとりあふれる解放的な空間を感じられます。実物をみていただくと分かりますが、ハイドアと素材の質感から高級感と共に、贅沢なライフスタイルへの変化するのではないかと感じられます」(LIXIL担当者)
また、Raffisはもともと素材にもこだわっているドアなのだそう。
「大胆で贅沢な木目配置により、木目の素材感が際立ち、銘木の木目の美しさを、見た目のみならず、感触まで忠実に再現することにこだわっています」(LIXIL担当者)
ハイドアはヒュッゲのひとつの「形」ではありますが、必ずしもハイドアだけではありません。ヒュッゲをインテリアに取り入れる可能性は広がっています。シンプルで豊かなライフスタイルを実現するために、ヒュッゲを意識してみませんか?
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 石原亜香利