【目次】
ショートヘア【3選】
【1】広がりやすいサイドを抑えボリュームは後ろにつくる!
\Doubleの田中直美さんがレクチャー!/
ショート代表:杉本貴子さん(49歳/栄養士)の場合
「年々クセが強くなっている」と感じていませんか?
せっかくアイロンで伸ばしても、湿気や汗ですぐに戻ってしまうクセ毛。クセを生かすショートにすると、白髪が目立ってしまうため、白髪染めの回数が増えてしまう…こんな負のトライアングルに陥ったクセ毛を救ってくれるのは、Doubleのヘアスタイリスト・田中直美さん。
「クセと膨らみが気になるサイドのボリュームを抑えるだけで、扱いやすくなりますよ。白髪は黒く染めず、あえて明るい髪色に染めましょう。白髪が目立たなくなるだけでなく、うねりも目立たなくなります」(田中さん)
歳を重ねるごとにクセが強くなっている杉本さんの髪。「クセが強くなると、どうしてもペタッとなる部分と膨らむ部分ができます。髪の内側を少しだけ刈り込んで2ブロックにすると膨らみやすいサイドを軽くしました。その分、ボリュームは後ろにつくり、後頭部に丸みを出しています」(田中さん)
<スタイリング方法>全体はクセを生かし、前髪だけ真っ直ぐ伸ばしてメリハリをつくる
「クセ毛は乾燥しやすいので、スタイリングにクリームやオイルは欠かせません。スタイリング前と後になじませておけば、長時間ツヤ髪をキープできます」(田中さん)
<STEP.1>スタイリング前に必ず髪をまんべんなく濡らしておくこと
<STEP.2>髪全体を揉み込むようにヘアクリームをなじませる
<STEP.3>前髪だけ手ぐしで整えながらドライヤーをあて、真っ直ぐに伸ばす
<くせ毛を生かしたスタイリングのコツ>
- 膨らみやすいサイドの広がりを抑える
- 髪は黒く染めず明るい髪色に染める
- 乾燥しやすいクセ毛はクリームやオイルでパサつきを抑える
「杉本さんの髪はピンク バイオレットで染めています。白髪がちょうどメッシュのようになって、白髪そのものの存在が目立たなくなります」(田中さん)
白髪染めの正解とは?白髪やクセを「なかったことにする」神ショートヘア
【2】重めのベースカット+パーマで毛先の動きを生かす
\Rougyの二階堂雪さんがレクチャー!/
ショート代表:三浦千春さん(42歳/販売)の場合
年を重ねるごとに髪のクセが激しくなってきた…と感じませんか? このクセは抑え込むことに力を注ぐよりも、その特性を生かして、ヘアスタイルに組み込んでしまうのが手っ取り早いかもしれません。
「弱点を最良の武器に変えるテクニック」を、プロの美容師に教えてもらいました。
「髪質はとてもいいのですが、広がりやすいのが三浦さんの髪。鉢の部分が膨らみやすく、ヘンなボリュームが出てしまう…という方も多いですよね。その場合は髪の重さで広がりを抑えるのがおすすめ。髪のうねりを生かすようにパーマをかけると、お手入れもしやすくなりますよ」(Rougyヘアデザイナー・二階堂雪さん)
<スタイリング方法>毛先をワンカールしてぬけ感を演出
広がりやすいとはいえ、ペタ~ッとしたストレート髪では老け印象になりがち。「髪を乾かすときは、根元を立ち上げるようにドライヤーをあててください。毛先はカールアイロンでワンカールさせると、スタイルに華やかさが生まれます」(二階堂さん)
<STEP.1>髪の根元を立ち上げるようにドライヤーをあてる
<STEP.2>カールアイロンで毛先だけひと巻きさせる
<STEP.3>手のひらにワックスを広げたら、毛先だけ揉み込むようになじませる
<くせ毛を生かしたスタイリングのコツ>
- ボリュームを上につくったら襟足を軽くしてメリハリをつける
- 弱点のうねりを味方にして、そのクセを生かす
- 毛先のワンカールで大人のかわいらしさを演出
「前髪をつくっておくと、生え際の白髪が目立ちにくいメリットがあります。染めるときも1色ではなくハイライトを入れると立体感も出るため、おすすめですね」(二階堂さん)
加齢で広がり&うねる髪という弱点を「武器」に変えるショートヘアとは【40代女性の髪型】
【3】ナチュラルな毛流れとボリュームを作って
\CocoonのACOさんがレクチャー!/
ショート代表:大谷美香さん(47歳/主婦)の場合
卵のように丸く細長い輪郭。理想の顔型と評されることも多い卵型ですが、髪型によっては40代の髪悩みを目立たせてしまうこともあります。
表参道の美容室CocoonスタイリストのACOさんによると、「ボリューム感のない髪型は、頭頂部がスカッとした印象に見えたり、分け目が際立ったりすることがあります」と言う。特に40代以降は、髪にハリやコシがなくなってくる年代。髪が地肌に張り付き、顔の面積を大きく目立たせてしまうことも。
年齢を感じさせないショートヘアについてACOさんに聞くと「後頭部の丸いフォルム」「高さのあるトップ」「ツヤと束感」がポイントと断言!
