健やかな美のアップデートを叶える── スイス「美容旅」

天空の頂を白く艶やかに染める美しい山並み、吸い込まれそうに深い神秘の森や湖、澄んだ水と空気。古くから世界中のセレブリティが愛してやまない観光立国スイスが今、アンチエイジングのサンクチュアリとして、美とウェルネスの新たな聖地として脚光を浴びています。

健康長寿をもたらす自然環境の豊かさ、世界に冠たる若返り療法に洗練を極めたホスピタリティまで。なぜ、これほどまでに一流が集い、一流に愛されるのか。その本質をたどって、Preciousはビューティとウェルネスの
観点からスイスの奥深い魅力にフォーカス。

まだ経験したことのない若々しさと美しさを叶える最強のデスティネーション陽光に輝く、麗しきスイス・リヴィエラへ!

【Magnificent Wellness】ラグジュアリーな美容医療ツーリズムの先進国|スイスが、美とウェルネスの聖地であり続ける5つの理由

スイスの風景
 

清らかな空気を守るための法律があるなど、自然環境と健康への高い意識に、貴族のための保養地として培った歴史や伝統、そして独自のスイス式ホスピタリティ。美と健康に貪欲なエグゼクティブを魅了する、その秘密に迫ります。

Episode1:世界有数の健康長寿国スイスは、医療とホリスティックが融合したウェルビーイングの先進国

アルプスの3大明峰がもたらす水質の高さゆえか、時計をはじめとする精密機器や、世界屈指の製薬会社が集中するスイス。バイオテクノロジーの研究基盤も多く、スイスがサイエンスや医療のエキスパートとして知られるのも大いに納得のいくところでしょう。

一方で、標高3,000m超えのスイス・アルプスの高山植物や温泉など自然遺産が豊富なこと、古来より受け継がれた植物療法が根付いているなど、自然由来の健康法にも造詣が深く。つまりは、サイエンスとホリスティックの美しい調和こそが、健やかなライフスタイルをもたらす鍵だということ。事実、スイス国民の平均寿命は世界トップレベルなのですから。

Episode2:豊かな天然資源とセレブリティのための暗黙のルール=スイス式ホスピタリティが息づいている

国土の約32%が森林に覆われる自然の宝庫スイスは、世界有数の観光立国。特にエリートたちに人気が高い理由は、貴族によって築かれた伝統と格式を受け継ぐホテルやリトリートが数多く点在することに加え、安全性や清潔感、そして徹底してプライバシーが守られるスイス式ホスピタリティにあるよう。周りの雑音を気にすることなく心からリラックスできるひそやかな環境こそ、真のラグジュアリーの証なのです。

Episode3:18世紀に始まったグランド・ツアーから、世界随一の医療ツーリズムが確立

古くからヨーロッパの貴族階級の旅先として人気だったスイス。世界有数のホテルスクールが数多く存在するのは、当時の名残かもしれません。水や空気の美しさから結核の保養地として人気を集めた歴史もあり、医師が常駐する滞在型クリニックが増加。現在の医療ツーリズムの原型といえます。アジアのリトリートと異なるのは、医師による先進の医療技術が提供されること。美と健康に特化したホスピタルに近い感覚です。

Episode4:細胞研究にセラピー。スイスは美と健康の最終章=ロンジェビティの最前線

医療ツーリズムの発展と共に、健康長寿を求めるニーズは拡大。1931年にポール・ニーハンス博士が「クリニック・ラ・プレリー」を創設、生命の起源に迫る細胞セラピーをスタートさせたのも必然だったよう。見た目だけではなく、細胞の若返りで健康長寿へ、そう願う人々が集い、保養のためのサナトリウムから滞在型クリニックへと進化。若さと美しさのためにスイスを訪れることがステイタスとなっていったのです。

Episode5:現代アートの発信もこの地から。美と芸術の追求もハイソサエティを魅了する理由

セレブリティの滞在先として定着し始めるのと同時に、豊かさの象徴である美術館が増加。またパトロン文化の名残もあり、アートを敬い、親しむ環境は徐々に整っていったよう。現在では人口ひとり当たりの美術館や博物館の数は世界トップレベル。一流のアートに触れ、美しい感性を育むための環境は随一です。国際的なアートフェスも知られるところとなり、スイスリヴィエラは現代アートを牽引する世界的なハブとして、栄華を極めているのです。

EDIT&WRITING :
五十嵐享子(Precious)
文 :
安倍佐和子(ビューティ エディター)
取材協力 :
矢吹洋枝、峠 亜紀