【目次】

【1】「自律神経」を整える頭蓋骨マッサージ


自立神経の乱れは肩こりを引き起こします。頭蓋骨マッサージは、自律神経を整え、さらに優位になった交感神経をリラックスさせる効果があります。

STEP1:耳の上のマッサージ

両手の指の第2関節を曲げ、薬指と小指の第2関節を耳の上にぐっと押しあてます。そして耳の上を、3段階に分けてマッサージします。1段階につき、10数えるくらいの長さを目安にしましよう。

耳の上マッサージ

STEP2:こめかみのマッサージ

両手を軽く広げ、小指球(手のひらの小指の付け根の、盛り上がっている箇所)をこめかみの下あたりにぐっと押しあて、グルグルと後ろまわしで10回マッサージします。その後、両手をこめかみの、くぼみのあたりにあて、やはり10回マッサージします。

こめかみのマッサージ

STEP3:後頭部のマッサージ

後頭部のマッサージ

両手でこぶしをつくり、小指の第3関節を後頭部の耳の下、頭蓋骨の下の端あたりにぐっと押しあてます。そして、頭蓋骨の下のラインに沿って手を中心部へ移動させながら、4段階に分けてマッサージします。1段階につき、10数えるくらいの長さを目安にしましよう。

後頭部のマッサージ

4段階目では、片方の手の小指の第3関節を、後頭部の左右ど真ん中、髪の生え際の少し上のくぼみのあるあたりにぐっと押し当てます。

後頭部のマッサージ

このとき、両方の手でマッサージするのが難しい場合は、片方の手ずつやっても構いません。

後頭部のマッサージ

4段階目の場所を小指で押すのが難しい場合は、親指でもんでも構いません。

STEP4:側頭部を温めてリラックス

側頭部を温めてリラックス

目を閉じて両方の手のひらを側頭部の耳の上あたりにあてます。そのまま、じわっと手の温もりを感じながら、ゆっくり30数え、最後に大きく深呼吸して、手を離します。「手が冷たい」「なかなか温まらない」と感じた方は、手を10~20回すばやくこすり合わせ、手を温めてから行いましょう。

リンパの流れもよくなる!「頭蓋骨マッサージ」4つのポイント

このマッサージは、以下の4点に注意しながら試してみてください。

(1)マッサージの時間は、1回あたり 3分程度を目安にしましょう。

(2)少し強めの力でマッサージすると、より効果的です。頭皮をただもむのではなく、頭蓋骨をもむつもりで、手をしっかり押しあててから、マッサージを始めてください。

(3)側頭部を温める際、「手が冷たい」「なかなか温まらない」と感じた方は、手を10~20回すばやくこすり合わせ、手を温めてから行いましよう。

(4)無理のないペースで深呼吸(腹式呼吸)をしながらマッサージすると、リラックスできるうえ、血液やリンパの流れもよくなります。

疲れている自覚がある人にはこの頭蓋骨マッサージが、初めは「痛い」と感じるかもしれませんが、一通り最後までやってみてください。もちろん効果には個人差がありますが、少し強めにマッサージするくらいがちょうどよく、頭のコリがほぐれて体も気分もリフレッシュします。肩や腕を力ませないように、肩を落とし、背筋を伸ばして行ないましょう。

初出:肩に触れないのに絶大な威力が!肩こり解消「頭蓋骨マッサージ」4ステップ

【2】「巻き肩」を解消する腕振りマッサージ


村木宏衣さん
エイジングデザイナー
(むらき ひろい)大手ステティックサロン、整体院、美容医療クリニックでの勤務経験を経て、小顔、リフトアップ、むくみ、ボディメイキングなど女性の悩みに対して、独自の「村木式 整筋」メソッドを確立。2018年「クリニックF」内「Amazing♡ beauty」を開設。最新刊は『10秒で顔が引き上がる 奇跡の頭ほぐし』(主婦の友社)。

STEP1:まずは「烏口突起(うこうとっき)」の位置を確認

肩関節のちょっと手前の鎖骨下にある、丸いボタンのような骨が「烏口突起(うこうとっき)」。腕の筋肉、胸の筋肉と繋がっていて、巻き肩と大きく関わる骨です。

鎖骨をたどって、肩の骨と交わるあたりの下、と覚えておくといいでしょう。

STEP2:腕を前後に小さく振る

「烏口突起(うこうとっき)」を押さえたまま、腕を前後に小さく振る動作を左右30秒ずつ行って。

「烏口突起」が微妙に動くのがわかるはず。これがしっかりとほぐれている証拠に。

STEP3:手首から腕を回旋させる

まるでお遊戯の「きらきら星」のように、手首を回旋させましょう。これを左右30秒ずつ行います。

腕全体を動かすのではなく、手首をだけを動かすのがコツです。

初出:テレワークで巻き肩が急増中! 仕事の合間にできる「肩こり」解消法とは?

