男子シングルも盛り上がりを見せている、フィギュアスケートのGPファイナル。

女子シングルでは、紀平梨花選手が登場します。対するのは、世界を驚かすロシアの若き才能たち。シニアデビューしたばかりのアリョーナ・コストルナヤ選手、アレクサンドラ・トゥルソワ選手、アンナ・シェルバコワ選手は全員が優勝候補!

さらに、世界女王のアリーナ・ザギトワ選手やアメリカのブレイディ・テネル選手も強敵となりそう。ハイレベルな争いが期待されるこの試合、観戦前に見どころをチェックして。

「2019/2020 ISU グランプリファイナル」に出場する顔ぶれは?

■4回転サルコウが切り札に!? 大会V2を目指す紀平梨花

紀平梨花 Rika KIHIRA(JPN)写真:森田直樹/アフロスポーツ
紀平梨花 Rika KIHIRA(JPN)写真:森田直樹/アフロスポーツ

シニア2年目となった17歳。3回転アクセルで一気にその名を知られるようになった日本フィギュア界のヒロイン的存在です。昨シーズンは世界選手権までに出場した国際大会すべてで優勝するなど、圧倒的な強さをアピールしました。今季はさらに安定感を増した3回転アクセルと滑らかなスケーティングに加え、習得中の4回転サルコウも勝利の鍵に…!? このファイナルで連覇を目指します。

■3回転アクセルと華のある演技で魅了! アリョーナ・コストルナヤ

アリョーナ・コストルナヤ Alena KOSTORNAIA(RUS) 写真:森田直樹/アフロスポーツ
アリョーナ・コストルナヤ Alena KOSTORNAIA(RUS) 写真:森田直樹/アフロスポーツ

今季シニアデビューしたばかりの16歳ですが、すでに世界女王・ザギトワを脅かす存在。2018年ジュニアGPファイナルで優勝したロシアの新星です。GPシリーズ2連勝で、合計得点は全選手中1位! フリーでは高さのある3回転アクセルを2本も組みこむ構成で観客を圧倒しました。スケーティングや表現力など総合力が高く、4回転ジャンプを跳ばずとも今大会の大本命になりそう。

男子並みのジャンプ力を持つ天才少女、アレクサンドラ・トゥルソワ 

アレクサンドラ・トゥルソワ Alexandra TRUSOVA(RUS)写真:YUTAKA/アフロスポーツ
アレクサンドラ・トゥルソワ Alexandra TRUSOVA(RUS)写真:YUTAKA/アフロスポーツ

「サーシャ」の愛称で知られる15歳。2018年世界ジュニア選手権のフリーで、4回転トウループと4回転サルコウを成功させた天才少女です。カナダ大会では3種類の4回転ジャンプをプログラムに組みこみ、フリー・トータルの世界最高得点を更新しました。試合ではお団子にしていますが、実は驚くような長い髪の持ち主であり、フィギュアスケート界の「ラプンツェル」との異名も。

演技中に変わる衣装にも注目! 妖精、アンナ・シェルバコワ

アンナ・シェルバコワ Anna SHCHERBAKOVA(RUS) 写真:Dave Carmichael/アフロ
アンナ・シェルバコワ Anna SHCHERBAKOVA(RUS) 写真:Dave Carmichael/アフロ

昨シーズンのロシア選手権では、シニア勢を抑えてロシア女王に輝いた15歳。もっとも基礎点が高く、男子でも跳べる選手が少ない4回転ルッツを武器に、GPシリーズではアメリカ大会と中国大会を連勝。アメリカ大会では4回転ルッツ2本を成功させ、シニアの女子選手の公式戦における史上初の記録となりました。フリーでは、演技途中に衣装の色が変わる仕掛けにも注目を!

力強さと芸術性は唯一無二! 五輪女王、アリーナ・ザギトワ 

アリーナ・ザギトワ Alina ZAGITOVA(RUS) 写真:森田直樹/アフロスポーツ
アリーナ・ザギトワ Alina ZAGITOVA(RUS) 写真:森田直樹/アフロスポーツ

平昌五輪の金メダリストであり、日本から贈呈された秋田犬「マサル」の飼い主としてもお馴染みのロシアの17歳。同門の新世代の台頭による厳しい状況の中、五輪女王らしい貫禄ある演技を見せています。特にフリーで演じるクレオパトラは、高い構成点を得られる名プログラム。大会前のインスタグラムでは『AKITAINU MASARU』と文字入りのエプロン姿で陶芸に挑戦するキュートな姿も。

怪我からの復活劇を見せた全米女王、ブレイディ・テネル

ブレイディ・テネル Bradie TENNELL(USA)写真:築田 純/アフロスポーツ
ブレイディ・テネル Bradie TENNELL(USA)写真:築田 純/アフロスポーツ

昨年の全米選手権を制した21歳。高難度のジャンプは取り入れていませんが、168cmのすらりとした体型を生かしたエレガントな表現や、丁寧なステップワークが魅力の選手です。今年はシーズンオフに右足を骨折し、練習できない期間があったものの、アメリカ大会のショートでは自己ベストを更新する演技を披露! 同大会で最高評価レベル4を獲得した美しいスピンにも注目を。

<2019/2020 ISU グランプリファイナルの主な日程>(日本時間)

12月7日(土) 女子シングル(ショートプログラム)、男子シングル(フリースケーティング)
12月8日(日)女子シングル(フリースケーティング)、エキシビション

もはや、男子選手並みの大技を組みこんだプログラム構成で戦う女子選手たち。しかしジャンプでなく、滑らかなスケーティングや音楽表現などが楽しめるのもフィギュアスケートならでは。また、それぞれの個性を生かしたヘアメイクや華やかなコスチュームにも、ぜひ注目したいですね。

Precious.jpでは、今後も紀平選手やザギトワ選手をはじめ、強く美しく戦うフィギュアスケーターたちを応援すべく、さまざまな情報を発信してまいります。どうぞ、ご期待ください!

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この記事の執筆者
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WRITING :
Fuyuko Tsuji