少しクセがあり、やわらかい髪質の大谷さん。
「ベースは前下がりのショートヘア。前髪とトップ以外は、レザーでグラデーションにカットし、細かく段を入れています。トップはレイヤーで軽さを出しつつ、ナチュラルな毛流れとボリュームを生む〝くせ毛風パーマ〟を、頭頂部のフロントに。後頭部の丸いシルエットと頭頂部の立ち上がりで、ボリューム不足や分け目の悩みをカバーしています」(ACOさん)
<スタイリング方法>華やかに動く毛束で頭頂部をボリュームアップ!
「スタイリングはドライヤーとカーラーでトップに高さと動きを出すだけ。サイドや後頭部はワックスをもみ込めば、ボリューム感とエアリーな束感が自然と完成します。トップにボリュームと動きを出すことで目線を上に誘導し、フェイスラインがキュッと引き締まって見えます」(ACOさん)
<STEP.1>指で根元をこするようにドライヤーを当てる
<STEP.2>頭頂部をホットカーラーで巻く
<STEP.3>髪の根元にワックスをもみ込む
<STEP.4>頭頂部の毛束をひとつまみして根元にスプレーをする
<くせ毛を生かしたスタイリングのコツ>
- 根元をこすって根元をグッと立たせる!
- ワックスは毛先につけない!根元にだけON
- 自然にできた毛束をスプレーで長時間キープ
「ボリュームを抑えるように、髪を毛先の方にひっぱりながらドライヤーを当てるのはNG。トップが潰れてしまうので、ボリュームを出したいときは、下を向いて後頭部からフロントに向け、根元を立ち上げるように乾かすといいですよ」(ACOさん)
「若返り」と「小顔」のダブル効果を実現!ボリュームゾーンで毛束が動くふんわりショートボブ
ボブヘア【1選】
【1】くせ毛のサイドのボリュームをお洒落に生かして
\BEAUTRIUM南青山店の久住桃子さんがレクチャー!/
ボブ代表:森白尚美さん(49歳/会社員)の場合
面長をヘアスタイルで補整するために重要なのが、「顔周りの丸み&動き」と「サイドのボリューム」。そう教えてくれたのが、BEAUTRIUM南青山店の店長・久住桃子さんです。
「縦長な印象のある顔型の場合、輪郭をストレートに見せるのはNG。頬骨あたりで段がつくように、前髪で丸みと動きを出すのがおすすめです。また、サイドにボリュームを出すことで横幅が広がり、縦長の印象がカバーできます。それには、顎ラインで動きをつけやすく、顔の横にボリュームが出しやすいボブスタイルがぴったりなんです」(久住さん)。
そんなボブスタイルは、40代に多いお悩み「分け目のボリュームダウン」も解消してくれるのだそう。
「40代になると、多毛な方でも分け目あたりのボリュームが気になるように。そんなときは、ボブスタイルのように肩上に長さを設定すると、目線が上がるため全体をボリュームアップして見せることができます。長めの前髪なら、サイドパートにすることで、分け目が気にならなくなるのでおすすめです」(久住さん)。
顔型補整効果の高い、サイドパートのボブスタイル。そんな久住さんおすすめのボブスタイルのスタイリング方法をチェックしましょう!
