ブラジャーを美しい形のまま長く愛用するために、正しい洗濯の仕方干し方を紹介しましたが「それと同じくらい大切なのが収納の仕方」とランジェリーのプロである川原好恵さん。せっかく正しく洗濯しても、収納の仕方を間違うと台無しになってしまうそうです。

では、正しい収納方法とは? そのポイントを解説していただきましょう。

ギュウギュウ詰めは厳禁!ブラジャーの収納方法の正解って?

ブラジャーの「収納方法」

皆さんは、ブラジャーをどのように収納されていますか? 世の中に収納のアイデアを紹介する情報はたくさんあるのに、ブラジャーの収納に関しては語られることが少なく、“自己流”という方がほとんどかなと思います。

ただ、せっかく正しく洗濯したのに、収納の仕方を間違えてしまうとブラジャーのカップにシワが寄ったり型崩れしたりして、本来の機能を果たせなくなるので注意が必要です。

ブラジャー専用の引き出し、または専用カゴを準備して

まず、収納前に注意すべき点は、よく乾かしてから収納すること。湿気が残っていると、変色やカビの原因になります。

できればブラジャーは専用の引き出しに収納するのが理想的。引き出しがない場合もブラジャーの横幅とサイズの合う、カゴなどを利用して収めるようにしましょう。その際、最も気をつけたいのは、ギュウギュウ詰めにしてカップをつぶさないこと。少しゆとりがある収納をこころがけましょう。

ちょうどブラジャーの高さに合うサイズの引き出しがあればベストですが、もし、深い引き出しに収納するなら、スタッキングできるカゴにブラジャーとお揃いのショーツを収め、その上にブラジャーを入れたカゴを置くのも一つのアイデアとしていいですね。

そして、下記のようにブラジャーはタイプによってたたみ方が異なるため、収納する時は「一枚レース」「パッドあり」「ブラトップ」など種類別にするのが、収納もしやすいですし、見つけやすく取り出しやすくて便利です。

「パッドなし」「パッドあり」「ブラトップ」のたたみ方を、タイプ別に指南

それでは、ブラジャーのたたみ方と収納方法を紹介しましょう。ポイントは、ストラップやバックベルトをカップの中に入れるようにすること。そうすることで、ストラップが隣のブラジャーに引っ掛かって一緒に出てしまったりホックがレースに引っ掛かったりして傷むのを防げます。

■1:「パッドなしブラジャー」は半分にたたんでコンパクトに

パッドなしブラジャー
1.カップを重ねるようにして半分にたたみます。2.ストラップやバックベルトをカップの中にしまい、コンパクトにまとめます。3.表を向けて収納します。

パッドがない1枚レースのブラやトライアングルブラなどは、半分にたたんで収納します。取り出す時に隣のブラのレースを引っ掛けないようにホックを内側に入れましょう。

■2:「パッドありブラジャーやモールドカップ」はカップの形をキープして

パッドありブラジャー
1.ブラジャーのホックを留めます。2.ストラップとバックベルトをカップの中にしまいます。3.カップがつぶれないように注意して、重ねて収納します。

パッドがあるブラジャーや表面がつるんとしたモールドカップのブラジャーは、半分にたたむとカップがつぶれてしまうので、広げたまま重ねて収納します。

■3:「ブラトップ」は3つ折にしてカップを潰さないように

ブラトップ
1.裾を内側にたたんで、ブラジャーの幅に合わせます。2.裾をブラカップの下までたたみます。3.ストラップをカップの中に入れてさらにたたみ、重ねて収納します。

ブラジャーが内蔵されているブラトップの扱いは、パッド入りブラジャーと基本的に同じ。カップがつぶれないように注意して収納しましょう。


色とりどりのブラジャーが収まった引き出しは、それを眺めるだけで気分がアガるもの。使いやすく、見た目にもきれいな収納をぜひ実践してみてくださいね。

【参考文献】

『IA TEXT BOOK』一般社団法人日本ボディファッション協会

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この記事の執筆者
文化服装学院卒業後、流通業界で販売促進、広報、店舗開発を約10年経験した後、フリーランスとして独立。下着通販カタログの商品企画などを経て、現在はランジェリーを中心に、雑誌、新聞、ウェブサイトなどで執筆・編集を行なう。モットーは「ラグジュアリーからプチプラまで」。国内外の展示会・店舗を幅広く取材する。
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ILLUSTRATION :
わたなべ はるか
WRITING :
川原好恵
EDIT :
石原あや乃