ブーツのおしゃれが楽しみになる冬の季節。しかし、久しぶりにブーツを履くと、なんだか色がくすんでいたり、型崩れしていたり…。そんなことはありませんか?
本記事では、革・ムートン・スエードそれぞれのブーツのお手入れ方法と、おすすめお手入れ道具をご紹介します。
■ブーツのお手入れの頻度は?
ブーツは、定期的にお手入れすることで、長くきれいに履くことができます。ただし、ブーツの素材によってお手入れの頻度は変わるので注意してください。
革製のブーツは、基本的に半年に1回くらいのお手入れで問題ありません。ムートンやスエードのブーツは、できれば月に1度お手入れしましょう。
素材に限らず、シーズン中に汚れが目立つようになったり、雨などで濡れたときには、その都度お手入れするようにしてください。
■革(レザー)ブーツの簡単なお手入れ方法
革(レザー)のブーツは、艶やかな状態を保つことで、質感がワンランクアップします。きれいな革ブーツを維持するためにも、しっかりとお手入れしましょう。
履く前のお手入れ
革ブーツにとって、履く前のお手入れが肝心です。
履く前のブーツの革は乾燥した状態になっているため、保湿をせずに履いてしまうと、ひび割れなどを起こす原因のひとつになります。
また、雨などによりブーツが水分を含んでしまうと、シミになってしまうことも。
革のブーツを履く前には、以下の手順で必ず保湿と防水のお手入れをするようにしましょう。
お手入れ法1:保湿する
革ブーツの保湿をしていきます。
まず、柔らかい乾いた布でブーツの表面を拭き、汚れやホコリを落とします。その後、革用のクリームを全体に、ムラなく塗りましょう。
塗り終わったら、再び柔らかい乾いた布で拭きます。
お手入れ法2:防水スプレーを吹き付ける
革は水が大敵。防水スプレーを使うことで、水はもちろん、汚れやホコリなどからもブーツを守ってくれます。
革ブーツを保湿したあとに、全体に、防水スプレーを吹きかけます。防水スプレーを使用する際は、マスクをつけ、屋外の風上で行うようにしてください。
履いた後のお手入れ
履いた後のブーツには、当然汚れがついています。
ひどく汚れていないとしても、日常的なケアとして、馬毛ブラシなどでやさしくブラッシングして、汚れを取っておくことをおすすめします。
革のブーツを履いた後に汚れが気になったら、以下の手順でお手入れをするようにしましょう。
お手入れ法1:リムーバーで汚れをオフ
ひどく汚れてしまった場合には、リムーバーで落としていきましょう。
柔らかい布にリムーバーをつけ、ブーツ全体に伸ばしていきます。そこから、やや力を入れながら汚れを落としていきます。
リムーバーを使うと、場合により色落ちする可能性もあります。側面などの目立たない部分で試してから行うとよいでしょう。
お手入れ法2:お手入れ用布でツヤ出し
乾いた布でブーツ全体を磨きます。
グローブタイプのお手入れ用布なら、力加減が調整しやすく、磨きやすいでしょう。
磨くと革にツヤが出てきて、新品同様に。ブーツがきれいなら、気分も上がりますね。
お手入れ法3:ブーツキーパーを入れておく
型崩れや履きじわ、ヒビなどを防ぐため、ブーツキーパーをブーツに入れておきます。
消臭や除湿効果のあるブーツキーパーを使うと、臭いも取れます。
保管法やニオイ・カビ予防ケア
革のブーツは通気性が良くないため、ブーツの中に湿気がこもりがち。湿気がこもると、ニオイやカビの原因になってしまいます。
ニオイ・カビ対策には、専用のミストやスプレーがおすすめです。
ニオイが気になる場合は、ブーツ用の除菌消臭スプレーをブーツの中に噴霧します。カビ予防には、カビ用ミストをブーツ全体に吹きかけ、日陰で乾かしましょう。
長期保管には、カビだけでなく、型崩れにも気をつけてください。ブーツキーパーを使い、ボックスに入れて収納したり、シューズクロークなどで保管します。
■ムートンブーツの簡単なお手入れ方法
冬の定番ブーツであるムートンブーツ。
ムートンブーツのお手入れは、革ブーツとは若干異なります。そのお手入れ方法をご紹介しましょう。
履く前のお手入れ
