【目次】
正しい洗顔「4つの心得」
【1】洗顔は、溜め込まず落としすぎないこと
「年齢とともに代謝が鈍り、角質が溜まりやすくなった」と感じる人は多いかもしれません。また、春から夏にかけてはとくに、紫外線の影響で角質が厚くなりやすいですし、「落とすケア」が大事。気持ち的には、すっきりと洗いたいところですが、潤いを奪いすぎないように気をつける必要があります。特に夏場は紫外線ダメージによって肌のリズムが乱れがち。また、暑いとスキンケアがおざなりになりやすい…。それを回避するには、「スキンケアは洗顔からスタートしている」と捉え、溜まっているものはきちんと取り、潤いは落としすぎない、大人の肌に合う洗顔料選びが重要です。
【2】洗顔は皮脂の多い「Tゾーン」から洗う
CMの影響からか、頬から洗うのがクセになっているという方が多いよう。「洗顔は、皮脂分泌の多いTゾーンから洗うのが鉄則です。なぜなら、脂分を落とすのがいちばん大変なので、ほかの部位が洗い終わるまで泡をのせておいても肌への負担が少なくてすみます。皮脂腺のほとんどない頬は乾燥しやすいので、なるべくササッと洗いたいもの。泡のクッションの上から優しく洗って、こすらないようにだけ注意してください」(内科、皮膚科医 友利 新さん)。
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【3】大人の洗顔は「角質ケア」を意識する
角層には肌の保湿を担う3大要素が存在。なかでも、角質細胞の隙間で水分を抱え込み、肌を健やかに保つ「細胞間脂質(セラミドなど)」と、角質細胞内部の保湿成分である「天然保湿因子(NMF)」のふたつの成分が潤い力=バリア力に大きく関与しています。これらの潤い物質は、ターンオーバーの過程でつくられていて、角層が整うと、良質な潤い物質が十分に産生されるため、バリア機能も高まり、潤い力もアップするというわけです。
角質ケアすると、ターンオーバーも整うので、古い角質も剥がれ落ち、くすみやごわつきなども解消。なめらかで透明感溢れるツヤ肌も手に入ります。ピーリンクなどの角質ケアは肌に刺激を与え、潤いを奪い、乾燥を招くといった誤った認識をされている方も多いのですが、美容医療の分野では、ピーリングを行うと肌の水分量がアップするという確かなデータもあり、その効果はすでに実証されています。もちろん、やりすぎはよくありませんが、期間や回数などを守って行えば、モチっとしたツヤツヤの肌が手に入ります。年齢を重ねるごとに、潤い物質であるセラミドや天然保湿因子のNMFは減少していくので、肌の乾燥も強くなっていきます。そんな大人の肌には、冬だけでなく、肌の水分量を上げるためにも、定期的な角質ケアが有効です。
皮膚科専門医が解説! 乾きがちな大人の肌こそ「角質ケア」が必要な理由
角栓とはたんぱく質と皮脂が混ざり合い硬くなったもので、毛穴を塞ぎます。放置しておくとざらつきの原因になるし肌の代謝もダウン。上質なコスメを使っても浸透しにくくなりますが、この問題は加齢肌こそ実は深刻。大人肌にはダメージを与えずにリセットできる機能的な洗浄コスメを。特にデリケートに傾きやすい人は、皮脂が出やすい額や鼻部分だけに使用するといいですよ。
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【4】手で触れない、こすらない。泡を肌と手でサンドして転がす
指先でこするのは刺激になるので、人差し指、中指、薬指の第三関節まで使うこと。さらに1mm程度浮かして泡を転がすのが正解で、肌に指が触れなければ、スピーディに手を動かしてもOK。手早く汚れを引き出しましょう。
そして洗い流しは32〜36℃のぬるま湯が正解。このときも手でこするのは厳禁だし、シャワーを直接顔に当てるのもNGです。正しい洗顔をすれば、つっぱることなく肌はふかふかに整い、保水力もアップします。
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洗顔に取り入れたい「アイテム3選」
【1】「スチーマー」を使ってエステ並みのディープクレンジング
緊張をゆるめてキメに入り込んだ汚れを落としやすく! スチーマーなら最速で硬くなった肌を柔らかくし巡りをよくする。外気やエアコンの乾燥、さらにストレスによる表情筋の緊張で、肌がパリパリと音を立てそうなくらい硬い…。この状態でクレンジングをしてもシワの溝や毛穴の奥のメイク汚れはとりきれません。そんなときに活用してほしいのが、温感スチーマー。蒸気で硬くなった肌をほぐし、キメの間や毛穴の奥に詰まった汚れ、さらに肥厚した古い角質までもゆるめて浮かし除去しやすくなるので、いつものクレンジングが、まるでエステ並みのディープクレンジングに! ただし長時間浴び続けるのは、角質層がふやけすぎて、肌がデリケートになることもあるので要注意。3分くらいを目処に行いましょう。またスチーマーの代わりに肌になじませると温かくなる、温感クレンジングコスメを活用するのも手です。
パナソニック「スチーマー ナノケア」
【「クレンジング&洗顔」見直し講座】緊張をゆるめてキメに入り込んだ汚れを落としやすく!肌を柔らかくし巡りをよくする
【2】「ブラシ」を使って古い角質や毛穴を除去
肌あたりがなめらかな極細毛のブラシが付いた、センサイ最高峰の洗顔「UTM ザ クリーミィ ソープ」。クリームのようにやわらかなペーストを水で濡らした肌に伸ばし、ブラシで泡立てると、羽のように軽くきめ細やかな泡が優しく汚れを吸引。ブラシによって、古い角質や毛穴の繊細な汚れも落とします。保湿成分もたっぷり。乾燥ダメージを防ぎ、とろけるようなつけ心地と潤いをもたらす、希少なコメヌカエキスなどが配合されています。香りは、エレガントフローリッシュブーケ。小鼻周りや唇の下などは、ブラシの先を細かく動かして、丁寧に洗い上げるのがポイントです。贅沢な洗顔料で、なめらかな肌を手に入れて。
センサイ「UTM ザ クリーミィ ソープ」
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【3】「ポイントメイクリムーバー」でいっさい触れずにアイメイクを落とす
アイメイクはリムーバーを含ませたコットンで“こすり落とす”と思っていませんか? それはシワのもと! 今すぐコットンの持ち方の見直しを。アイメイクを落とすときには、人差し指と中指、薬指と小指でコットンの端を挟み、中指と薬指を開くのが基本です。そして指がまぶたに触れないように当てるのがコツ。のせて3秒おくだけでスルッと落とせます。残ったマスカラは綿棒で除去を。
シスレー「ジェル メイクアップ リムーバー」
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クレンジング&洗顔の「5つの落とし穴」
スキンケアを始めたころから、なかなかアップデートされないのがお手入れ法。しっかりスキンケアをしているのに、なかなか肌がきれいにならない…という場合、もしかしたら「落とし穴」にハマっているかもしれません。間違ったお手入れをしていると老化を進めてしまうので、今すぐチェックを!
