河口湖を望む丘陵に溶け込むように建つ、日本初のグランピングリゾートとして2015年に誕生した「星のや富士」。大自然の中で、焚火を見つめたり、小鳥のさえずりを聞いたり、森の気配を感じたり……自然と共生しながら過ごす、ほかにはない贅沢な体験ができます。

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丘陵に溶け込むようなキャビンスタイルの客室も特徴的な「星のや富士」

今回、Precious.jpライターが桃の花が咲いている限られた期間で開催される「桃源郷グランピングランチ」(※現在は終了)を体験。施設の詳細とともに、星のや富士ならではの自然の中でいただく体験型の食事の魅力をご紹介します。

丘陵グランピング「星のや富士」宿泊レポート

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最初に訪れるレセプション

河口湖駅から車で20分ほどのところに、星のや富士はあります。まず到着したのはレセプション。アートのように壁に飾られているのは色とりどりのリュックです。こちらでは、グランピングリゾートに滞在するのに便利なアイテム一式が入ったリュックを1人1個選ぶことができます。

これからの滞在に向けて、ワクワクしながらリュックを選びます。

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ひとり1個レンタルできるグランピングリュック

中に入っているのは、夜の散策に持ち歩きたい小さなライト、鳥などの観察に使える双眼鏡、森の中の椅子がない場所で座るときに敷きたいマット&ピロー。そして唯一持ち帰ってOKなものとして、麻の袋に入った散策時のおやつ「森のビスコッティ」が。他のアイテムとリュックは、チェックアウト時に返却します。

レセプションからは、専用のジープに乗ってフロントまで移動します。ここから星のや富士に入っていくという、現世から隔離されていくような非日常感を演出していました。

大きなテラスリビングが付いたキャビンタイプの客室

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キャビン

フロントから客室へは、歩いて向かいます。それぞれが独立したキャビンタイプになっており、プライベート性が高いのも特徴。

白を基調とした天井の高いお部屋は、開放感にあふれています。目の前に河口湖を望むロケーションも相まって、より空間を広く感じました。

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キャビン

ベッドスペースと、窓に面したソファスペースがあり、シンプルながら居住性に優れています。こちらの広いソファに寝転がって外を眺めていると、時間を忘れるほどくつろいだ気分に。

小さなテーブルにはお茶やお菓子を広げたり、ときにパソコンを広げてお仕事をするのもはかどります。

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テラスリビングにはこたつが

外にはテラスリビングと呼ばれる半屋外のこたつスペースが!

このこたつが、肌寒い季節にはとても居心地がよく、ずっとここで過ごしたくなってしまうほど。グランピングの魅力でもある、ホテルのような快適さを保ちながらアウトドアを感じられる両面性がまさにここで体感できます。

こちらでインルームの夕・朝食や、ルームサービスの軽食を注文していただくのもよいですね。

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テラスリビングからの眺め

目の前には河口湖。素晴らしい眺望とともに、お茶やお菓子をいただきながら家族や友人と語らう時間は贅沢そのものです。

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バスルーム

また、バスルームからも河口湖の景色が楽しめます。洗面台にヒノキの香りが楽しめる入浴剤が置いてあるので、お好みで入れて楽しんで。

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洗面台

電気ケトルでお湯を沸かし、コーヒーやお茶を楽しんでも。ミニバーには地元産のドリンクなどアルコールも含めてバラエティ豊かに用意されているので、こちらもくつろぎのお部屋時間におすすめです(※別途有料)。

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電気ケトルやミニバーも
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キャビンの鍵

そして、面白いのがキャビンの鍵。ふたつ渡されるうちのひとつに木でできたどんぐりがついているのですが、このどんぐりは実はバードコール。金具の部分に、木のどんぐり部分をグッと押し付けるようにして、素早く回すと鳥の鳴き声のような音が鳴ります。

森の中でこちらを鳴らすと、鳥が仲間だと思って返事をしてくれることもあるのだとか。今回、滞在中に鳥の返事を聞くことはできませんでしたが、訪れた方はぜひ鳴らしてみてくださいね。

クラウドテラスで焚き火体験

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クラウドテラス

夕飯まではまだ時間があるので、森を散策。アカマツの木に囲まれた、自然との一体感があるパブリックスペース「クラウドテラス」へ向かいます。

ウッドデッキが階層的に配置されたクラウドテラスの最上階には、ライブラリーカフェがあります。自然や食、富士山に関する本や、自由にいただけるドリンク類、ちょっとしたスイーツが置いてある、くつろぎの空間です。暖炉もあり、自然を近くに感じながらゆったりと過ごせますよ。