ムートンブーツを履く前には、防水スプレーをブーツ全体にかけておきます。
この防水スプレーは、ムートン専用のものを使うと、ムートン自体を傷めることがないので安心です。
履いた後のお手入れ
ムートンブーツも履いた後のお手入れが必要です。
汚れを落とすブラッシングや日陰干しは履いた後には欠かさずやっておきたいデイリーケア。ひどく汚れた場合には、フェイクムートンであれば丸洗いすることも可能です。
ムートンブーツを履いた後に汚れが気になったら、以下の手順でお手入れをするようにしましょう。
お手入れ法1:ブラッシングで汚れを落とす
革ブーツ同様、ムートンブーツを履いた後はブラッシングをして汚れを落とします。
ブラシは、馬毛のものを使い、ムートンの毛並みにそってブラッシングしましょう。
お手入れ法2:日陰干しで消臭
ムートンブーツの中は、もこもこと起毛しており、とても暖かいのが魅力です。
しかし、履いているうちに足に汗をかき、それがニオイの原因になります。履いたあとには、日陰で1日干すようにしてください。
また、ブーツの中に乾燥剤や消臭剤を入れておくのもおすすめです。
フェイクムートンブーツは丸洗いOK!
フェイクムートンブーツであれば、自分で洗えます。
洗い方は、次のとおりです。
1. バケツに水とムートンブーツ専用の洗剤を表示通りに入れ、よくかき混ぜます。
2. 1のバケツの中に、ブーツを入れて振り洗いします。
3. 洗ったブーツをきれいな水ですすぎます。泡が出なくなるまで行いましょう。
4. 乾いたタオルでブーツの水気を拭き取ります。
5. 日陰でしっかり乾かしましょう。
保管法やニオイ・カビ予防ケア
ムートンブーツもにも、ニオイ・カビ予防をしておきましょう。
予防法は、革ブーツと同じで、除菌消臭スプレーやカビ防止ミストなどを吹きかけておきます。
保管するときには、シューズキーパーを入れて風通しの良いところに置いて保管してください。
乾燥剤をブーツの中に入れておけば、湿気対策にもなるのでおすすめです。
■スエードブーツの簡単なお手入れ方法
スエードという素材は、擦り傷やしみ、汚れがつきやすいという特徴があります。それらを防ぐには、やはりお手入れが欠かせません。
履く前のお手入れ
スエードブーツを履く前には、防水とブラッシングが重要となります。
防水加工をして、ブラッシングで表面を整えてあげることで、汚れなどがつきにくくなり、しばらくの間きれいな状態を保てます。
スエードブーツを履く前に、以下の手順でお手入れをするようにしましょう。
お手入れ法1:防水スプレー
まずは、防水スプレーを噴きかけます。ブーツ全体にまんべんなくかけるようにしてください。
この防水スプレーは、スエード専用のものを使うとよいでしょう。
スプレーによっては、防水のほかにブーツに栄養を与えてくれるものもあり、それを使うときれいな状態をキープできます。
お手入れ法2:ブラッシング
防水スプレーが乾いたら、ブラッシングをします。
このときに、毛がやわらかい馬毛よりも、毛が固い豚毛ブラシを使うと、防水スプレーをなじませながら毛並みを整えてくれます。
履いた後のお手入れ
スエードブーツを履いた後のお手入れには、2種類のブラシを使います。手順は下記のとおりです。
お手入れ法1:豚毛ブラシでブラッシング
スエードブーツの表面を、豚毛ブラシでブラッシングします。少し力を入れて汚れを落としていきましょう。
お手入れ法2:クレープブラシでブラッシング
毛並みをほぐすために、クレープブラシ(ゴムでできているブラシ)を使ってブラッシングします。
毛並みを起こすようなイメージでブラシをかけるのがポイントです。
お手入れ法3:スエード専用スプレーをかける
スエード専用スプレーをブーツの表面全体にかけます。そうすることで、スエードの乾燥と色褪せを防ぎます。
お手入れ法4:乾かして、仕上げのブラッシング
スプレーの後は、日陰で30分以上乾かしましょう。
スプレーが乾いたら、再度豚毛ブラシでブラッシングし、毛並みを整えます。毛並みに沿って一方向にブラシをかけるときれいに仕上がります。
