極上の湯に浸かり体はポカポカ温まりながら、目の前に広がる白銀の世界に見惚れる。このコントラストこそ冬の温泉旅の醍醐味ではないでしょうか。1年のうちの限られた時期、雪深い土地でしか叶えられない非日常体験は、日頃の心身の疲れをきっと癒してくれるはずです。

そこで、温泉ジャーナリストの植竹深雪さんに、日本全国に数ある温泉旅館のなかから、冬ならではの絶景に感動する湯宿をピックアップしてもらいました。今回ご紹介するのは、群馬県みなかみ町にある「谷川温泉 檜の宿 水上山荘」です。

植竹深雪さん
温泉ジャーナリスト
(うえたけ みゆき)全国各地の2500スポット以上を巡っている温泉愛好家。フリーアナウンサー、温泉ジャーナリストとして、テレビ番組をはじめ、さまざまなメディアで活躍中。著書に『からだがよろこぶ! ぬる湯温泉ナビ』(辰巳出版)がある。
公式サイト

館内の至るところで谷川岳の雪景色に見惚れる

ラウンジからの絵画のような眺め
ラウンジからの絵画のような眺め

自然豊かな谷川温泉の最奥に佇む「檜の宿 水上山荘」。館内の至るところから谷川岳の四季折々の表情を眺めることができ、冬の雪景色は思わず息をのむほどの美しさです。

「まず、チェックイン手続きを行うガラス張りのラウンジからの絶景に一目惚れ。窓いっぱいにまるで水墨画のような銀世界が広がり、谷川岳の木々が迫ってくるような臨場感に圧倒されます。私が訪れたのは初冠雪の時期でしたが、きっと新緑や紅葉の季節でも一味違った大自然の表情に感動するのではないでしょうか」(植竹さん)

半露天風呂付きのプレミアム客室
半露天風呂付きのプレミアム客室

「客室のマウンテンビューも見事。部屋には備え付けの双眼鏡があり、景色をたっぷり楽しんでほしいというお宿さんのおもてなしが感じられます。そして極めつきは窓際のほりごたつ。ぬくぬくと温まりながら雪化粧した谷川岳をのんびり眺めるというコントラストが最高でした」(植竹さん)

こたつで雪見は至福のひととき
こたつで雪見は至福のひととき

100%源泉かけ流し温泉の特等席で絶景を堪能する幸せ

眺望にも湯の質にもこだわり抜いた露天風呂
眺望にも湯の質にもこだわり抜いた露天風呂

「ここは景色だけでなく湯も秀逸で、日本温泉協会から5つ星認定された温泉も自慢。温度の異なる3本の自家源泉を有し、季節やその日の気候に応じてそれらをブレンド調整することで、浴槽だけでなくシャワーまで源泉100%を実現しています。真夏や真冬でも加水、加温など一切なし。湯守さんのこだわり抜いた湯遣いで本物の天然温泉を堪能できる貴重な湯宿です」(植竹さん)

上段は女性用の内湯、露天風呂。下段は男性用の内湯、露天風呂
上段は女性用の内湯、露天風呂。下段は男性用の内湯、露天風呂

「泉質はアルカリ性単純温泉。湯は40度ほどとややぬるめで、景色を愛でながら長湯するにはぴったりです。そして、水上山荘でユニークなのは、湯舟のなかに石の椅子が設置してあること。この椅子は谷川岳や星空の眺めに合わせて、創業者が1センチ単位で何度も何度も高さや角度を確認しながら作ったものだそう。いわば絶景のための特等席で、座ると半身浴にもちょうどよく、のんびり雪見風呂できるのははまさに至福のひとときです。

客室の一部は半露天風呂付き。源泉かけ流しを謳う湯宿でも客室は例外というところが多くありますが、水上山荘の場合、全てのお風呂が正真正銘の源泉かけ流しというのも推しポイントです。客室の半露天風呂では素晴らしい景観と湯を独り占めできて、大浴場とはまた違った感動を味わえます」(植竹さん)

プレミアム客室の半露天風呂
プレミアム客室の半露天風呂
客室半露天風呂からの雪景色
客室半露天風呂からの雪景色

以上、「谷川温泉 檜の宿 水上山荘」をご紹介しました。谷川岳の心洗われるような雪景色と極上の湯に癒されたい人は、次の旅先候補のひとつに加えてみてはいかがでしょうか?

※外出時には新型コロナウィルスの感染対策を十分に講じ、最新情報は公式HPなどでご確認ください。

問い合わせ先

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WRITING :
中田綾美
EDIT :
谷 花生