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スコーン
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スモア用のマシュマロ・チョコ・クラッカー

この日はスコーンが置いてありました。クロテッドクリームやジャムを好きなだけつけていただけます。ドリンクも豊富で、地元産のぶどうジュースやスパークリングワイン、コーヒー類、そしてお茶は紅茶やハーブティー、緑茶などの茶葉があります。

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ドリンクバー
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焚火

カフェの前には焚き火スペースがあり、マシュマロを串にさして自分で焼き、チョコと共にクラッカーにはさんでスモアを楽しむことができます。子どもに大人気のスモアですが、大人がやってももちろん楽しいですよ。

ホットドリンクを片手に、焚き火の周囲に置かれた椅子に座って語らっている宿泊客も多くいらっしゃいました。

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森のテラスでおやつタイム

森の中でスパークリングワインと共にスコーンやスモアをいただく時間はとても贅沢で、夕食の前なのについ食べ過ぎてしまいました。そんなときは森の散策でカロリーを消費するのがよさそう。星のや富士は丘陵地帯に建てられているので、階段の上り下りが多く、いい運動になります。

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テラス内のデッキには空を見上げるベンチが
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テーブルもあるので、お皿やコップを置いても

クラウドテラス内にはあちこちにベンチが置かれているので、思い思いの場所でのんびりと過ごすことができます。ぜひお気に入りの場所を見つけてみてくださいね。

こちらのクラウドテラスでは、予約なしで毎日8:00~8:30と15:00~15:30の2回、薪割り体験ができます。朝には焚き火のそばで淹れたてのコーヒーをふるまってくれる「森の珈琲店」が開店し、「朝霧の森 深呼吸」というアクティビティも行われています。

なお、ライブラリーカフェは夜になると「焚き火BAR」となり、ウイスキーやワイン、ビールなど(有料)を提供。ゆらめく焚き火の炎を見つめながら、お酒を片手に語らう大人のひとときを楽しめます。21:00からは「森の演奏会」が開かれるので、音楽を聴きながら焚き火を囲む優雅な時間も。

こんなふうに、クラウドテラスで1日中さまざまな体験ができるのもうれしいですね。

夕食はダイニングでの「グリルディナー」

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シャルキュトリーの盛り合わせ

夕食は、フロントの向かい側にあるグリルレストランにていただきました。

猪肉のパンチェッタが中に入った「ジビエと茸のパイ包みスープ」のあとは、シャルキュトリーの盛り合わせが登場。左がクレソンのサラダ、右がフルーツとトマトのマリネ、ドライイチジクとナッツのクリームチーズ、茸のグレッグの3種の小皿。中央奥のプレートには、2種のパンと生ハム、鴨レバーペーストと鹿パテがのっています。

手前にあるのは、サラダにかけるオニオンガーリックドレッシング、デュカという中東のスパイスミックス、そして燻製塩です。

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大鱒のウッドプランクグリル
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大鱒のウッドプランクグリル

「大鱒のウッドプランクグリル」は、ウッドプランク(木の板)ごと大鱒をグリルしているので、香りも楽しめます。肉厚な大鱒には、シェリービネガーやハーブ、パセリなどが入ったソースをかけていただきました。

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牛サーロインと鹿ロースグリル

「牛サーロインと鹿ロースグリル」は、牛と鹿という2種のお肉を食べ比べできます。シンプルに塩と燻製塩をかけていただきました。どちらも柔らかく、お肉の旨みをしっかりと感じられます。

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ババ・ド・フリュイ

デザートは、桃のコンポートがのせられたパンナコッタと、キルシュに浸したマドレーヌに生クリームといちごソースをかけ、フレッシュストロベリーをのせた「ババ・ド・フリュイ」。仕上げにウイスキーをかけて大人味に。

ジビエを使った豪快なグリル料理の数々は、星のや富士らしい森の恵みを感じさせるものでした。

春は1日1組限定の「桃源郷グランピングランチ」に注目

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桃の花の季節にはあたり一帯がピンクに染まる

星のや富士から車で30分ほどいったところにある山梨県笛吹市は、年間23,000トンの桃が収穫される日本一の桃の産地。桃といえば真っ先にフルーツの桃が思い浮かびますが、桜に先駆けて花咲く桃の花も、とても美しい春の風物詩ですよね。

食用の桃の木は、枝の付け根から枝先まで花をつけるのが特徴で、色合いは桜よりも濃いピンク色。満開ともなれば低い位置で華やかに咲き誇り、とても見ごたえがあります。

あちこちに桃園がある笛吹市は、桃の花の季節にはまち全体がピンク色に染まり、まさに「桃源郷」といった景色が広がります。

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「桃源郷グランピングランチ」1名 ¥40,000(税・サービス料込み、宿泊料別)※現在は終了