保管法やニオイ・カビ予防ケア
スエードブーツも、ほかのブーツ同様、除菌消臭スプレーやカビ防止ミストを使って、ニオイとカビ予防をしましょう。
保管するときは、ブーツキーパーを使って、型崩れやしわを防ぐようにします。長期保管する場合は、不織布などの保管袋に入れて休ませましょう。
■ブーツがカビてしまったときのお手入れ方法
ブーツがカビてしまった! そんなときには、すぐにカビを取り除き、ケアをしましょう。ここでは、素材ごとのケア方法をご紹介します。
革(レザー)ブーツがカビてしまったら…
カビが生えやすい革ブーツ。その原因は通気性が低いことにあります。しかしながら、乾燥させてしまうとひび割れの原因にもなるので注意が必要です。
革ブーツににカビが生えてしまったら、次のように対処してください。
1. 乾いた布でカビている部分を拭き取ります。
2. きれいな布に革靴用の除菌スプレーを吹きかけて、再度拭きます。
3. 風通しのいい日陰に置き、乾かしましょう。
ムートンブーツがカビてしまったら…
湿気がこもりがちなムートンブーツも、カビが生えやすくなるので注意が必要です。
ムートンブーツがカビてしまったら、次の手順で対応しましょう。
1. 固くしぼった濡れタオルでカビを拭き取るようにします。
2. 風通しのいい日陰で乾かしましょう。
スエードブーツがカビてしまったら…
スエードブーツがカビた場合は、次の方法でお手入れしてください。
1. 乾いた布でカビを拭き取ります。
2. 馬毛ブラシを使ってブラッシングをしましょう。
3. ブラッシングが終わったら、スエード用のシャンプーで丸洗いします。カビの部分だけ洗うとシミになる恐れがあるので、全体を洗いましょう。
4. 乾いた布で形を水気を拭き、日陰で数日間乾燥させます。
5. ブラッシングして起毛させましょう。
■ブーツのお手入れ道具のおすすめ
ブーツのお手入れ道具には、ケアセットやブラシ、防水スプレーなどがあります。
革・ムートン・スエードブーツのそれぞれのおすすめ道具をご紹介します。
革ブーツのお手入れ道具3選
革ブーツのお手入れにうってつけのシューケアセットを3つ厳選しました。
■1:「ユナイテッドアローズ×エム・モゥブレィ UNITED ARROWSシューケアセット 3214」
ユナイテッドアローズとエム・モゥブレィがコラボしたシューケアセット。
エム・モゥブレィブランドのシューケアプロダクツは、プロのシューファクトリーなどから数多くの支持を得ているシューケア(靴手入れ)製品のトップブランド。
独自のレシピで作ったクリームや選び抜かれたケア用品、オリジナルのセット商品など、足元にこだわる方にオススメの商品が取りそろえられています。
セットの中身は、ホコリ落とし用馬毛ブラシ、磨き込み用豚毛ブラシ(黒毛)、磨き込み用豚毛ブラシ(白毛)から、汚れ落とし(ステインリムーバー)、靴クリーム(黒)、デリケートクリーム、乾拭き・仕上げ用グローブクロスまで、充実の内容。本格的なブーツのお手入れができます。
■2:「エム・モゥブレィ M.MOWBRAY シューケア グランブルーセット (合革・内蓋収納付き) 欧州の靴クリームセット」
引き出しのついたエム・モゥブレィの本格的シューケアセットには、デリケートクリームやブラシ類、リムーバーなどが入っています。
靴磨きに必要な基本アイテムがすべてそろっているので、大切な靴をいつまでも輝かせることができます。
■3:「コロンブス BOOT BLACK 靴磨き コスモポリタンセット」
90年以上の長きに渡り、靴仕上げ剤・靴クリームを提供してきた老舗メーカー「コロンブス」の靴磨きセット。
磨きのプロたちがつくり上げたBOOT BLACKシリーズの「コスモポリタンセット」には、シュークリーム(ブラック/ニュートラル)、ハイシャインベース、ハイシャインコート、レザーローション、ジャーマンブラシ、グローブシャイン、クロスが含まれています。
ムートンブーツのお手入れ道具3選
ムートンブーツのセルフケアにおすすめの道具を3つ、ピックアップしてご紹介します。
