いざ、「投資」を始めたいと思っても、「種類がありすぎてよくわからない」「損をしそうで怖い」と漠然とした不安を抱えて踏み出せない、という女性も多いはずです。

十分な年金を期待することが難しいという今の日本の状況にあって、「自分のお金は、自分でつくることを意識したいもの」そう話すのは、ファイナンシャルプランナーの水野綾香さんです。

働き方が多様化しているからこそ見直したい「確定拠出年金」や、2018年からスタートした「つみたてNISA(積立NISA)」など、気になる資産形成の方法について解説します。

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賢く資産形成する方法をファイナンシャルプランナーが解説!

——老後の生活について、不安を感じる人は多いですよね。

水野綾香さん(以下、水野さん):私たちが老後を迎えるころには、年金額はおそらく今より減ってしまうはずです。現在、年金の支給開始は65歳からですが、もう間もなく「68歳から支給スタート」ともいわれています。

私たちの世代になると、70歳からというのも現実味を帯びてきています。もし、60歳で定年を迎えた場合10年間無収入の時期が発生します。自助努力でお金を準備していくことしかないんですよね。

——年金というと、会社勤めをしている人なら「確定拠出年金(企業型DC)」というものがありますよね。

水野さん:そうですね。会社員ならば勤め先で「確定拠出年金」を導入してくれている場合、それで運用をしている方も多いかと思います。しかし、預金と同じ感覚で「手続きしてからそのまま」という方もいらっしゃるかもしれません。

長くひとつの会社に勤めている人は、ご自身の状況確認も簡単かと思うのですが、会社を退職したり、転職をしたり、フリーランスになった人は注意が必要です。働き方が変わったときに必要な手続きをとっていなければ、運用資産がほったらかしになっている恐れがあります。会社で確定拠出年金を拠出していた場合は、早めに確認を行うようにしてみてくださいね。

ファイナンシャルプランナーの水野綾香さん

長期のお金の準備には「iDeCo」、中期には「NISA」「つみたてNISA」がおすすめ

——個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」は、税制優遇が受けられると聞きました。

水野さん:日本政府は「貯蓄から投資」というスローガンを掲げています。そのために、かなりの税制優遇を受けることができるのが「iDeCo」、そして「NISA」、「つみたてNISA」です。

「iDeCo」は、まず掛け金が全額控除されます。そして、運用中にお金が増えた場合に通常約20%かかる税金が非課税になります。60歳以降でお金を引き出せるのですが、引き出すときにも税制優遇があります。デメリットとしては、途中でお金を引き出せないこと。それは逆に、手堅くお金を増やすという意味ではメリットだと思います。

——お金を貯める意志の弱い人にもメリットですよね。

水野さん:そうですね。そして、国としての優遇が受けられます。「iDeCo」による投資は、前出のとおり全額所得から控除され、所得税と住民税が減額されるんです。老後のため、という長期的なお金の準備でしたら「iDeCo」は特におすすめです。積み立て額を途中で変更することが可能なので、ライフスタイルの変化や離職などで収入が落ちて、キツくなったときに低く設定し直すこともできます。

「NISA」はもっと手前の、中期的な資産形成の手法としておすすめです。年間上限額120万円で5年間、運用益が非課税になるのは大きいですね。途中解約ができるので、住宅購入の頭金や学資資金に使うというもの手かと思います。

似たような制度で、「つみたてNISA(積立NISA)」があります。「つみたてNISA」は、税制優遇を受けながら、少額から積立投資ができる制度です。私たちは普段、会社からお給料をもらうときや銀行で利息をもらったときに税金が引かれています。

それと同じように、投資をしたときにも利益分には税金がかかります。普通に投資をして利益が出ると、約20%は税金として引かれてしまいます。「つみたてNISA」は、年間40万円までの投資額にかかる運用益が20年間非課税となるんです。NISAとの違いは、投資対象が、金融庁が認めた優良な投資信託のみであること(株式などの取引をしたい方はNISAを選びましょう)。「まず、やってみようかな」という初心者の方には、少額から始めることのできる「つみたてNISA」が良いかもしれません。

初めての方は、少額から始めるのがオススメです。

分散投資が賢い投資のコツ

——いろいろな資産形成の方法を教えていただきましたが、上手に投資と付き合うためのコツはありますか?

水野さん:やはり、「分散投資」ですね。一極集中でなくて分散することで、何かが値下がりしても、ほかの何かが値上がりするなど、トータルで見て「増えたね」となるのがベストかと思います。例えば投資信託は“福袋”のようなイメージです。中身は国内や海外の株式や債券などひとつの投資信託の中に色々なものが入っています。これをバランスよく組み合わせていただくことですね。あとは、続けることですね。

——分散することで、精神的にも安心することができそうですね。

水野さん:そうですね。難しそう、とアレルギーをもつ前にまずは興味をもって情報を得ることが大切です。苦手意識がある方でも、きちんと知ることで、お金との向き合い方が変わってくると思います。税制優遇のある投資商品を使う人、使わない人の間には、将来の資産に大きな差が出る可能性があります。投資に興味を持ち始めたら、有利な制度を利用しない手はありません。


収入や消費のバランスは人それぞれ。自分に合った方法を見定め計画することこそ、老後にお金で困らない備え方です。資産形成は、始めたい!と思ったときが吉日です。

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水野綾香さん
クラウドクレジット株式会社広報・マーケティング部マネージャー、2級ファイナンシャルプランナー(AFP)
(みずの あやか)家計のファイナンシャルプランニングやiDeCo・NISA・生命保険などについて年間80回ものセミナーを全国で公演。

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この記事の執筆者
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EDIT&WRITING :
八木由希乃