産地でしか見られない桃の花の美しさを伝えたいという思いから誕生したのが、桃の花が開花する季節限定の「桃源郷グランピングランチ」。笛吹市の桃農園「宝桃園」の協力のもと、桃の木に囲まれた特等席にて1日1組限定のランチが楽しめるプランです。

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満開の桃の花の下、シャンパンと共に

桃源郷グランピングランチでは、桃をふんだんに使ったコース料理をワインペアリングと共に楽しめます。ダッチオーブンやスモーカーなどのアウトドア器具を使って仕上げるのも特徴で、桃の花×アウトドアの贅沢な食事体験ができます。

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若桃とリコッタ

アミューズとして登場した「若桃とリコッタ」は、青い状態で採られる若桃を甘露煮にし、リコッタチーズと合わせた爽やかな一品。黄色いパール状のものはオリーブオイルです。

みずみずしい若桃はほどよい甘味と酸味があり、生ハムやチーズによく合います。

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大鱒を燻製にするところ
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大鱒の瞬間燻製 春野菜のガルグイユ

続いては、前菜となる「大鱒の瞬間燻製 春野菜のガルグイユ」。大鱒の燻製には、農園で桃の木の枝を剪定した際に出た端材をチップにしたものを使用。桃の香りはしませんが、杏仁のようなほのかな香りを楽しめます。

瞬間燻製のため、1分ほど瞬間的に燻製。ぷりっとした食感が残る大鱒は肉厚で食べ応えがあり、とても美味です。お皿を彩るチコリーやラディッシュ、芽キャベツやこごみといった野菜、山菜は、大鱒と一緒にいただいてもよし、ピンク色のビーツのソースをつけていただいてもよし。フレッシュで春を感じる味わいでした。

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牛肉のグリル 桃のモスタルダソース

メインディッシュの「牛肉のグリル 桃のモスタルダソース」。モスタルダソースとは、桃のジャムにマスタードを加えたソース。大鱒同様こちらも肉厚な牛肉に、甘酸っぱいモスタルダソースがよく合います。付け合わせのポムピュレ(マッシュポテト)も、もっと食べたくなる主役級のおいしさ。

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桃のパルフェ

デザートは「桃のパルフェ」。スパイスのきいたクランブルの上に白ワインを使ったジュレが重ねられ、さらにバニラアイスとレモン風味のクリームが。主役となるのは、宝桃園の桃のコンポートです。

甘くジューシーな桃をたっぷりと楽しめ、大満足。甘くてもさわやかな後味で、お腹いっぱいでも最後まで食べられました。

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桃の花

桃の花が咲く期間は桜同様短く、雨天の場合は中止のため、開催日が限られる桃源郷グランピングランチ。最初から最後まで、桃尽くしのお料理で目でも舌でも桃を存分に楽しむことができます。

来年度の開催は未定ですが、ぜひこの季節の桃の花を楽しみに、来年以降訪れてみてはいかがでしょうか。

朝はテラスリビングで楽しむ「モーニングBOX」をセレクト

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「モーニングBOX」¥4,840(税・サービス料込み) ※利用日前日までの要予約

朝食はテラスリビングでいただく「モーニングBOX」をチョイス。焼きたてのダッチオーブンブレッド、燻製した無添加ソーセージ、筍と菜の花のスパニッシュオムレツなどが、オリジナルの木箱に詰められて部屋まで届けられます。

こちらの木製のボックスは、バスフィッシングがさかんな河口湖にちなんで、釣り具を入れるタックルボックスをイメージしているそうですよ。

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モーニングBOX

ヨーグルトには、山梨県産の桃のジャムをたっぷりと。チキンとフルーツのサラダや温かいミネストローネもついて栄養満点の食事で朝から活力を得られます。絶景を眺めながら、こたつでいただく食事はシチュエーションも込みでよりおいしく感じられますよ。


グランピングというとアウトドアがメインになる分、暖かい季節でないと楽しめないと思い込みがちですが、季節を通して楽しめるのが星のや富士の魅力。雨の日には、しとしとと降る雨音に癒やされながら潤った森を散歩するのもまた乙なものです。特別な催しも開催されるので、雨の日ならではの楽しみ方もできますよ。

そのほか河口湖でのカヌーや樹海のハイキング、燻製作りなど、アクティビティも豊富です。ぜひ、星のや富士で思い出に残るグランピング体験を叶えてみてはいかがでしょうか。

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この記事の執筆者
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WRITING :
小林麻美