出社制限やテレワークが続き、何かしら心身の不調を感じていませんか?

多くの人はどんな不調を感じているのでしょうか。

オムロン ヘルスケア株式会社が、2020年4月22日(水)~4月24日(金)に、20代から50代のテレワークをしている男女1,000人を対象に実施したアンケート調査の結果、多くの人がどんな不調を感じているのかが分かりました。

その多かった不調の対処法も、最後にご紹介しています。今後も働き方の見直しなどで、テレワークが続く方も多いはず。あてはまった方は、ぜひチェックしてみてください。

テレワーク開始後の不調1位は「肩こり」

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不慣れな作業環境で肩こりが増えている!?

テレワーク開始後、体に不調を感じていると答えた人の割合は31%。3人にひとりが何らかの不調を感じているようです。

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テレワークを開始後、体に不調を感じますか?

その不調の中身は、1位が「肩こり」で68.1%、2位が「精神的ストレス」で61.3%、3位が「腰痛」で54.6%でした。

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テレワークによってどんな不調を感じていますか?

男女別に見ると、「肩こり」に悩む女性は75.0%と、男性の58.1%と比べて多い結果となっていました。

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テレワークによって感じている不調(女性)

そのほか、女性では、59.2%と多くの人が「姿勢が悪くなる」と感じているようでした。肩こりや腰痛、姿勢悪化など、テレワークで通勤が不要になり、運動不足の傾向にあることや、長時間、慣れない姿勢を続けていることで、体に不調が起きていることがイメージされます。

負担がかかりやすい姿勢をしている場合も!?

多くのテレワーカーは、どんな姿勢で仕事をしているのでしょうか?

自宅で仕事をしている際の主な姿勢を聞いたところ、自宅での仕事では「机、椅子を使用している」が67.6%に。次いで「机を使用し、床に座っている」が23.5%となりました。

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自宅で仕事をしている際の主な姿勢

オムロン ヘルスケアのコメントによれば、机と椅子が仕事時の体勢や体型に合っていない場合や、床に座るときに横座りなどの体勢になる場合は、姿勢が悪化し「猫背」や「スマホ首(ストレートネック)」になりやすいことから「肩こり」や「腰痛」の発症リスクがあがると考えられるといいます。

在宅だからこそ、自分自身で調整し、よい姿勢が長時間キープできる環境づくりが重要になりそうです。

テレワーク3週目ごろに不調が最も増える

テレワークを開始してから、どのくらいの期間経った頃に不調を感じているのでしょうか?

不調を感じていると答えた人のテレワーク期間を調べたところ、最も不調を感じている人が多いのが「3週間未満」で26.5%でした。次いで「2週間未満」で21.4%と続きます。

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体の不調を感じる方のテレワーク機関

テレワーク開始後、2週間ほどで不調を感じる人が増えているようです。今後もテレワークが続くという方は、身体の不調と向き合って、対策を立てたほうがよさそうです。

女性が行っている不調の対策は「ストレッチ」が最多!

では、これらの心身の対策として、どんなことがされているのでしょうか?

女性が実施している対策を見てみると、全年代で最も多かったのが、「ストレッチ・エクササイズ(オンラインは除く)」でした。次いで、「姿勢に気をつける」「散歩(屋内・屋外」「入浴など温浴」と続きます。

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<年代別>現在の不調対策(女性)

多くの人が行っている対策、ぜひ参考にしてみましょう。

不調を感じる原因トップ!「肩こり」解消方法5選

最も多くの人が不調を感じていた「肩こり」。その解消法にはどんな方法があるのか知っておきましょう。

オムロンの公式サイト「痛みwith」では、肩こり解消法には、「マッサージ療法」「温熱療法」「運動療法(全身運動)」「首まわりの運動」「薬物療法」の5つの方法があると紹介されています。それぞれの概要を確認し、自分に合った方法を選ぶとよさそうです。

オムロン公式サイト「痛みwith」

■1:マッサージ療法

血行を促進し筋肉の緊張をほぐす方法。マッサージを施すことで、首や肩、肩甲骨付近の血行が促され、筋肉の緊張がほぐれて肩こりが緩和されます。マッサージでトリガーポイント(強い痛みを発する点)を刺激して、痛みを和らげる方法もあります。

「電気治療器(低周波治療器)」を使用する方法も。からだに微弱な電流を流して、肩のまわりの筋肉のコリをほぐしたり痛みを和らげたりする治療器。最近ではいろいろな種類の製品が販売されており、自分にあったタイプを選べます。

■2:温熱療法

患部に熱を加えて局所の血行を促進し、筋肉の緊張を緩めて、コリや痛みを和らげる方法。温めることで、精神的なリラックス効果も期待でき、ストレス解消にもつながるとされています。

「入浴」は家庭で手軽に取り入れやすい方法です。ゆっくりと湯船につかれば、それだけでも全身の血行促進や疲労回復に役立ちます。

■3:運動療法(全身運動)

運動によって肩のコリや痛みを緩和する方法。緊張した筋肉をほぐす、緊張で収縮した肩関節の可動域を拡大する、肩の血行不良を改善する、筋肉を鍛える、運動機能を回復させることなどが目的です。

酸素を取り込みながら行う有酸素運動が適しており、血流が促され、体のすみずみまで酸素や栄養が循環しやすくなります。ウォーキングや軽いジョギング、水泳、エアロビクス、ヨガなどがあります。

■4:首まわりの運動

肩こりの症状の陰には、首の不調が隠れているケースが少なくなく、その不調のひとつが肩こりです。肩こりに効果的な首まわり運動には、首すくめ運動、首まわし運動、首を横に倒す運動、首を前に倒す運動があります。

■5:薬物療法

医療機関で行われる、内服薬や外用薬、注射薬といった薬を使う治療法全般です。鎮痛成分を含んだ内服薬や外用薬は、コリや痛みを初期の段階で抑えて、慢性的な肩こりの悪循環を防ぐ効果があります。


テレワークに切り替わった人は、環境の変化から、肩こりをはじめとしたさまざまな不調が起きているかもしれません。その不調を見逃さず、しっかりと対策を立てて、仕事に前向きに取り組めるようにしたいですね。

出典

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WRITING :
石原亜香利
EDIT :
安念美和子、榊原淳