世界に約8,900ものホテル・リゾートを運営するマリオット・インターナショナルが主催する「ラグジュアリーグループ・ダイニングシリーズ」。ミシュランクラスのトップシェフやアワード受賞経験を持つ気鋭のバーテンダーが集結し、通常のダイニング体験とは一線を画するラグジュアリーな食体験を軸にした滞在プランです。

「ザ・リッツ・カールトン東京」を皮切りに、「セントレジス・バリ リゾート」、「ザ・リッツ・カールトン メルボルン」、「アテネホテル,ラグジュアリーコレクションホテル、バンコク」、「セントレジス・ムンバイ」、「JWマリオット・ホテル・シンガポール・サウスビーチ」の全6軒で開催されるこちらのプランは、マリオットのメンバーシッププログラム「マリオット ボンヴォイ」の会員だけが保有するポイントを利用して入札することが可能。マリオットを常宿としているユーザーでさえ憧れを抱くようなスペシャルコンテンツが目白押しなのです。

映えある第一回目の開催場所として選ばれたのは、東京を代表するラグジュアリーホテル「ザ・リッツ・カールトン東京」。2024年9月27日(金)~29日(日)の3日間に渡って開催されたイベントには、ホテル内のレストランとバーが全5軒参加しました。

「エリタージュ バイ ケイ コバヤシ」と「シャトー・オー・ブリオン」が夢の競演!一夜限りのペアリングディナーに興じる

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エリタージュ バイ ケイ コバヤシ 個室

初夜に訪れた「エリタージュ バイ ケイ コバヤシ」は、アジア人で初めてフランス版ミシュランの3つ星を取得した日本人シェフの小林圭氏が全監修を務めるレストラン。先日発表されたミシュランガイド東京2025で一つ星に輝いたことでも話題です。

今回は伝統的なフランス料理を時代の潮流に合わせて進化させた「エリタージュ バイ ケイ コバヤシ」の革新的な一皿に、世界的権威のある5大シャトーのひとつ、「シャトー・オー・ブリオン」のワインをペアリングした貴重なコースを体験しました。

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殻を被せたまま提供されるオマール海老のフリット

その名もオマールブルーと名付けられたこちらは、炭であげたオマール海老のフリットにオマール海老の出汁とココナッツミルクから成るソースを合わせた一品。海老フリットの火入れ加減もバッチリで、衣のサクッと感と身のプリプリとした食感のコントラストが見事です。

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2017年 シャトー・オー・ブリオン

ベリーの熟した果実感とミネラル感を同時に感じられるシャトー・オー・ブリオン2017年は、当たり年のワインとして知られる希少な一本。主張が強いオマール海老のソースを細やかなタンニンがしっかりと受け止め、バランスよく調和しています。

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トリュフ香に満ちるリゾット 

オーストラリア産の黒トリュフとルーマニアの秋トリュフをダブル使いしたトリュフリゾットには、2005年のシャトー・バーン・オー・ブリオン(赤)をペアリング 。

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2005年 シャトー・バーン・オー・ブリオン

ワインを開かせてまろみを帯びた口当たりに仕上げており、甘美な香りと熟した果実のニュアンスが多幸感を感じさせます。2種類のトリュフが放つ香りと味のグラデーションに華を添えてくれるような一杯です。

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さらなる特別かんを演出するLOUIS Xlll

デザートタイムにはバカラボトルが煌めく最高級ブランデーLOUIS Xlll(ルイ13世)が登場。1,200種類以上の原酒をブレンドし、100年をかけて熟成させた一杯は香りも味わいも段違い。グラスに鼻先を近づけるとシガーやオークの香りが広がり、その歴史の厚みに想いを馳せたくなります。

ディナーの余韻に浸るにふさわしい至福のデラックスルームに宿泊

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日本の美意識が散りばめられたモダンラグジュアリーを体現した空間

今回のイベントではクラブラウンジも利用できる52階のデラックスルームの宿泊が含まれていました。めくるめくディナータイムを終えた後にそのままベッドインできるなんてうれしい限り!

