【目次】
「ツボ押し」をおすすめする理由
「ツボ」とは何か
ツボによる治療法は古代中国で発見され、東洋医学では2000年以上にわたり、治療や美容法として活用されてきました。正式には「経穴(けいけつ)」と呼ばれるもので、今やWHO(世界保健機関)にも、医学的有効性が認められている治療法のひとつです。人の体にはエネルギーの通り道である「経絡(けいらく)」があり、ツボは「経絡」の中継地点でエネルギーが注がれる場所。刺激を与えることで、体内の臓器にも働きかけることがわかっています。そして、経絡は全身を巡りながら、自律神経や体のバランスを整えるのが役目。その流れが滞ると体調不良を起こしたり、メンタルにも悪影響を与えることに…。ツボ押しはその流れを改善するのに効果的なのです。
わずか6秒でイライラと不安を克服!テレワーク中にできる、簡単「ツボ押し」テクとは?
「ツボ」のマッサージはちょっと手が空いたらできる
ツボは全身に約360か所あり、全身の筋肉、神経、血管、リンパ節、内臓などの器官の動きを促進させる位置にあるといわれています。「ツボ押しは、例えば事務仕事をしている方などは、仕事が一段落した地点で、顔や目のツボを押したり、ご自身のライフスタイルに合わせて取り入れると、続けられると思います。まず、お顔に関しては化粧の上からでも押すことができるため、目や顔のツボ押しを少ししていただくだけでも疲れがとれ、緊張がほぐれます」(美容家・朋原エミさん)。さらに、効果的なのは入浴タイムを使ったツボ押しだそう。「時間のある時は、お風呂に浸かりながらツボ押しをするのもよいです。水圧により、血行がよくなった上に、ツボを刺激するとWの効果で、むくみがとれ疲れて硬くなった筋肉もほぐれ、スッキリ! また、足などのツボ押しやマッサージに関しては、お風呂上がりにオイルを使って、流しながらツボを押してあげるのもよいです。とにかく、時間があったら押す習慣を! 私はウォーキング時にもツボ押しを取り入れています」(朋原さん)。
「手が空いたらツボを押す」を合言葉にしていきましょう!
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冷え性を解消するツボ【5選】
【1】冷え解消&免疫力アップの「大椎」
「大椎(だいつい)」は全身を温めることができるツボで、ここを温めると首や肩のコリをやわらげたり、エネルギーが高まる効果も。また風邪気味のときにはこの部分を温めると、症状がやわらぐのだそう。お風呂上りに髪を乾かすついでにできるので、ぜひ毎日の習慣にしてみてください。
<STEP.1>「大椎」のツボの位置を確認
・お辞儀するように首を曲げたときに、首のつけ根にできる骨の出っ張りのすぐ下のくぼみの位置が「大椎」。
<STEP.2>ドライヤーで「大椎」のツボを温風を当てる、止める、を繰り返す
・ドライヤーでやけどしない程度の距離から「大椎」のツボに温風を当てます。
・そして温まったらドライヤーを止めます。これを何度か繰り返しましょう。
・これはまるでお灸と同じような効果が期待でき、じわじわと全身が温まって、免疫力アップにつながります。
【まとめ|冷え解消&免疫力アップに効くドライヤーの活用法4か条】
1.新型コロナウイルスの感染予防には、免疫力アップも重要に。
2.免疫細胞を活性化するには冷えを解消し、全身を温めることが有効。
3.簡単なのは、首の後ろにある、冷えを解消するツボ「大椎」を温めること。
4.ドライヤーで「大椎」を温めると簡単にお灸をしたような効果が得られ、全身ポカポカに!
ドライヤーが大活躍! 冷え性を解消して免疫力を高める、とっておきの方法とは?
