【目次】
【1】前髪を流して留める
■サイドにまとめて流す、知的な前髪アレンジ
\ROIの関田康司さんがレクチャー!/
山口明子さん(40歳/PR)の場合
長めの前髪、アレンジの際にどうしていますか?
オールバックにして後ろでまとめるか、センターで分けて耳にかけるか、まとめてサイドに流すか…、思いつくのはこのくらいですよね。ですが、いざチャレンジしようとすると、普段の分け癖が邪魔をして思い通りにスタイリングできない、ということもしばしば…。そんな悩みに今回答えてくれるのは、ROIのデザイナー関田康司さん。前髪の分け癖を直す方法と、長めの前髪が素敵に決まるミディアムヘアのひとつ結びを教えてくださいました。
「ドライヤーだけで分け癖を直しても、時間が経つとまた割れてしまいます。分け癖がついてしまっているときは、潔く根元を濡らし、ドライし直すことが大切です。濡らした前髪をすべて正面に流し、根元を指でこすりながらドライヤーを当てる。この一手間で分け癖がしっかりと直ります」(関田さん)
「後ろは素敵にアレンジできても、前髪だけ決まらない!」という悩みを解消できる、とっておきのアレンジ術。普段、前髪を分けている方や雰囲気を変えたいという時にぜひ活用してみてください。
<アレンジ方法>アレンジした時に落ちる後れ毛で、奥行きと立体感を演出
「ベースは、ワンレングスのミディアムヘア。顔まわりにわざと短い毛束を仕込むことで、アレンジした時にさりげなく落ちる後れ毛を演出し、奥行きと立体感を演出しています。後れ毛がパサついたり広がっていると、疲れた印象になってしまうので、必ずスタイリング剤をなじませてまとめてください」(関田さん)
<STEP.1>前髪を前に下ろして根元にドライヤーを当てる
<STEP.2>髪全体を耳裏でまとめてひとつ結びにする
<STEP.3>ハチ上の毛束をつまんで引き出す
<STEP.4>前髪を左右どちらかに流してピンで留める
<ヘアアレンジのコツ>
「毛束を引き出す時はハチ上だけを意識して。頭頂部を引き出すと顔が縦長に見えてしまいます。ハチ上を引き出すと後頭部に丸みが生まれ、頭の型が綺麗に見える効果も。仕上げに、結んだ毛束にワックスを揉み込むとこなれ感がさらにアップするのでオススメです」(関田さん)
流して留める「前髪アレンジ」で、ひとつ結びがおしゃれに見える!
【2】前髪ごとざっくりまとめる
■タイトに束ねずざっくりまとめて、軽やかさを演出
\DIFINO akasakaの根本将平さんがレクチャー!/
永野好子さん(42歳/美容クリニック勤務)の場合
髪が硬くてボリュームもある髪質だと、タイトに束ねるスタイルが多くなりがち。そこでDIFINO akasakaの副店長 根本将平さんに、ボリュームのある髪でも軽さのあるまとめ髪を提案していただきました。「毛先にカールとツヤ感があると軽さが出るので、アレンジ前の下準備が重要ですね。ハーフアップにくるりんぱは付きものですが、お客さまから「くるりんぱが上手にできないから教えて欲しい!」と、よく言われるんです。ポイントさえ抑えれば、どなたでも上手にできますよ」(DIFINO akasaka 副店長・根本将平さん)
くるりんぱのおさらいも兼ねて、ボリュームを抑えるハーフアップを教えていただきました。髪が硬く、ボリュームも多い永野さんの髪質。「ハーフアップにしてから、くるりんぱをするとボリュームがほどよく抑えられます。うるおいが足りないので、毛先にツヤが出るようなスタイリング剤をなじませておくと、束感を出しつつ、パサつきも抑えらて一石二鳥ですね」(根本さん)
<アレンジ方法>タイトに束ねずざっくりまとめて、毛先にカール感を出して軽やかさを演出
<STEP.1>毛先を揉み込むようにドライヤーをあてる
<STEP.2>ドライヤーを当てた部分にツヤを出すスタイリング剤をなじませる
<STEP.3>耳の先端より上にある髪を手ぐしでまとめて束ねる
<STEP.4>結び目の上に、くるりんぱ用の穴を開けて毛束を通す
<STEP.5>くるりんぱが終わったら、必ず毛束を左右に引っ張る
<STEP.6>結び目を抑えながら、数カ所から2~3㎜の毛束を引き出す
<STEP.7>結び目の上、頭頂部からも2~3㎜の毛束を引き出す
<ヘアアレンジのコツ>
「くるりんぱが上手くできないのは、毛束を穴に通した後に毛束を左右に引っ張って結び目を引き締めなかったり、結び目から毛束を引き出さず、ルーズ感をつくらないのが原因です。このポイントさえ抑えれば、思い通りのスタイルになるはずです」(根本さん)
髪が硬くて多い剛毛でもキレイに決まる、大人の「くるりんぱ」はこれ!