■1:「初心者向け ムートンブーツお手入れセット」
靴磨き専門店「シューズマスター」による、初心者向けのムートンブーツお手入れセット。ムートンブーツのお手入れに必要なアイテムがすべてそろっています。
セット内容は、エム・モゥブレィのラテックス&スプラッシュブラシとスエードカラーフレッシュスプレー ニュートラルとプレステージ ナチュラルフレッシュナー、除湿・消臭剤の「シダードライ」となっています。
■2:「ヴィオラ ムートンブーツ ファーストケアセット」
日本人の靴と手入れの習慣を研究し続けてきた、靴関連商品の製造・販売を行うジュエルのシューケアクリーム「ヴィオラ」。
「ヴィオラ ムートンブーツ ファーストケアセット」は、同ブランドが展開する、デリケートなムートンブーツ・シープスキンブーツ専用のお手入れセットです。
防水・保革栄養スプレーをはじめ、必須アイテムのブラシは2本入り。また、保温効果が高い分、ムレがちなムートンブーツの内側をお手入れする用品も入っています。
ブーツの内と外、両側から丁寧にケアできるので、より長くきれいな状態を保つことができます。靴のお手入れが初めての人でも簡単です。
■3:「コロニル 防水スプレー ファッションブーツ」
ドイツ・ザルツェンブロット社によって製造され、欧州をはじめ世界約100カ国で愛用されているレザーケアアイテムのトップブランド「コロニル」のムートンブーツ専用に開発された防水スプレーです。
フッ化炭素樹脂が皮革繊維に浸透し、通気性を損なわず、防水効果を与え、ホコリや汚れを付きにくくしてくれるのが特徴。配合されたオイルにより、ムートン本来の柔軟性と風合いを維持します。
スエードブーツのお手入れ道具3選
スエードブーツ専用のケアセット、スプレー、ブラシをご紹介します。
■1:「スエード・ムートン保管前ケアセット」
スエードやムートンブーツの保管前のケアに特化したセットです。
汚れを落としてくれる専用クリーナーと、スエード・ヌバック・ベロアなど起毛革専用ブラシ、汚れを分解・栄養を与えてくれるスプレー、消臭除菌スプレーがセットになっています。
また、お手入れのコツをやさしく解説してある「スエードお手入れBOOK」も入っているので、セルフケアが簡単にできます。
■2:「銀座大賀 靴工房 Boot Black(ブートブラック)×江戸屋ブラシセット ボックス(紙箱) セット」
世界にひとつのオーダーメイド靴、紳士靴を販売する「銀座大賀 靴工房」のお手入れセット。
スエードのブーツをブラッシングする際は、馬毛や豚毛のブラシが最適です。
馬毛ブラシは毛先が細く柔らかい毛で、靴についたホコリを落とせます。豚毛は硬くコシのある毛で、コバ周りやステッチ、それに履きジワなどの汚れを落とすのに効果的です。
こちらの馬毛ブラシ、豚毛ブラシ(ホワイト)、豚毛ブラシのセットを使ってしっかりスエードブーツのケアをしましょう。
■3:「エム・モゥブレィ スエード用栄養・防水スプレー スエードカラーフレッシュ」
スエードやヌバック素材の靴や小物に、栄養と柔軟性を与えてくれるスプレーです。色あせした革の発色を鮮やかにしてくれます。
また、定期的に使うことで、色あせや汚れを防ぎ、防水効果を与えてくれるのもポイントです。
お手入れされたブーツなら、足元に磨きがかかる
当記事では、革(レザー)・ムートン・スエードブーツのお手入れの頻度、ブーツを履く前・履いた後、汚れてしまったときのお手入れ法や保管法、ニオイ・カビの予防ケア、カビてしまったときの対処法、エム・モゥブレィ、コロニル、ヴィオラ、UGG、銀座大賀 靴工房などのブーツのお手入れ道具のおすすめをご紹介しました。
ブーツは、履く前のプレケアで持ちがよくなり、柔らかくなるので履きやすくなります。
また、履いた後のお手入れにより、きれいをキープできるのがポイントです。お手入れしたきれいなブーツなら、足元のおしゃれもパーフェクトにキマります。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部