世代を超えて愛されるお菓子のひとつ、ポッキー。今回は高級ポッキーや地元ポッキーなどの超レアポッキー、海外でも愛される世界のポッキー、ポッキーの美味しい食べ方にアレンジレシピまで、ポッキー尽くしでご紹介します! お話を伺ったのは、江崎グリコの担当者さん、YouTuberのcook kafemaruさん、マナーコンサルタント・美道家の西出ひろ子さんのお三方です。
【目次】
「高級ポッキー」や「地元ポッキー」など超レアなポッキー3選
■1:成田国際空港の出国セキュリティーゲート限定の「ポッキー・プルミエールクラス」
世界中で、ここでしか買えないというだけでなく、このときでしか買えないという特徴をもつ、レアな高級ポッキー「ポッキー・プルミエールクラス」。
ずばり、成田国際空港の出国セキュリティーゲートの中だけでしか買えないポッキーです。
「ポッキー・プルミエールクラスは、成田国際空港の出国後のエリアに販売店があるため、海外に行かれる前にお立ち寄りいただき、購入していただくしか手段がありません。外国人観光客の方が自国へお土産として買って行かれたり、日本人の方は機内のおやつとして買われたりすることが多いです」(グリコ担当者)
日本にありながら、日本からの出国手続きをしなければ買えない、非常にレアな高級ポッキーといえます。ちなみに「プルミエールクラス」とは、フランス語で「ファーストクラス」という意味! 味は、ショコラと抹茶の2種類です。
ショコラのチョコレート部分は、北海道産全粉乳を使用した口当たりの良い濃厚なミルクチョコレート。抹茶のチョコレート部分は、北海道産全粉乳を使用したホワイトチョコレートに、高い品質の宇治抹茶と碾茶(てんちゃ)を使用。上品な香りとキレの良い苦味が特長のチョコレートになっています。
そしてプレッツェルは、どちらもオランダ産ココアパウダーを使用したコク深い味わいで、チョコレートにマッチしているそう。つくりもまさにプルミエールクラスといえそうですね。
■2:東京では買えない黄金スティック「バトンドール」
関西を中心に展開されているスティックスイーツの専門店「バトンドール」で販売されているバトンドール。通販は行っておらず、東京都内ではお店が無く購入できないため、来客時のおもてなし菓子として、ちょっとした手土産としても人気だそう。
「バトンドール」の意味は、フランス語で「黄金のスティック」。秘密は、そのプレッツェルに隠されています。バターをふんだんに練り込んだ生地をじっくりと焼き上げ、発酵バターを加えた澄ましバターとシュガーのシャワーをくぐらせているのだそう! これがコクのある味わいを生み出しているのだとか。
特に、リッチバタープレッツェルに豊かな甘みのシュガーが繊細に絡み合うその姿は、ポッキーの最高峰ともいえるほど! 味は「シュガーバター」「レモンシュガー」「メープルシュガー」「抹茶シュガー」など、種類も豊富です。まさに新しい高級ポッキーです。
「バトンドールにはチョコレートタイプとプレッツェルタイプがあり、春は桜、夏は夕張メロンなど、季節によって限定フレーバーが変わるため、その時期ならではのおいしさが楽しめます」(グリコ担当者)
そして、バトンドールには、「プレミアムライン」があるそう。
「果実やナッツがトッピングされた『ラレコルト』というシリーズがあります。現在は販売を終了しており、2018年度の展開は未定です」(グリコ担当者)
販売終了しているとは残念ですが、グリコの担当者さんによると「秋冬のチョコレートシーズンには、さまざまな季節限定品が発売されるので、チェックしてみてください」とのこと。ぜひプレミアムな限定モノを期待していましょう!
■3:通常ポッキーの約1.5倍の大きさ! 7種類の地元ポッキー
ポッキーは、地域限定の「地元ポッキー」がつくられています。グリコ担当者によると、2018年9月現在、次の7エリアで7種類の味を展開しているのだそう。
・夕張メロン(北海道限定)
・佐藤錦(東北地区)
・信州巨峰(信州地区/長野県限定)
・五郎島金時(北陸地区)
・宇治抹茶(近畿地区)
・瀬戸内伊予柑(中四国地区)
・あまおう苺(九州地区)
「どれもその“地区”でしか買えない商品ですが、夕張メロンは”北海道のみ”、信州巨峰は”長野県のみ”、と特に販売エリアが限られているので、レア度は高いです」(グリコ担当者)
さらに、地元ポッキーはどれも通常のポッキーの約1.5倍の大きさなのです。しかもポッキー1本1本が個包装なので、お土産にも配りやすいのが魅力です。
出国手続きしなければ買えない?超レアな「高級ポッキー」の秘密
世界で販売されているポッキー
■アジアを中心に約30の国と地域で販売
「ポッキーは現在、世界約30の国と地域で販売しています。アジアでは1970年設立のタイグリコが最も古く、タイで製造した製品を、アジア太平洋地域の各国へ輸出しています」(グリコ担当者)
■日本のポッキーと海外のポッキーは〇〇が違う!
かたちは共通!
