世界的に活躍している気鋭の若手指揮者、ロレンツォ・ヴィオッティさん。2022年に「ブルガリ」のグローバル ウォッチアンバサダーに就任してからは、クラシック音楽ファン以外の人々から注目される機会もますます増え、活躍の場を広げています。今回、来日したロレンツォさんに、「時」と、「時計」への思い、指揮者として感じるウォッチメイキングと芸術との親和性について語っていただきました。

「ブルガリ」の腕時計は身に纏うことができるアート作品

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現在最も愛用している時計は“オクト ローマ”。ホワイトゴールドの“華奢なセルペンティ”リングとさりげなくコーディネートして。
ロレンツォ・ヴィオッティさん
指揮者、音楽監督
1990年、スイス ローザンヌ生まれ。2012年、カダケス交響楽団国際指揮コンクールで1位を獲得後、名だたるアワード、コンクールで優勝。2017年、ネーデルラント・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に任命される。

「ブルガリ」のグローバル ウォッチアンバサダーに就任する前から、「腕時計」に対しては格別の思い入れがあったというロレンツォさん。そこには「フェニーチェ歌劇場」音楽監督などオペラ指揮者として活躍した、ロレンツォさんの父、マルチェッロ・ヴィオッティ氏の存在があります。

「父が生前愛用していたものを受け継いだことをきっかけに、腕時計は私にとって特別な存在になりました」

しかしデジタルデバイスが急速に発達し、「時刻を知る」ツールが多様化した現在。ロレンツォさんが「腕時計」から得られるものは何でしょうか?

「実用性の面だけで言えば、腕時計は必要ないという意見は一理あると思います。スマートフォンを見れば正確な時刻はわかりますから。だけどどうして私が腕時計をつけるのか? それは私にとって腕時計は、アート作品そのものだからです。一方で時計は非常にパーソナルなものですので、ただ流行りだから、有名なブランドだから、美しいダイヤモンドがついているからなどの理由でつけるものではないと思います」

では、ロレンツォさんは今、どのような基準でご自身の腕時計を選ばれているのでしょうか?

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ロレンツォさんが手にしているのは、イギリスの作曲家ベンジャミン・ブリテンによる大作オペラ『ピーター・グライムズ』の分厚いスコアブック(楽譜)。

「私が大切にしている腕時計のひとつが家族より贈られた思い出の品でもあるように、時計をつけることは、“過去”、“ストーリー”、“伝統”、”感情”を纏うこと。それぞれが自分自身のストーリーを映した時計を選び、纏うことがとても大切だと思っています」

時計の世界にはクラシック音楽と同じメンタリティを感じる

2022年にアンバサダーに就任してから2年半ほどが経過。「ブルガリ」のウォッチ、そしてウォッチメイキングは、ロレンツォさんの活動にどんな影響を及ぼしているのでしょうか?

「指揮をすることに対して直接的な影響はありませんが、考え方という点においては多くのインスピレーションを得ています。物事のディテールを追究すること、そしてウォッチメイキングのプロセスからは真摯に向き合う姿勢を学びましたし、それはさらなる努力に繋がります」

創造に対して、長い時間考え抜き、失敗と挑戦を繰り返す── 芸術家、表現者としての自身と、「ブルガリ」のウォッチメイキングは、重なる部分も多いそう。

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「クラシック音楽はすべてがチャレンジの連続。ひとつひとつの楽曲が私に新しいチャレンジをもたらします」

「先ほどの話題に戻りますが、スマートフォンなどのテクノロジーの発展により、“時刻を知る”という目的だけではともすれば時計は存在が危うい状況とも言えるかもしれません。でも、ウォッチメイキングの世界の人々は、自分が取り組んでいることに絶対的な想いと自信をもっています。その姿が自分に重なり、自分の信念を支えてくれているのです」

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ロレンツォさんにとって音符が並ぶ五線譜はひとつの「アート」。「ブルガリ」のウォッチメイキングの歴史が綴られている『Beyond Time』に掲載されたページを例に、「自分にとっては同じように美しく見える」のだと説明してくれた。

スイスのル・サンティエに建つ「ブルガリ」のマニュファクチュールも訪れ、数々の名品ウォッチに触れてきたロレンツォさん。メンズ・ウィメンズ問わず、最近特に興味をもったり素敵だと思ったウォッチはありますか?

新しいハイエンドコレクション『エテルナ』の“フェニーチェ”です」

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「フェニーチェ」/価格未定 ●ケース、ダイヤル、ブレスレット:WG×PG×パライバトルマリン×ブルーサファイア×ピンクサファイア×パープルサファイア×ルビー×タンザナイト×トルマリン×アクアマリン×アイオライト×ピンクガーネット×ロードライト×ルベライト×ピンクトルマリン×アメシスト×DIA ●ケース径:19mm ●ムーブメント:手巻き

アイデアとストーリーが、芸術的レベルのカラージェムの色合いにより圧倒的な表現を生んでいることに息をのみました。その複雑な構築方法、特に宝石に時計が隠されている発想は本当に素晴らしいと思います。また、ブルガリが誇る極小の手巻きムーブメント“ピコリッシモ”を搭載していることも大きな魅力です。でも、実はまだ写真だけで(笑)。早く実物を見たいですね」


「ブルガリ」のウォッチとウォッチメイキングに多くのインスピレーションを得て、指揮者としてさらなる高みへと挑み続けるロレンツォさん。その生き方、言葉の数々は、私たちに時計を纏う意義を改めて問いかけてくれます。

問い合わせ先

ブルガリ ジャパン

TEL:0120-030-142

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WRITING :
岡村佳代
EDIT :
谷 花生(Precious.jp)