【落とし穴1】お風呂で温まりながら、クレンジングするとよく落ちる
Answer:せっかくのクレンジング力が、落ちてしまう可能性が!
「お風呂というと、スチーマーと同様に毛穴を開いて奥の汚れまで落とせるというメリットを感じられているのかもしれません。ですが、クレンジングの中には水分に弱い成分があり、お風呂の中で使うとクレンジング力が落ちてしまうことがあります。そのため、お風呂での使用は、残念ながらおすすめできません。お風呂で温まりながらではなく、冬などはクレンジング剤を手のひらで温めてからなじませるほうが効果的でおすすめですよ」(ブランドクリエイティブ部 ビューティークリエイター 山川弓香さん)。
【落とし穴2】クレンジングついでに、マッサージで一石二鳥
Answer:かえって乾燥などの肌ダメージが起こります
「落とすケアと与えるケアは別物と考えるのがスキンケアのセオリーです。なので、クレンジングとマッサージを同時に行うことは本当におすすめできません。なぜなら、マッサージを同時に行ってしまうと、こすりすぎなどの刺激を与えてしまううえ、肌の中の潤い成分など、必要なものまで落としてしまうため、かえって肌を乾燥させ、ダメージに。マッサージはエイジングケアとして、とても有効なので、クレンジング後のきれいな肌で行って」(ポーラ ブランドクリエイティブ部 ビューティークリエイター 山川 弓香さん)。
■摩擦を最小限に抑えるクレンジングの姿勢
クレンジングクリームやバームは厚みのあるなめらかな質感なので、つい力を入れてマッサージしたくなりますが、その刺激がたるみの原因に。力が入らないようにするためには、手先だけを動かすのではなく、肘を動かすのがポイント。さらに手は肌から1mm浮かすつもりで、クレンジング剤を揺らすようにメイク汚れをなじませればスッキリと落とせる。
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【落とし穴3】クレンジングオイルは、肌に負担だから使わない
Answer:オイルタイプは摩擦が少なく、実は肌に優しいんです
「クレンジングオイルは肌に負担だと思われている方が多いのですが、実はそんなことないんです。肌にとって摩擦刺激がいちばんよくないのですが、オイルは滑りがよく、摩擦が起きにくいという特徴があります。メイクを取り去るという意味では、オイルでもミルクでもクリームでも一緒です。しかも、メイク汚れは油性のものがほとんどなので、フルメイクをされる方にとっては、オイルタイプだとスピーディに汚れが落ち、よいと思います」(内科、皮膚科医 友利 新さん)。
【落とし穴4】ノーメイクの日は、クレンジングの必要なし
Answer:下地やUVカット剤を塗っていたら、クレンジングは必須
「ご自身の皮脂のみならば、洗顔料だけで十分に落ちますが、下地やUVカット剤、朝用クリームなどを塗っている場合は、ノーメイクであってもクレンジングが必須となります。目安としては、お使いのアイテムにSPFやPA値が表示されているかどうか。これらの値がある場合はクレンジングが必須と覚えておいて」(ブランドクリエイティブ部 ビューティークリエイター 山川 弓香さん)部屋にいても窓を通過する紫外線の影響もあり、ノーメイクといえどUVカット効果のあるアイテムを使う人が多いのでご注意を」(友利さん)。
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【落とし穴5】朝の洗顔は、ぬるま湯のみ
Answer:寝ている間の皮脂やスキンケアの油分は、ぬるま湯だけでは落ちません
「年齢とともに皮脂の分泌量は減ってくるものですが、それでも寝ている間に皮脂は少なからず分泌されているもの。さらに、夜に塗ったクリームなどの油分が、時間の経過とともに酸化した状態で朝の肌の上には残っています。これらの油分はぬるま湯だけでは落ちません。そのため、朝は洗顔料を使って洗うことが必要に」(内科、皮膚科医 友利 新さん)乾燥が気になる場合は、保湿成分が配合された洗顔料を使うのも一案です」(友利さん)。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部