一人旅は、誰にも気兼ねすることなく自由に好きな場所を巡ることができるのが魅力。

ただ、一人だと何かトラブルに見舞われたときに自分で解決しなければなりません。また女性の場合は、旅先で下心ある輩に絡まれそうという不安もありますよね。面倒事に巻き込まれず、一人旅を満喫するにはどのような点に注意すればよいのでしょうか?

そこで今回は、コミュニケーション講師の桑野麻衣さんから、女一人旅でやってはいないNG行動について教わりました。これから一人で旅行するときは、ぜひ以下の9つを気をつけて行きましょう。

一人旅のときにやりがちだけど実はトラブルを起こしやすい行動9選

■1:ホテルの朝食ビュッフェを混雑する時間帯に利用するのはNG

ちょっと早めに利用した方が安全

旅行中、ホテルの朝食ビュッフェを利用するという人は多いはず。ただし、レストランが狭くて席数があまりない場合には、利用する時間帯に要注意です。

午前7時台の混雑する時間帯にひとりでビュッフェを利用すると、料理を取りに行っている間に、別のグループ客にテーブルを占領されてしまうこともあります。

一人旅では、友達にテーブルキーパー役をしてもらうこともできません。また、テーブル確保のために荷物を置いておくのも防犯上、問題があります。ひとりで朝食ビュッフェを利用するなら、混雑する時間帯を避けましょう。あるいは朝食がビュッフェではないプランにするか、朝食のないプランににして自分の好きなお店でゆったりくつろぐようにしましょう。

■2:一人旅であることをうかつに人に話すのはNG

おひとり様を悟られないようにしよう

女性が一人で旅行していると、「おひとりですか?」と言い寄ってくる男性もいるものです。もし、あなたにその気がないのであれば、まともに相手する必要はありません。

気が優しい女性だとはっきりと拒絶できず、「ええ、まあ……」などと曖昧な返事でお茶を濁そうするかもしれませんが、これはNG! おひとりであることを匂わす発言は、相手につけこまれるもとだと桑野さんは主張します。

「女一人だと、こちらにその気はなくても、勝手に寂しいだろうと決めつけられることもよくあります。一人旅だと悟られること自体が、相手にスキを見せるも同然なので、質問されたことにまともに答えないようにしましょう。

ナンパを撃退するのと一緒で嘘も方便です。『おひとりですか?』と尋ねられたら、『いえ、友達(家族)と来ているんです』とか『仕事中なんです』など、“おひとりではない”ことをやんわり伝えましょう。

相手は、女一人だと口説きやすいと踏んで声をかけてきているので、同行者がいるとわかればほとんどのケースでは退散するはずです。

それから、声をかけられてもはっきり『NO』を言える女性はこの限りではないのですが、断るのが苦手な人は、そもそもバーなどには一人で立ち寄らないことをおすすめします」(桑野さん)

見知らぬ相手に対して、うかつに一人旅であることを話してはならないのと同様、誰が見ているのかわからないSNSの公開アカウントで一人旅中であることや、翌日の行き先などを投稿することもNGです。

旅行の思い出をSNSで共有したいなら、旅行終了後に行うようにしましょう。

■3:薬局の場所をチェックしておかないのはNG

旅行中に突然体調不良に見舞われることも

一人旅中のトラブルで、まず心の準備をしておきたいのは健康面に関すること。急に具合が悪くなったときに、友達が一緒にいれば介抱してもらえますが、一人旅では自分でケアするしかありません。

万が一の事態を想定して、病院ももちろんですが、旅先での薬局の場所は、必ず事前にチェックしておきましょう。宿泊先のホテル付近の薬局はもちろんのこと、移動中の体調不良にも備えて、空港や駅前のドラッグストアの場所も確認しておくとより安心です。

■4:スマホに頼って重要な情報をプリントアウトしておかないのはNG

スマホに頼りすぎると痛い目にあうことも

今どきの旅行では、わざわざ分厚い地図やガイドブックを持ち歩かなくても、スマホ1台あればなんでも調べられて便利ですよね。

ただし、「スマホがあれば大丈夫」と、なんでもスマホ頼りにするのは危険。万が一、旅行中にスマホが故障するなど使用不可の状態になったら、重要な情報にアクセスできないという涙目の事態に……。

「旅行中にないと困る情報は、プリントアウトするなどして紙の状態で持っておくのをおすすめします。例えば、飛行機、新幹線など交通機関の便、宿泊先の情報、そして、自分が訪れる予定の観光地の情報などですね。

現地に着いてからスマホで調べればいいや、と油断していたら、いざというときにスマホが使えなくて困ることもあります。私自身の経験でも、海外出張の際に空港で海外用Wi-Fiをレンタルしたものの、現地の計画停電の影響でWi-Fiが全くつながらず、スマホが使い物にならなかった、ということがありました。

また、旅行中に写真や動画の撮影を頻繁に行うと、意外と電源の消費が早いので、バッテリーのスペアもお忘れなく」(桑野さん)

電源が切れてもコンビニなどでバッテリーを調達する手段はありますが、そもそもスマホが故障してしまえば一巻の終わり。必要な情報はプリントアウトする、土地勘のない場所であれば地図を持っていくなど、最悪の事態に備えて自衛しましょう。

■5:海外でハンドバッグを持ってウロウロするのはNG

その持ち方は危険!