「顎下ラインのボブベースで、表面にローレイヤーを入れて動きを出しています。前髪は頬骨あたりでカットして横に流せるように作ることで、自然と輪郭に丸みが出るように。毛量が多くクセもあるので、自然とサイドにボリュームが出ます。毛量が少なめの方はパーマをかけてもいいと思います」(久住さん)。
<スタイリング方法>サイドパートで分け目をボリュームアップ!
「トップの分け目にボリュームを出したいので、髪を乾かすときは後ろから前に向かって風を当て、分け目を消すことを意識しましょう。最初にこれをしておくと、サイドパートも作りやすいですよ」(久住さん)。
<STEP.1>後ろから前に向かって乾かす
<STEP.2>アイロンで巻いて動きを出す
<STEP.3>スタイリング剤で毛先に動きをつける
<くせ毛を生かしたスタイリングのコツ>
- 分け目をつけずに乾かす
- ハチ部分はボリュームをおさえてタイトに!
- 毛先は動きか丸みをつける
「とにかく輪郭をストレートに見せないことが大切です。40代は髪が乾燥しがちな方も多いので、保湿力の高いバームタイプやオイルタイプのスタイリング剤で、ツヤと潤いもプラスしましょう」(久住さん)。
ロングヘア【1選】
【1】カールアイロンを縦巻きにしてからブラシでとかして
\suiの深瀬介志さんがレクチャー!/
ロング代表:福井明子さん(40歳/自営業)の場合
髪が長くなるとうねりやすく、手に負えなくなるほど広がりがち。そんな髪を扱いやすく天然パーマのような巻き髪に見せるテクニックがあるとか。
suiのヘアメイク、深瀬介志さんは「巻いたときにウエーブが出やすいようにレイヤーをしっかり入れておくこと。あとはカールアイロンで巻いた後、必ずブラシでとかしてウエーブをなじませると、自然な巻き髪に見えます」とアドバイス。
その巻き髪テクニックをご紹介しましょう。
髪が細くボリュームが出にくい福井さんの髪質。「レイヤーをしっかり入れて、カールアイロンで縦巻きにすることで、全体的なボリューム感が出せます。前髪を長めに残しておくと、生え際の白髪を自然にカバーできます」(深瀬さん)
<スタイリング方法>前髪は根元を立たせ、サイドは縦巻きにしてふんわりカールをつくる
「うねって広がる髪は、ツヤが出にくくなります。スタイリングの仕上げに重めのクリームをなじませると、クセを抑えるのと同時に、自然なツヤ感もプラスできます」(深瀬さん)
<STEP.1>前髪はブラシで根元を立ち上げるように内巻きにブロー
<STEP.2>カールアイロンに毛束の中間から毛先を縦巻きに巻き付ける
<STEP.3>巻き終わったら巻いた髪を軽くほぐすようにブラッシング
<STEP.4>重めのクリームを毛先になじませてツヤ感をプラス
<くせ毛を生かしたスタイリングのコツ>
- ペタッとしやすい前髪は根元を立ち上げるようにブロー
- ランダムに縦巻きにしたら、必ずブラシでほぐすようにとかす
- 重めのクリームを毛先になじませて広がりを抑えてツヤもプラス
「クセの強い髪もこのランダム巻きは効果的。アイロンでクセを強制的に巻き込んでしまえば、思った通りのウエーブになります。また、彼女は生え際に白髪が多いのでハイライトを入れています。年に2~3回のペースでハイライトを入れるだけで、重たい髪色にならず、立体的な髪色になるんですよ」(深瀬さん)
うねって広がるロングヘアは「縦巻き」にすれば自然に仕上がる!