【3】カールアイロンで根元を立ち上げるように巻く
■長め前髪もふんわりウェーブを効かせて
\apish AOYAMAの黒山慶司さんがレクチャー!/
高橋香苗さん(42歳/自営業)の場合
「大人のポニーテールと、おばさんの引っ詰め髪の違いは後れ毛にあります」と断言するのは、apish AOYAMA副店長の黒山慶司さん。うねりを巻き込むようにこめかみ部分の髪をカールアイロンで巻き、頭頂部を根元から立ち上げたら、あとはこめかみともみあげ部分の髪を後れ毛として残し、1つに束ねるだけ。うねりもトップのボリューム不足も一気に解決できるアレンジなのです。
<アレンジ方法>ふんわりウェーブの後れ毛を効かせた技ありアレンジ
全体的にクセが強く、広がりやすい高橋さんの髪。「クセやうねりを伸ばすのではなく、そのまま生かしたアレンジにすると大人の可愛らしさもあるスタイルになります。そのためにもうねっている方向をカールアイロンで整える下準備が必要なんです」(黒山さん)
<STEP.1>頭頂部の髪の根元を起こすように、カールアイロンで毛先から根元に向かって巻く
<STEP.2>こめかみ部分の毛束をカールアイロンでフォワード巻きに
<STEP.3>こめかみから前にある髪ともみあげを残して1つに束ねる
<STEP.4>ひとつまみの毛束を取り、ゴムの上から巻き付ける
<STEP.5>結び目を押さえながら、ひとつまみずつ髪を引き出す
<ヘアアレンジのコツ>
「毛束の根元から髪をひとつまみずつ引き出すときは正面から鏡を見て、頭頂部をふんわりボリュームアップさせるようにしてください。後頭部に丸みも出せるので、全体的に柔らかな雰囲気のまとめ髪になるはずです」(黒山さん)
オバ見え引っ詰め髪から脱却!後れ毛プラスの大人ポニーテールの作り方
【4】カールアイロンで縦リバース巻きする
■前髪を縦リバース巻きで華やかに魅せる
\air-GINZAの長門政和さんがレクチャー!/
渡邉麗さん(44歳/LOHIA主宰) の場合
年齢を重ねるごとに、髪が細くなり、毛量も減ってくるもの。「髪には生え替わるサイクルがありますが、加齢とともに、髪が抜けて次に生えてくる間の休止期が長くなってしまうんです」と、air-GINZA店長の長門政和さん。このサイクルを考えながら長さを決めないと、ボリュームのない貧相なミディアムになってしまうのだとか。ベストバランスな長さをさらに美しく見せる、プロ技スタイリングをご紹介します。
髪が柔らかく、1本1本が細いのでボリュームが出にくい渡邉さんの髪。「もともと彼女の髪質はトップにボリュームをつくるのが難しいんです。ベースはワンレンですが、トップが立ち上がりやすいようにレイヤーを入れています。ミディアムからロングの丈になると、カットの回数を減らす方が多いですよね。長さを整えて手入れすることで、貧相に見えないベストバランスが保てます。長さは重要なんですよ」(長門さん)
<アレンジ方法>一気に立ち上げない!少しずつの毛束を丁寧にアイロンをあてる
頭頂部の根元を立ち上げるとき、一気にアイロンをあててはダメ。「ひとつまみずつ毛束をとり、カールアイロンで巻くのではなく根元にカールアイロンをあてるのがポイントです。一度に立ち上げようとすると丸みのあるカーブがつきません。少しずつ毛束の根元を立ち上げるだけで、立ち上がりのキープ力も変わってきます」(長門さん)
<STEP.1>カールアイロンで毛先をワンカール内巻きにする
<STEP.2>前髪の中間から毛先にかけてリバース巻きにする
<STEP.3>つむじ、つむじの前、つむじの後ろの3か所の毛束をひとつまみし、カールアイロンを根元にあてる
<STEP.4>オイルを毛先になじませまとまり感とツヤ感を出す
<ヘアアレンジのコツ>
- ベストバランスな長さに整えるために、月1回はカットする
- 頭頂部の髪は一度に立ち上げず毛束を少しずつとって立ち上がりをつくる
- 立ち上がりはカールアイロンで挟まず、アイロンを押しあててつくる
「毛先を内巻きにするだけでなく、前髪だけ縦にリバース巻きすると大人のエレガントさが生まれます。このちょっとした巻きを加えるだけで、顔が小さく見える効果もあるんですよ」(長門さん)
貧相に見えない、40代にふさわしいミディアムヘアの長さとは?
- TEXT :
- Precious.jp編集部