布の傘の欠点を克服する意外なアイディア商品の大ヒットが、後の「ビニール傘」開発につながった!
ビニール傘といえば、不意な雨の時に手ごろな価格で、多くの人を助けてくれる強い味方であるとともに、美智子上皇后陛下が皇后陛下時代の園遊会で「傘をさしていても、姿が見えるように」とお使いになられたエピソードも有名です。
英国のエリザベス女王やキャサリン妃がご使用になったことでも、話題になりました。
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透明で視界を広くとることができ、軽く、かつ雨水を通さない。改めて考えると、ビニールは傘の素材として大変に優秀な機能を備えているのです。
しかし、ビニール傘を最初に作った日本人がそのことに気づくまで、いえ、気づいてからしばらくの間も「ビニールの傘なんて!」と、その優秀さは世間になかなか認められなかったのです。
ビニール傘が誕生する前、昭和20年代の日本で洋傘の素材といえば、布地一辺倒でした。高級品は絹、日傘用には麻、庶民に親しまれる手ごろなものは綿。布地を使った洋傘こそが「格が高く伝統的である」という意識が強かったのです。
しかし、当時一番の主流であった綿の傘は、雨に濡れると次第に色落ちしてしまい、その上、完璧に水を通さないわけでもありませんでした。男性が黒い傘などさした日には、雨の水滴に染料がとけ込んで落ち、着ている服に転々とシミをつける…という状態だったのです。
そこで、後にビニール傘を開発する傘メーカー・武田長五郎商店(現在はホワイトローズ株式会社)が、こうした布傘の欠点を克服する画期的なアイディア商品を売り出し、これが大ヒットとなったのです。
…というところで、クイズです。
【問題1】
後のビニール傘開発につながったビニール製のアイディア商品とは、以下のどれでしょうか?
1:フード付きポンチョ(雨合羽)
2:傘カバー
3:透明なレインハット
さて、正解は?
- TEXT :
- Precious.jp編集部
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- 参考資料:『日本のビニール傘文化の草分け~ホワイトローズ物語~』ホワイトローズ株式会社/『TABIZINE~人生に旅心を~』(2019年1月25、26日)/『トレンド日本』産経ニュース(2016年6月20日)/『ニッポン文化探訪~ビニール傘』特定活動非営利法人国際留学生協会