東京の中心地、赤坂・六本木エリアに位置し、東京随一のロケーションを誇る「ANAインターコンチネンタルホテル東京」。36階にある「ピエール・ガニェール」は、ミシュランの三つ星シェフとして名高い美食の巨匠、ピエール・ガニェール氏がプロデュースする現代風フランス料理のレストランです。
都会の絶景を見下ろす洗練された空間のなか、きめ細やかなサービスと、厳選された素材を使って驚きに満ち溢れた料理を提供している「ピエール・ガニェール」。“料理界のピカソ”という呼び名を持つガニェール氏のエスプリを受け継ぐ、エグゼクティブシェフの赤坂洋介氏が厨房を任されています。
現在「ピエール・ガニェール」では、ランチ・ディナーともに春のメニューが登場。ランチでは春の野菜、サクラマス、天然の真鯛、ディナーでは白アスパラガス、キジハタ、乳飲み子羊など、旬の食材をふんだんに盛り込んだメニューを展開しています。
今回、シェフの来日に伴う賞味会に参加したPrecious.jpライターが、ランチコース「エスキス(Esquisse)」を実食の上、ご紹介します。
ANAインターコンチネンタルホテル東京「ピエール・ガニェール」春のランチコース「エスキス」
今回いただいた「エスキス(Esquisse)」は、2023年6月11日(日)までの期間、金土日祝日限定で提供されるランチコース。
日本の春の山海の味覚をふんだんに使用したスペシャルな料理が並びます。
まずは6品のウエルカムフードから。見せ方にも遊び心がある、カラフルなウエルカムフードに心躍ります。
左手前から、ブリ・ド・モーという白カビチーズといぶりがっこを紫蘇で巻き上げた一品。その右隣が、牛バラのリエット、そして紅芯大根のスライスがのったひと口サイズのタルト。さらにその隣の白いスプーンには、サーモンとみょうがのアスピック(煮こごり)がのせられています。
後方左の石の上には、穴子のフリット。バルサミコ酢のソースで味付けされ、木の芽がそえられています。その隣の木の枝に引っかけられているのが紫芋と梅の風味がついたスティック。
そしてその右には、グラスに入ったほうじ茶の香る冷たいトウモロコシのスープが並びます。
コースの中でも特徴的で、ガニェール氏ならではのスタイルを象徴するのが5皿の前菜からなる「カクテル・ド・ポッシュ」。5皿でひとつのコース料理のように構成されており、“コース・イン・コース(コースの中のコース)”として楽しめる前菜です。
いただく順番にもおすすめがあり、まずは右手前のさっぱりといただける「ゲヴェルツトラミネールの香るメロンのソルベ レモンのジュレとタイム」から。そして次は左隣にある、歯ごたえのよいホタテに甘酢っぱい蕪や胡瓜がアクセントの「柚子の香る泳ぐホタテ貝 カンパリを効かせた蕪と胡瓜」。
続いて、左奥のバジルのフレッシュな風味がぷりっとしたサクラマスに合う「サクラマスのコンフィ マンゴーとピストゥー」、その右隣のまろやかな甘みのあるムースが包み込む「白アスパラガスのシャンティーとホタルイカ」、生ハムの塩味とコクのある半熟卵がマッチした「アローカナ卵のウッフ・モレ 燻製したパルメザンのクリーム 群馬産生ハム」といただいていきます。
独創性あふれるお料理の数々は、それぞれがひと口サイズで口当たりも軽くペロリといただける上に、お互いに邪魔し合うことなくおいしさの相乗効果を生み出していました。
続いてはメインの魚料理。菜の花やグリンピース、そら豆といった春の食材と共にバターの中でゆっくりと火を入れた真鯛をいただきます。バターの風味と香りが食欲をそそり、日本人好みのフレンチといった味わいに仕上がっていました。
添えられていたのは、フレッシュなライムの香りが漂う真鯛とアボカドの一品。同じ魚を使っていても、まったく違った味わいが楽しめます。
メインの肉料理は、七谷鶏の柔らかなロースト。皮と身の間にタイムというハーブをはさんで焼き上げ、とろけるコンテチーズをのせています。ジューシーなお肉と、鶏の出汁をベースにしたパプリカソースがたまりません。
ズッキーニのピューレ、イカとシイタケ、少し火を通した酸味のあるトマトが添えられており、一緒にいただくことでさまざまな食感、味わいの変化を楽しめます。
さらに別皿で同じ鶏を使ったテリーヌが。野菜と共にタコの食感も加えられており、どちらもピェール・ガニェールが得意とするお肉と魚介のコンビネーションを感じられる料理に仕上がっています。
最後は特選デザートで締めくくり。
ランチで提供されるのは、「モカのパルフェグラッセとオレンジ」「スイカと合わせた苺のムース」「ショコラのプチガトーとパッションフルーツのソルベ」の3品。
左奥はさっぱりといただけるマンゴーのソルベ、その隣はパッションフルーツのソースが添えられたショコラのプチガトー。いずれも南国フルーツのフレッシュな酸味とほろ苦く甘いチョコレートがお互いを引き立てます。
左手前はカフェモカのアイスにオレンジの果肉やゼスト(皮)のコンフィ、アマレットのジュレなどが添えられたもの。さまざまな食感が楽しく、こちらもほろ苦さや甘さ、酸味などが一体となった奥行きのある味わいです。
スイカといちごのムースはお口直しにぴったりな、清涼感あふれる口当たりも軽やかなスイーツ。ミントといちごのビスキュイが食感、風味のアクセントになっています。
「エスキス」という言葉は、フランス語で「下描き、スケッチ」を意味します。つまりそれは、「終わり(完成)ではなく、途中である」ということ。このコース名には、「常によりよくなっていく」というコンセプトが込められているのだとか。
料理ひとつひとつがおいしいのはもちろん、行くたびに新たな発見があり、刺激をもらえそうなランチコース「エスキス」。ワインとのペアリング(¥12,430~)もおすすめです。ぜひ季節ごとに何度でも訪れて、ピエール・ガニェール氏の芸術的かつ独創的なフレンチを体験してくださいね。
問い合わせ先
- ANAインターコンチネンタルホテル東京「ピエール・ガニェール」
- 営業時間/ランチ 金土日祝 12:00~15:30(13:30L.O.)、ディナー 水曜~土曜・祝日 18:00~23:00(19:30L.O.)
- TEL:03-3505-9505
- 住所/東京都港区赤坂1丁目12‐33 36階
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 小林麻美