アレンジヘア【2選】
【1】広がりを抑えたお団子ハーフアップ
\Rougyの二階堂雪さんがレクチャー!/
「ただ束ねるだけではシンプルすぎる」とは言え、複雑なアレンジはちょっと苦手…という方におすすめなのがこのアレンジ。
「毛束をねじっていくと自然と丸まってお団子になります。今回のハーフアップは、その原理を利用しています。ぶきっちょさんでも簡単にできるので、髪のうねりや広がりが気になる日は、ぜひお試しください」と、Rougyのヘアデザイナー、二階堂雪さんはアドバイス。ぶきっちょさんでも失敗しない簡単アレンジのテクニックを教わります。
トップはペタッとしやすく、はちのあたりがうねって広がりやすい伊藤さんの髪。「頭頂部を膨らませるように束ねて、毛先を外はねにすると縦のラインが強調されるので、広がりが押さえられると同時に、顔の輪郭がシャープに見えます」(二階堂さん)
<アレンジ方法>縦長シルエットを意識してアレンジすれば、引き締まったフェイスラインに!
<STEP.1>アレンジ前に髪全体にワックスをなじませる
<STEP.2>眉尻から上の髪を束ねる
<STEP.3>毛束を手で押さえながら、ひとつまみずつ毛束を引き出す
<STEP.4>毛束の根元をねじり、アメピンで固定
<STEP.5>毛束を2つに分け、その1つを自然に丸まるまでねじり、アメピンで留める
<STEP.6>もう一方の毛束も同様にねじって、アメピンで固定
<STEP.7>残った髪の毛先が外はねになるように手ぐしで整える
<くせ毛を生かしたアレンジのコツ>
「きっちりねじりすぎるとお団子が小さくなります。ルーズにねじって、お団子から遊び毛が出ているくらいがベスト。お団子が大きくなるので、固定するアメピンが目立たなくなります」(二階堂さん)
ゴムは不要!うねりを押さえて小顔効果も狙える「簡単ハーフアップ」
【2】くせ毛をそのまま生かしたハーフアップ
\GARDEN Tokyoの本木亜美さんがレクチャー!/
梅雨の髪悩みを解消できるアレンジ術を教えてくれるのは、GARDEN Tokyoトップスタイリスト本木亜美さん。ご自身もクセ毛で、梅雨の時期はうねる髪に悪戦苦闘しているのだそう。
今回は、この時期特有の「うねり」「クセの広がり」をそのまま活かした「ハーツアップアレンジ」を教えてくださいます。
「うねりやクセをそのまま活かせるのがハーフアップアレンジの利点。アレンジ前にスタイリング剤をしっかりとなじませれば、ツヤとまとまりが生まれ、広がりやボリューム感を抑えることもできます」(本木さん)
ハーフアップは、やり方を間違うと「おばさんっぽい古臭い印象」になってしまうこともあるので注意が必要!
「古臭く見える原因のひとつが『きちっと感』。ハチ上の髪は、できるだけゆるくまとめ、根本から少し離した下めの位置で結ぶと一気に今っぽい雰囲気になります。あとは、シンプルなヘアアクセを利用するとアレンジ上級者の装いに。ゴテゴテしたアクセサリーではなく、バレッタなどシンプルなものを選んでください」(本木さん)
この機会に、古臭くならないハーフアップのやり方をぜひマスターしましょう。
<アレンジ方法>クセ毛にツヤを与えてパーマっぽく仕上げるとこなれた印象に!
<STEP.1>髪全体にスタイリング剤をなじませる
<STEP.2>髪表面の髪をざっくりと取って結ぶ
<STEP.3>ゴムを持って後頭部の毛束を引き出す
<STEP.4>こめかみの後れ毛を整える
<STEP.5>前髪にもスタイリング剤をつけて束感を出す
<くせ毛を生かしたアレンジのコツ>
「髪を束ねる時は、耳半分が隠れるくらいゆるめにまとめるのがポイント。きっちりまとめ過ぎないことが大切です。こめかみ付近の後れ毛は多めに出したほうが女性らしく仕上がります。広がったりパサついた印象にならないよう、スタイリング剤はしっかりとつけてください」(本木さん)
いや〜なくせ毛が「パーマ風」に激変!梅雨時期におすすめのハーフアップアレンジ
- TEXT :
- Precious.jp編集部