連載「Tomorrow Will Be Precious!」明日への希望をアクションに変える

明日への希望をアクションに変える方たちの活動に注目し、紹介している連載【Tomorrow Will Be Precious!】では今回、知多半島発の人気鮮魚店「魚太郎」社長の梶山美也さんのお仕事に注目!

「できるだけ新鮮な魚を、できるだけ多くの人に届けて、できるだけ大きく喜んでもらおう。その町に『魚太郎』があってよかったと思われる、そんな魚屋になります」と話す、鮫島さんの活動についてお話しをうかがいました。

梶山美也さん
鮮魚店「魚太郎」社長
高校を卒業後、アメリカの大学へ進学。卒業後帰国し、東京の広告代理店、外資系広告代理店を経て、1993年に「パークハイアット東京」開業時にマーケティング責任者として入社し、11年間勤務。’05年に家業の水産業の後継として帰郷。’07年から現職。鮮魚市場6店舗のほか、浜焼きバーベキューや回転鮨、食堂、カフェなど12店舗を展開する。

鮮度ピカピカの魚でみんなを笑顔に!知多半島発の人気鮮魚店の地道な仕事

鮮魚店「魚太郎」社長の梶山美也さん
鮮魚店「魚太郎」社長の梶山美也さん

「できるだけ新鮮な魚を、できるだけ多くの人に届けて、できるだけ大きく喜んでもらおう。その町に『魚太郎』があってよかったと思われる、そんな魚屋になります」

現在愛知と岐阜で6店舗を展開し、年商65億円という鮮魚店「魚太郎」の会社理念は、シンプルで力強い。社長の梶山さんは、広告代理店を経て「パークハイアット東京」に立ち上げから関わり、セールス&マーケティング支配人を務めた後に、父親からの要請により41歳のときに家業を継いだというユニークな経歴をもつ。当時の店は現在の本店のみ、社員はみんな生まれも育ちも地元で、魚を触って数十年のベテラン揃い。

「魚のことなんも知らんくせに、って反発もあって、まあまあ大変でした。でも、これは私の性分なんだと思うんですが、『結果を出さずには辞められない』と。とにかく売り上げを伸ばすことを片っ端からやっていった。そのなかでずっと極めようとしてきたのが “鮮度” なんです。いちばんわかりやすい例が、地元では『ちりめん』と呼んでいる釜揚げしらす。しらすって春と秋に毎日獲れて、その日のうちにゆでて干してパックにするんですが、以前は、獲れたその日のちりめんも冷凍していたんですよ。それで『出来たてちりめん』を始めて。『さっきまで泳いでたちりめんですよ』って。今ではうちの人気商品です」

鮮度にこだわることは、売れ残りを出さないことでもある。その日に獲れた魚を売り切るには、丸のままではなく、捌いてサクにしたり、寿司にしたり、手がかかる。それを十数年かけて続けた結果が、今につながっている。4月には名古屋市内にも初出店を果たした。

「売り上げを上げようとすると、つい効率化を目指しがちですが、それよりもきちんと魚の説明ができて、魅力が伝えられる会社になろうと。今後は海への恩返しになるようなこともやっていきたい。こんなにいろんな経験ができたのも、海があったからこそですから」

◇梶山美也さんに質問

Q.朝起きていちばんにやることは?
真夏でも真冬でも家中のカーテンと窓を全部開ける
Q.人から言われてうれしいほめ言葉は?
「カッコいい」と言われるのはすごくうれしい。「あなたがいてくれてよかった」も。
Q.急にお休みがとれたらどう過ごす?
旅に出ます。国内外問わず、その街でハイキングする。ソウルならチョンゲサンに登り、香港ならドラゴンズバックっていうハイキングコースを歩く。東京にいたときも土日の光合成で元気を取り戻していました。
Q.仕事以外で新しく始めたいことは?
太極拳。足腰が強くなるらしいので。
Q.10年後の自分は何をやっている?
新しい事業をワクワク、ルンルンでやっていると思います。
Q.自分を動物にたとえると?
止まると死ぬマグロでしょうか(笑)。

関連記事

PHOTO :
松井なおみ
EDIT&WRITING :
剣持亜弥、喜多容子・木村 晶(Precious)
取材 :
河野好美