【3】「寝ながら」60秒で肩の疲れを解消する腕回しメソッド


STEP1:バスタオルを3枚用意。2枚を棒状に巻き、1枚は枕として使用

バスタオル2枚をきつめに巻いて棒状にし、ストレッチポール代わりに使用。頭が下がりすぎないように、1枚はたたんで枕として使用します。

巻きがゆるいと形がくずれやすくなるので、きつめにしっかりと巻いておきましょう。

STEP2:コリを感じるところに圧をかけ、手で円を描く動作を

棒状のバスタオルに、尾骨からゆっくり背骨に沿うように仰向けにのり、足は軽くそろえて、膝は立てておきます。これが基本姿勢。そして、肩コリを感じるところに圧をかけたまま、手の甲で円を描きます。これを15秒行いましょう。

ぐいぐいと揉まなくても、手の動きで刺激が伝わりコリがほぐれていきます。

STEP3:烏口突起(うこうとっき)を押さえながら、手で円を描く動作を

次に「烏口突起(うこうとっき)」を押さえて、約15秒、手の甲で円を描きます。

「烏口突起」とは、巻き肩に大きく関わる上腕二頭筋腱短頭(じょうわんにとうきんけんたんとう)や上腕筋(じょうわんきん)、小胸筋(しょうきょうきん)という筋肉がつく骨のこと。肩関節の手前の鎖骨下にある、丸いボタンのようなところで、ここを押さえて行うことで、凝り固まった腕や胸あたりの筋肉がしっかりと緩みやすくなります。

「烏口突起」は鎖骨をたどって、肩の骨と交わるあたりの下、と覚えておくといいでしょう。手を動かすと微妙に動くのがわかるはず。これがしっかりとほぐれている証拠に。

初出:寝ながら「肩コリ」解消!仕事疲れを60秒で一掃する腕回しメソッドとは?

【4】「肩甲骨」をテニスボールで、ゴリゴリほぐす!


STEP1:あおむけになり、肩甲骨の周りにテニスボールを置く

膝を立ててあおむけに寝た状態で、肩甲骨の脇にテニスボールをおき、腕をまっすぐに上げて肘を伸ばします。これが基本姿勢。

テニスボールを置く位置は、背骨に当たらないように注意しましょう。

腕をまっすぐに伸ばした後、もう1㎝上に上げるようにさらに腕を伸ばしましょう。効果がアップしますよ。

腕が胴体から離れてしまうと効果が半減。腕が胴体から離れないようにまっすぐ上に伸ばすようにしましょう。

STEP2:肘を引いて肩甲骨周りに深く刺激をあたえる

STEP1の状態から肘を下に引き、肩甲骨周りの深部に刺激を与えてほぐします。この上げ下げを1カ所につき5回行います。そして、テニスボールの位置をずらしながら、左右の4カ所をほぐしていきます。

脇や肘が胴体から離れないように、まっすぐに肘を引きましょう。

ほぐすのは丸印の位置。肩甲骨の周りをしっかりとほぐすことで、背中の筋肉、僧帽筋(ぞうぼうきん)が緩み、肩こり、首こり解消につながります。

左右各4カ所、計8カ所をマッサージします。

初出:眠りの質が高まる!テニスボールで「背中のコリ」がすっきり解消するワザがすごい

【5】「眼輪筋」をほぐして眼精疲労による肩こりを解消


眼輪筋(がんりんきん)」が硬直すると首こりや肩こり、さらに頭痛を引き起こす可能性もあるのです。 たかがむくみ、と放置せずに、日ごろから眼輪筋ケアを習慣にしておきましょう。

STEP1:ほぐす位置、眼輪筋の上部を確認

眼輪筋とは目をぐるりと囲んでいる、まぶたの開閉のときに使う筋肉。むくみ目を解消するのは、眼輪筋の上部をほぐすのが効果的で、まずはその位置を確認しましょう。

これが眼輪筋の上部の位置。上まぶたの皮膚はかなり薄いので、こすったりひっぱったりするのは厳禁。

STEP2:指3本を使って優しくマッサージする

人さし指、中指、薬指の先を眉下に当てて、クッと軽く持ち上げたまま、左右に小刻みに揺らします。これはこわばった眼輪筋を緩める効果あり。

このとき皮膚に爪が当たらないように注意しましょう。

3本指を使ってほぐす順番は、丸で示したように、はじめに赤丸の位置の眉頭側、次に指の位置をずらして青丸の位置の眉尻側を。左右に小刻みに揺らす動作を、各10秒ずつ行いましょう。

皮膚をこするのではなく、眉骨の下を刺激するようにマッサージしましょう。

STEP3:まぶたを開閉して眼輪筋を鍛える

STEP1と同様に、人さし指、中指、薬指の先を眉下に当てて、クッと軽く持ち上げたまま、まぶたを開閉する。これによって眼輪筋が鍛えられて弾力がアップする効果あり。これをSTEP2のように、眉頭側、眉尻側、各20回ずつ行って。そして反対の目も同様に。両目を同時に行ってもOK。

このとき息を止めずに、リラックスした状態で、ゆっくりと深呼吸をしながら行いましょう。

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この記事の執筆者
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