ここからは海外での注意点を。まず、手で軽く持つだけのハンドバッグはスリやひったくりの被害にあいやすいので、避けたほうがよいとのことです。

「ひったくりの予防のためには、ショルダーバッグをしっかり斜めがけにしましょう。また、スリの被害にあわないためには、鞄は口が閉じたものにすること。

それから、鞄のチャックの位置にも要注意です。もし、チャックが自分の背中側にあると、自分では気付かないうちに開けられてしまうおそれがあります。チャックは自分の目や手が届く範囲にキープしましょう」(桑野さん)

念には念を入れるなら、ショルダーバッグを斜めがけにして、さらにその上からジャケットをはおるようにするとより防犯効果が高まるといいます。

その他、荷物に関しては、飲食店での食事中に床に置かないようにする。個室トイレに入っても、ドアの荷物フックには掛けないようにする(トイレの外から手が伸びてきて荷物を奪われるケースもあるようです)など、とにかく肌身離さないようにしましょう。

■6:海外の公道でスマホをチェックするのはNG

海外では日本と同じ感覚で行動しないように

一人旅では、いつどこに行くのか自由気まま。その分、自分の行動について、友達などに相談することができないので、道に迷ったら地図アプリをチェックしたり、何か分からないこと困ったことがあれば検索したりなど、何かとスマホに頼りたくなりますよね。

ただ、日本人が海外の公道でスマホと必死ににらめっこしている姿は、見るからに旅慣れていない観光客……。写真撮影の項目でも述べたように、日本人観光客は何かとカモにされやすいので、周囲から見ていかにもな行動は慎みたいところです。しかも、地域によっては、日本よりも歩きスマホの規制が厳しく、法律で禁じられていることもあります。

自分の行き先の地図などはしっかり頭にたたきこんで、公道ではなるべくスマホをチェックしないようにしましょう。どうしてもスマホで調べ物をする必要があれば、一旦カフェなどに立ち寄るなどして、ゆっくりチェックするのがおすすめです。

■7:いきなり話しかけてきた外国人に愛想笑いで対応するのはNG

うっかり勘違いさせないように!

海外では日本以上に、一人旅の女性は声をかけられやすいことを覚悟しておきましょう。その際、日本人女性がやりがちなNG対応は、愛想笑いを浮かべながら「NO」を伝えること。

お断りを感じよく行うという日本人の流儀は、海外では通用しません。口でいくら「NO」と伝えていても、愛想笑いを浮かべていては、「俺に気がある」「この女ならカモにできそう」と見くびられ、しつこくつきまとわれてしまうこともあるようです。

条件反射的に愛想笑いをしてしまう人は、一人旅中はその習慣を封印しましょう。

■8:いざというときに日本語で意思を伝えるのをためらうのはNG

実はモゴモゴしているとなめられる

もうひとつ、声をかけられたときにはっきりと断ることができない人にありがちな傾向として、語学力に自信がないために、言葉がうまく出てこないという点が挙げられます。

つまり、「えーっと、こういうとき英語(現地語)ではどう言えばいいんだっけ?」とモゴモゴしているうちに、どんどん相手に押しきられてしまうというわけです。

こういうときに、無理に英語や現地語で答える必要はありません。つきまとわれるのが嫌な場合は、「やめてください!」と日本語で拒絶してもOK! 流暢に外国語を話すよりも、たとえ日本語であってもはっきりと自分の意思を示すほうが、気迫で撃退する効果はあるようです。

■9:分量の確認をせずに料理を注文して大量に食べ残すのはNG

これは食べきれないかも……

海外の飲食店では、一人前の分量が多くて食べきれないことがよくありますよね。また、国内でも、旅先でよくわからないままご当地グルメをオーダーしたら、予想外にボリュームのある料理が出てきて閉口することもしばしば。

残してしまうのはもったいないですし、お店に対して失礼にも当たるので、料理の分量が気になるときは、注文する前にお店の人に確認しましょう。

「一人で食べるには多すぎるかも……と思ったら、お店の人に頼んで少なめで提供してもらいましょう。

また、鍋料理など二人前から注文可能なメニューを、一人前分だけ提供してもらえないかどうかも交渉の余地はあります(ただし、分量は半分でも値引きしてもらえるとは限りませんが)。

『ぜひ食べてみたいのですが、せっかくの料理を残してしまうのはもったいないので……』とお店側を立てるような言い方でお願いすれば、特に、国内では快く応じてくれるお店が多いと思いますよ」(桑野さん)

ネット上で旅好きな人たちの声をチェックしてみたところ、一人旅の数少ないデメリットのひとつとして、料理をシェアできないことが上げられていました。ただ、分量を理由にご当地グルメをあきらめてしまうのはもったいない!

どうしても食べたいメニューは、お店で注文する前ではなく、旅行に出発する前からお店に確認・交渉しておくのもひとつの手です。

女性の一人旅=危険というイメージはありますし、実際に甘く見ていると痛い目にあうリスクは否めません。しかし、スキを見せないように気を引き締めれば、グループ旅行では味わえない魅力を堪能できます! 今回ご紹介したNG行動をしっかり頭にたたきこんで、一人旅を楽しみましょう。

桑野麻衣さん
コミュニケーション講師、著者
(くわの まい)学習院大学卒業後、全日本空輸入社。グランドスタッフとして、最重要顧客DIAMOND会員専用カウンターのサービス責任者、教育訓練インストラクターを務める。ANA在籍中、オリエンタルランドに出向し、ディズニーのサービスや教育を学ぶ。その後ジャパネットたかたや再春館製薬所グループ企業での教育担当を経て、2016年に独立。現在は幅広い層に向けて、年間200本の企業研修・講演を国内・海外にて行う。著書には『好かれる人の話し方、信頼される言葉づかい』『部下を元気にする、上司の話し方』がある。
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この記事の執筆者
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WRITING :
中田綾美
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