身長156cmのインテリアエディターが、おすすめのアイテムを実際に体験しながらレポートする本連載。今回も、前回に続きタイの木工家具ブランドで長い歴史と専門知識をもつ「PODIUM(ポディウム)」からご紹介します。

素敵なデザインのものを探すとなるとなかなか見つからないインテリアアイテムのひとつに、自立式の全身鏡があります。全身のコーディネートを確認できるだけでなく、大きな鏡を効果的に使うことでお部屋を明るく広く感じながら毎日を過ごすことが叶うという優れものだけに、ぜひ取り入れたいもの。

そこでおすすめしたいのが、「ポディウム」の『ケーン ミラー』です。どこか懐かしい佇まいでありつつも、現代の暮らしにあった工夫が凝らされたアイテムの魅力をご紹介します。

鏡の効果は絶大!お気に入りのデザインでお部屋を明るく広く

鏡はインテリアのなかでも特別な存在です。というのも、物体として存在しているのに、そこに映っている景色に気持ちが向くと、モノとしての存在感が薄くなるから。だからといって機能を重視するあまり、スチールパイプ製の安価なものや和的な佇まいの全身鏡を置くと、途端に部屋の雰囲気をガラリと変えてしまう強いアイテムでもあります。

その点、木枠で作られた『ケーン ミラー」は、インテリアに温かみを加えてくれるシンプルながら存在感のあるデザイン。北欧家具を思わせる素材感と横幅広めで高さもあるプロポーションが家具としても素敵です。

タイの木工家具ブランド「ポディウム」の『ケーン ミラー』とインテリアエディターの土橋陽子さん
【ブランド】ポディウム  【商品名】ケーン ミラー  【写真仕様の価格】各¥176,000  【サイズ】幅430×奥行き420×高さ1590(mm) 【材質】アッシュ材  【カラー】左/ホワイトナチュラル 、右/チャコール ブラック

高度な曲げ技術で仕上げられたフォルムは、空間に程よい緊張感を与えてくれます。そして冒頭でもお伝えしたように、観葉植物や部屋の奥行きが映り込むように設置することで、お部屋が広く明るく感じられます。

忙しい朝に5分の余裕を確保できる背面の秀逸デザイン

『ケーン ミラー』の裏側にはしっかりとしたフックが3つ並んでいます。鏡の裏側も綺麗に仕上がっているので、空間のどこにでも設置可能です。前日のうちに明日の準備をしておいて鏡の後にかけておけば、出かける前にバタバタと慌てて忘れ物をすることもありません。

タイの木工家具ブランド「ポディウム」の『ケーン ミラー』
滑らなくて便利な『マワハンガー』がちょうど収まるサイズ感。

さらに帰宅後も、ストールや帽子をかけて風通しができるのが便利です。なめらかに仕上げられているので、夏場の冷房対策用の繊細な素材のストールなども安心してかけられます。先端の突起の形状もちゃんとかけられる感じが心強く高ポイント!

タイの木工家具ブランド「ポディウム」の『ケーン ミラー』とインテリアエディターの土橋陽子さん
かなり重たい鞄をかけてみましたが、しっかりと安定していました。

空間を広く使いたいときには、たたんでしまっておくことも可能です。少々重たくはありますが、私でも一人で持ち歩くことができました。組み立ての際は足元の小さな木製パーツを穴に合わせてはめることで簡単に組み立てられます。

タイの木工家具ブランド「ポディウム」の『ケーン ミラー』とインテリアエディターの土橋陽子さん
左/しっかりとフラットに折りたためる構造。右/開くときは、鏡の枠を片手で押さえながらダボ(突起)に穴を差し入れて自立させます。

“イースト・ミーツ・ウエスト”がテーマの『ケーンコレクション』

“イースト・ミーツ・ウエスト”をテーマに、現代のデザインと巧みな職人技から作られる『ケーンコレクション』は、前回ご紹介したラウンジチェア『ネオリエント』と同じく「アトリエ2+スタジオ」がデザインを手がけていて、とてもエレガントで工芸品のようです。

タイの木工家具ブランド「ポディウム」の『ケーンコレクション』
天然素材使いが東洋工芸を思わせ、プロポーションや繊細な色使いが北欧家具を思わせる『ケーンコレクション』。

屏風のようなスクリーンやラタンの収納棚など、ほかにもたくさんご紹介したいアイテムがありました。北欧の美意識をもってアジアの暮らしになじむ家具を製作している希少なグローバルブランドとして、今後の展開も楽しみです。


今回は、タイの木工家具ブランド「ポディウム」から、『ケーン ミラー』をご紹介しました。壁に穴を開けることなく安定して自立するデザインのよいシンプルな全身鏡を探しているという方は、はぜひ一度店舗で実際に見て触れて体験してみてください。

※掲載商品の価格は、税込みです。

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この記事の執筆者
イデーに5年間(1997年~2002年)所属し、定番家具の開発や「東京デザイナーズブロック2001」の実行委員長、ロンドン・ミラノ・NYで発表されたブランド「SPUTNIK」の立ち上げに関わる。 2012年より「Design life with kids interior workshop」主宰。モンテッソーリ教育の視点を取り入れた、自身デザインの、“時計の読めない子が読みたくなる”アナログ時計『fun pun clock(ふんぷんクロック)』が、グッドデザイン賞2017を受賞。現在は、フリーランスのデザイナー・インテリアエディターとして「豊かな暮らし」について、プロダクトやコーディネート、ライティングを通して情報発信をしている。
公式サイト:YOKODOBASHI.COM