表紙キャラクター大政 絢さんの “花上手になりたい!”

『Precious』表紙キャラクターの大政 絢さんが「花上手」を目指して、話題のフローリストに新たなフラワーの楽しみ方を教わる人気連載【 “花上手” になりたい!】。

今回は、「日本の伝統を尊重する正月飾りに挑戦したい」という大政さんのリクエストに、「鎌倉 緑青(ろくしょう)」主宰の井上揚平さんがアドバイス! 吉祥を招く、松と稲穂を用いた、日本の美意識が宿るあしらいを教えていただきました。

井上揚平さん
「鎌倉 緑青(ろくしょう)」主宰
鎌倉・江ノ電の長谷駅からほど近い場所にあるお店には、日本の四季が感じられる植物や花、厳選された花器が並ぶ。「植物がもつ自然の美しさを生かすように、風合いのある素焼きの土器に生けています」。

This Month's Flower:「縁起のいい飾り物で新年を祝う」

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【Flower Data】根引松「赤松」、もち米の稲穂。掛け軸は、併設されたスタジオで制作を行うアーティスト、村松朋広氏による作品「緑の波」。

AYA's Question:「日本の伝統を尊重する正月飾りに挑戦したい」

大政さん:「年末の賑やかな祝宴ムードが過ぎ去り、新しい年を迎えるにあたって、家に生ける植物も一新したいです。清らかな気持ちになりたいときに、おすすめの方法はありますか?」

Florist's Answer:「吉祥を招く、松と稲穂を飾り掛け軸との調和を楽しんで」

井上さん:「お正月のシンボルでもある松を生けると、気持ちが切り替わるもの。松は常に青々としていることから、長寿の象徴とされ、神聖な植物として親しまれています。今回は、松の種類の中から、根がついたままの『根引松ねびきまつ』を選び、土器から根がのぞくように生けてみました。根引松は、京都の松飾りとしても重宝されていますが、地に足がつくように…という願いも込められているそう。根引松の流線と合うような、五穀豊穣のシンボルでもある『稲穂』を添えています」

大政さん:「実は私も、根の力強さに魅了され、昨年末に根引松を部屋に飾ってみました。松を生けるときには、空間との調和が難しいですよね」

井上さん:「松と稲穂は、たくさん生けるよりも、ひとつを吟味して余白を楽しむように。掛け軸と組み合わせたときに、お互いが引き立て合うような、調和のとれた空間を目指せば、穏やかな気持ちで年始を迎えられるはずです」

問い合わせ先

  • 鎌倉 緑青
  • 住所/神奈川県鎌倉市坂ノ下9-15
  • TEL/0467-80-2841

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PHOTO :
川上輝明(bean)
EDIT&WRITING :
川口夏希、池永裕子(Precious)