「ポッキーは『Pocky』というブランドとして展開しておりますので、かたちはどの国でも日本と共通です」。
ブランディングがしっかりと成功していることがうかがえます。ちなみに中国版ポッキーは「百奇(bai qi)」と書き、中国語で発音すると、日本人には「バイチィ」と聞こえます。
違い①日本より溶けにくい
「タイで製造しているポッキーの多くは、日本のチョコレートと融点が異なります。タイをはじめとするASEANの国では、年中を通して外気温が高いため、溶けにくいように、日本のチョコレートより融点が高くなっています」。(グリコ担当者)
違い②オリジナルの味がある
「タイや中国では、オリジナルの味も複数取り扱っています。タイでは、『Pocky Choco banana(チョコバナナ)』や『Pocky Mango(マンゴー)』といった限定の味が、日本からの観光客にも人気の味となっています」(グリコ担当者)
中国では、パンダのイラストのついたパッケージのつぶつぶミルクチョコ味、チョコバナナ味、つぶつぶいちご味があるそう。
違い③EUではブランドが異なる
「EUでは”MIKADO”というブランドで販売されています」。(グリコ担当者)
日本のお菓子であることがわかりやすい、ブランディングがなされているようです。
ポッキーに似た「pejoy(プジョイ)」って?
海外のグリコのサイトによく見かけるのが、ポッキーに似たスティックタイプのお菓子「pejoy(プジョイ)」。
「プジョイは15年前から中国、タイで、チョコのリッチな味わいを提供するため発売しました。ポッキーと異なり、中は空洞になっており、その空洞のセンター部分にチョコレート、もしくはクリームを注入しています。熱耐性があり、中国の広い土地にも適しています」(グリコ担当者)
よりチョコリッチな味わい、気温が高くなる地域性などが考えられた一品のようです。
世界30か国で販売されているポッキー、日本とアジアのポッキーは「ある1点」が大違い!
ポッキーの美味しい食べ方!ポッキーを使ったアレンジレシピ3選
■1:冷やして食べる!
「冷蔵庫で冷やして食べると、ポキッとした食感がさらに良くなって美味しいです」(グリコ担当者)
■2:棒つきチョコにする!
バレンタインデーなどの手づくりチョコを作るときによく行われているのが、この棒つきチョコにポッキーを使う方法。型に入れて固まらせている最中のチョコレートにポッキーの先端を刺して固めれば、棒まで食べられる棒付きチョコが完成! Instagramでも多数の投稿が見られます。
■3:ポッキーデコケーキをつくる!
YouTuberのcook kafemaruさんは、ポッキーを利用した手づくりケーキを発表し、大好評を得ています。その代表的なレシピを3つご紹介!
ポッキーチョコケーキ
「もともと、ポッキーの細長い形状や味も大好きでしたので、ケーキに使ってみました。ケーキにしたら、より愛しい存在になりました。最初はポッキーそのまま使ってケーキに仕立てたんですが、ケーキの箱に収まらないのでポッキーを半分にカットしてみたんです。すると、見た目もぐんとかわいらしくなりました。生クリームのケーキもポッキーをあしらうことでなんだか楽しいワクワクケーキになるところがとても気に入っています」( kafemaruさん)
いちごポッキーケーキ
抹茶ポッキーケーキ
ポッキーには「最高に上品に見える食べ方」があった!アレンジレシピもご紹介
ポッキーの最高に上品に見える食べ方
■持ち手を手で持って食べる
「食べるマナーの基本は、つくり手が食べてほしい食べ方をすることや、その食べ物がどのような意図でつくられたのか、その形状などを理解した上で食べること。ポッキーは、棒の一部にチョコレートを塗らずに、そこを『持ち手』として手で持って食べる、革新的なお菓子として誕生したわけですから、手を持って食べるのがマナーといえます。
みなさんはよく、上品に見せるにはどうしたら良いか、ということを追求なさいますが、本来のその食べ物や作った人の意図を尊重しない食べ方は、かえってマナー違反になると思います。したがって、ポッキーは、チョコレートがついていない持ち手をもって食べるのが、マナーと言えます」(西出ひろ子さん)
■自然な口の大きさでポキンと音を立てて食べる
「持ち手を手で持ったら上から食べるわけですが、大きく口を開けすぎず、自分にとって自然な口の大きさで、『ポキン』と音を立てて食べましょう。このポキンという擬音語をヒントに、ポッキーという名前がつけられたというのですから、この音を立てて楽しく食べたいものですね。もちろん、仕事中など、周囲の人に迷惑がかかるような場所では控えます。マナーはT.P.O.が大切。時・場所・相手・立場・場合に応じて臨機応変に」(西出ひろ子さん)
■指をそろえて持つ
「上品さを表現したい場合は、ポッキーを持つ手の指をそろえて持つこと。右手で持つのか、左手で持つのかという点は、どちらでも問題ありません。仮に、カジュアルな立食パーティーなどの席であれば、左で持ったほうが良いとも言えます。右手は、握手をするために空けておくからです。国や宗教などの考えから諸説ありますが、欧米諸国の社交の場などではフィンガーフードも、左手で持って食べるのがOKとされています。
小指を立てて持つのは、気取った印象になるので、あまりおすすめできませんが、小指を薬指につけたまま、ほんの少しだけ第二関節を上にずらすとエレガントに見えます」(西出ひろ子さん)
\上品に見えないNGな食べ方/
■お皿の上で割ってから食べる
■上から、小刻みに噛みながら、一気に口の中に入れてしまう
■ポッキーを持ったまま、指し棒のように相手を指す
■2、3本、一気に持って食べる
「ポッキーを一度、お皿の上で小さく割ってからそれを食べる、というのはおすすめできません。チョコレートの部分で指を汚してしまいますし、せっかくの持ち手の意味もなくなります。もともと、手で持って食べる食べ物はカジュアルですから、ぜひ、棒を持って楽しみながら食べて欲しいと思います」(西出ひろ子さん)
■背の高いグラスに入れる
「食べ方というより、サーブの仕方になりますが、袋から出して、シャンパングラスなど背の高いグラスに入れると、上品に見えます」(グリコ担当者)
ポッキーには「最高に上品に見える食べ方」があった!アレンジレシピもご紹介
- TEXT :
- Precious.jp編集部