いざ、ブラジャーを新調しようとお店に行ったりオンラインショップをのぞいたりしても、種類がたくさんあってどれを選んでいいかわからない…そういう方も少なくないかと思います。
もちろん、販売員さんに聞いたり問い合わせたりすれば教えてもらえるのですが、「大まかなブラジャーの種類とその特徴を知っていると、自分のバストに合ったブラや用途にあったデザインを選びやすくなります」とランジェリーライターの川原好恵さんはいいます。そのブラジャーの“基本のき”を教えていただきましょう。
ブラジャーの種類をご存知ですか?形やデザインで異なる特徴を、改めてプロが解説
実はブラジャーの種類は数えきれないほどあり、同じような形でもブランドによって呼び方が違っていたり、時代によって変わったりすることも珍しくありません。
ブラジャーを分類するわかりやすい方法に「ワイヤー入り」「ワイヤーなし」があり、これまで「ワイヤー入り」はバストメイク力があるけれどちょっと窮屈、「ワイヤーなし」は楽な着け心地だけれどバストメイク力がない、というのが定説でした。ところが昨今のワイヤーやカップ素材の技術開発によってその概念も崩れつつあり、「ワイヤー入り」でも楽なブラもあれば「ワイヤーなし」でもバストメイク機能を備えたものが続々と登場しています。
ブラジャーはサイズが合ったもの、心地良いと感じる着け心地のものであることが前提。そのうえで、デザインごとの大まかな特徴を知っておくと求めているブラに出合いやすくなります。
カップの形で機能が変わる特徴を、ブラジャーのデザイン別にチェック
たくさんあるブラジャーの中から、日常生活で使いやすい代表的な10タイプを紹介しましょう。
■1:カップの形状別の特徴
ブラジャーはバストをおおうカップの面積によって、主に下記の3つに分けることができ、それぞれの形によって機能に特徴があります。
フルカップ
バスト全体をおおうようなカップで、バストを包み込んで安定感があります。豊かなバストや柔らかいバストにおすすめです。
3/4カップ
バストの約3/4をおおうカップで、バストを脇から寄せやすい形です。谷間をつくりたいとき、バストアップしたいときにおすすめです。
1/2カップ(ハーフカップ)
バストの約1/2をおおうカップで、下からバストを支える機能があります。ストラップが取り外せるものも多く、ストラップレスにできるものもあります。
■2:その他のバリエーション別の特徴
ブラジャーは上記の3タイプ以外にもデザインのバリエーションによって、さまざまな呼び名があります。そのなかから代表的なブラジャーをご紹介しましょう。
ブラレット
ノンワイヤーでカップ下が少し長いものが多く、ほとんどがSML展開。着け心地も楽でナチュラルなバストシルエットをつくります。カップが水着のような三角形になっているトライアングルブラも、ブラレットと呼ぶ場合があります。
プランジ(ブランジング)
前中心が深いVカットになっているブラジャー。前中心のワイヤーが当たりにくいので、痩せている方にもおすすめ。最近は、バスト全体を包むドロップ型のカップデザインがトレンドになっています。
フロントホック
前で留めるタイプのブラで、バックスタイルがすっきり見えます。背中にホックがないため、背中にもデザインを施したものも多く、背中見せのトップスやシアー感のある素材のトップスにぴったりです。
モールドカップ
シート状になった生地に圧をかけてカップの立体を作っているブラ。シームレスブラ、Tシャツブラと呼ばれることも。接ぎがなく表面がつるんとしているので、Tシャツや薄手のニットなどを着るときにラインがひびかず便利です。
ブラトップ
ブラジャーとキャミソール・タンクトップが一体型になっているもの。1枚でOKなので楽なうえ、シアーな素材のトップス、ネックラインや背中が大きく開いたトップスなどに合わせやすいので重宝します。
■3:シーンによって使い分けるブラジャーの特徴
スポーツブラやナイトブラは、シーンによって使い分けるブラジャーの代表。普段の生活とは違う負荷がバストにかかるため、美乳をキーブするために持っておきたいブラジャーです。
スポーツブラ
スポーツ時のバストの揺れを軽減することを目的としたブラジャー。とくにランニングやエアロビクスなど激しい動きの場合は、バストが上下に大きく揺れるため、しっかりホールドするスポーツブラの着用は必須です。
ナイトブラ
就寝時専用のブラジャー。就寝時は立っているときに比べて横や上にバストが流れやすいので、それを踏まえた設計のナイトブラを着けるようにしましょう。バストアップしたいからと、就寝時に窮屈なブラジャーをつけるのはNGです。
他にも、タンクトップをバスト下でカットしたような形のハーフトップ、ストラップがついていない筒状のバンドゥ(チューブ)、カップ下がウエスト部分まであるロングライン(ビスチェ)、授乳しやすいような構造になっているマタニティーブラなどたくさんの種類があります。
ブラジャーに求める要素は十人十色。さらにシーンや洋服が変われば、同じ人でもブラに求めることも変わります。ここで紹介した基礎知識が、求めるブラジャーとの出合いに役立つ事を願っています。
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- TEXT :
- 川原好恵さん ランジェリーライター
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- ILLUSTRATION :
- わたなべはるか
- WRITING :
- 川原好恵
- EDIT :
- 石原あや乃