【2】下半身の冷えを解消する「湧泉」
足の裏の中央よりやや上、足をグーにしたときにくぼむ場所が「湧泉」。
足の冷えを解消する代表的なツボで、プッシュすると冷たくなった足先がじわっと温かくなるのを感じるでしょう。また、気力や生命力が泉のように湧くツボといわれていますので、自粛生活の疲労や倦怠感が消え、やる気がわいてきますよ。
<STEP.1>下半身の冷えを解消する「湧泉」のツボを押す
・足の裏から両手を包み込むようにしてもち、両手の親指を重ねてプッシュします。
・深呼吸しながら、気持ちいいと思える程度の強さで5秒かけてゆっくり押し、5秒かけてゆっくり戻します。
・1回でも十分効果はありますが、5回くらい繰り返すといいでしょう。
【まとめ|足の冷えを解消する「ツボ押し」テク4か条】
1.テレワーク続きで運動不足になると下半身が冷えて、脚がむくみやすくなる。
2.原因は血流が滞ったり、水分が溜まったり代謝不良に陥っていること。
3.冷えを解消する「湧泉」のツボ押しが効果的。
4.5秒かけてゆっくり押して、5秒かけてゆっくり放すのが基本。これを5回繰り返す。
テレワークによる冷えとむくみで脚が太くなる…⁉ 疲労回復にも効く「ツボ押し」テクニック
【3】冷えとむくみや腰痛を改善してくれる「陰稜泉」
<STEP.1>むくみを解消するツボの位置を確認
・ひざ下の内側にある陰稜泉(いんりょうせん)、ひざ下の外側にある足三里(あしさんり)を刺激します。
・陰稜泉はむくみや冷えを改善し、腰痛もやわらげ、足三里は脚全体のだるさ、むくみを解消するツボ。
<STEP.2>脚の骨に沿ってさすり上げ、ツボの位置を探す
・正面から手で足首を包むようにし、親指と中指でしっかりとつかむ。これがツボを探すスタート位置。
・親指と中指でつかんだまま、上に向かってさすり上げる。
・骨が当たるところが陰稜泉、足三里のツボの位置なのでしっかりと捉えましょう。
<STEP.3>ツボをとらえたまま、つま先を上げ下げする
・親指と中指で挟むように、陰稜泉、足三里のツボをとらえたまま、つま先を上げ下げする。これを20回。
・反対の足も同様に行って。このときかかとは床につけ、安定した状態で行いましょう。
【まとめ|ブーツむくみを解消!ふくらはぎをスッキリさせるメソッド4か条】
1.長時間座ったままのデスクワーク、もしくは長時間の立ち仕事がむくみの原因。
2.気温が下がる冬は、運動不足、冷え、水分摂取が少なくなることが原因でむくみやすい。
3.即効でむくみを解消するには、陰稜泉、足三里のツボを刺激するのが効果的。
4.ツボを刺激しながら、つま先を上げ下げすることでむくみも疲労もスッキリ解消。
「ブーツむくみ」を解消!ふくらはぎをスッキリ細くする「ツボ押し」テクニック
【4】つらい足先の冷え解消「八風」
足指には足全体を温めて血流を改善するツボがあり、リンパが集中しているので冷えだけでなく体調改善にも効果的。お風呂に入っても足がすぐに冷えてしまう人は必見! 寝る前の習慣にしてみてくださいね。
<STEP.1>足の指の付け根のツボを刺激する
・足の指の付け根、水かきの部分に左右4つずつあるツボ「八風(はっぷう)」を親指と人差し指でツボをはさむようにし、強めに押すように、約5秒もみます。
・これを1か所につき5回行いましょう。
<STEP.2>足の指の側面をさするようにマッサージする
・親指と人差し指を使って、足指の側面を、上下にさするようにマッサージします。
・それぞれの指を約10回ずつさすり、刺激を与えてください。
【まとめ|足先が冷えて眠れない夜に…。末端の冷えを解消する足指マッサージ4か条】
1. 冷えは気温の低下だけでなく、ストレスによる自律神経の乱れや運動不足など原因はさまざま。
2. 血流やリンパの流れが悪くなり、むくみや体調の悪化を引き起こすので要注意。
3. 足指には温めて血流を改善するツボがあるので、刺激するとすぐにポカポカに。
4. 特に足が冷えて眠れない、というときにはこの足指マッサージがおすすめ。
村木宏衣さん指南|足先が冷えて眠れない夜に…。末端の冷えを解消する足指マッサージ
【5】夏の冷えにもおすすめ「湧泉」「足心」「失眠」
夏、エアコンのきいた室内で肌寒く感じることがありますが、この状態が長時間続くのは体にとってはストレスです。血流が悪くなり、自律神経のバランスが乱れることで冷えが起こり、疲労が抜けない、だるさが起こるなど、体調不良に繋がってしまいます。そこでおすすめなのが、冷え解消、自律神経にアプローチするツボ押し。
イライラ改善、安眠効果もあるので、ぜひ習慣化してみてくださいね。
<STEP.1>「湧泉」「足心」「失眠」の3つのツボをプッシュ
・足裏にある「湧泉(ゆうせん)」「足心(そくしん)」「失眠(しつみん)」の3つのツボを押します。
・「湧泉」は土踏まずのちょっと上で、足の指を曲げた時に、へこむ部分にあり、体のだるさや疲れやすさを解消する効果があります。
・足の裏側のちょうど真ん中にある「足心」は、イライラを押さえて、心身の緊張をほぐしてくれるツボ。
・「失眠」はかかと中央にあります。このツボは不眠解消や下半身の冷え対策に効果あり。
この3つのツボを、親指を使って「ゆっくりと5秒かけて押し、5秒かけて離す」を5回繰り返しましょう。
【まとめ|「冷房病」に効く!村木さんが教える、だるさ解消ツボ押しメソッド4か条】
1.冷房の効いた室内にいると、だるさやむくみなどの不調が起こりやすい。
2. 改善には簡単で即効性があるツボ押しがおすすめ。
3. 足裏にある「湧泉」「足心」「失眠」のツボ押しが冷房病対策に効果的。
4.5秒かけてゆっくり押して、5秒かけてゆっくりはなすのが基本。これを5回繰り返す。
“冷房病”に効く!村木宏衣さんが教える「村木式・だるさ解消ツボ押しメソッド」
- TEXT :
- Precious.jp編集部