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ベッドに寝転んでテレビを眺める時間も至福

52平方メートルとゆとりある客室の中央にはシモンズ社のキングベッドが置かれ、大きな窓ガラスから宝石の如くキラキラと輝く東京の夜景を一望することができる贅沢な空間です。日中は自然光が差し込む気持ちよい景観を拝むことができ、サイドには作業するのに便利なデスクスペースも完備されています。

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部屋かと見紛う広さのバスルーム

ゆとりある設計のバスルームはダブルシンクで使い勝手も文句なし。アメニティはすべてディプティック(Diptyque)で、ドライヤーはレプロナイザーの最新版が置かれるなど、女性のツボをしっかりと抑えたラインナップに脱帽です。

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気持ちよくなり朝からシャンパーニュを一杯

朝食は最上階に君臨する53階のクラブラウンジへ。

全面窓ガラスの清々しいダイニングでいただく食事はセミビュッフェスタイルで、メインのオムレツやワッフルの中から好きなものをひとつ注文し、残りはビュッフェでサラダやペストリーなどを自由にセレクト。

とりわけファンが多い週末限定の「ずわい蟹のオムレツ」は必食! たっぷり身が入った餡と卵のコンビネーションは格別です。

「杉養蜂園」とコラボレーション!有田焼で提供される色鮮やかなアフタヌーンティーを「ザ・ロビーラウンジ」で体験

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蜂を想起させるビビットなイエローとエディブルフラワーが映えるアフタヌーンティー

翌日は45階のロビーエリアに併設する「ザ・ロビーラウンジ」に集合。ピアノの生演奏を聴きながらアフタヌーンティーや軽食が楽しめる洗練されたエリアで、花とミツバチの世界観をテーマにした期間限定の「杉養蜂園ハニーコレクションアフタヌーンティー」を体験します。

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ロビーラウンジには観覧蜂が飾られています

入り口で差し出されたのはとれたての生蜂蜜! まずはピュアな蜂蜜のおいしさを知ってほしいとの想いから、イベント期間中はアフタヌーンティーを食べるお客様には必ず提供しているのだそう。舌の上にとろりと広がる蜂蜜が雑味なくフレッシュな甘さで、感動のあまり思わず声が出ました。

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生蜂蜜のおいしさに期待が膨らみます

席に移動し、杉養蜂園の蜂蜜が生まれるまでの軌跡をまとめたVTRを視聴。養蜂業を持続可能なものにするために積極的な活動を行っている杉養蜂園の理念を知ることで、食体験にも深みが生まれます。

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セイボリーの盛り合わせ

先んじて、マヌカハニーがかかったフロマージュブランやゆず蜜を使った甲殻類のファルスなど蜂蜜の多面的な魅力を表現したフィンガーフードが運ばれてきました。

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3種のスイーツプレート

続いてハニータルト、チーズケーキ 、コンポートが乗ったスイーツプレートも登場。蜂の巣をオマージュしたサブレをトッピングしたりと、趣向を凝らしたキュートなデザインに惚れ惚れします。

フローラルな香りとやさしい甘さが特徴のとち蜜をたっぷり使用したチーズケーキが個人的に大ヒット。食べ心地が軽やかで後味もさっぱりです。

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デザートワゴンのスイーツも充実

まもなくするとマヌカハニーを使用したスパイスブレッドやラズベリーハニーのマドレーヌ、ハニーコムキャンディーなど、ハニー尽くしのデザートトロリーがお目見え。器はホテルのためにオリジナルで製作された有田焼を使用しているそうで、色彩豊かなお皿がスイーツの魅力を引き立てています。

東京&京都のヘッドバーテンダーが「ザ・バー」にて夢のコラボレーションを実現

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日本代表として世界大会のコンペティションに参加した経験のある和田健太郎氏

都内のホテルバーの中でも圧倒的な夜景の美しさを誇り、ライトアップされたオーバル型のカウンターがムーディーな雰囲気を醸している「ザ・バー」を訪問。

この日は「ザ・リッツ・カールトン東京」のヘッドバーテンダーである和田健太郎氏と「ザ・リッツ・カールトン京都」の浅野陽亮氏のコラボレーションイベントが楽しめるとあって、ゲストの期待もひとしおです。

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メニューが巻物という演出も面白い

東京と京都を繋ぐ中山道をテーマに、江戸から京都までの69の宿場の中から日本橋・軽井沢・関ヶ原・京都の4箇所にフォーカスを当てたオリジナルカクテルをメイクしてくれるということで、直感で軽井沢をチョイス。

すると、ジョン・レノンの大ファンだと言う和田氏が「軽井沢と言えば60年代の終わりにジョン・レノン夫妻が過ごしていた避暑地として有名です。そこで、彼らが好んでよく食べいてたというアップルパイとロイヤルミルクティーを取り入れたカクテルを考案したんです」と、その一杯の裏側に潜むストーリーを教えてくれました。

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葉の飾りがどこか軽井沢を想起させる佇まい

アップルパイフレーバーのミルクパンチをハイボール風に仕上げた爽やかな一杯は、ハイボール特有のキレのある味わいながら、女性に好まれそうな甘酸っぱさとシルキーな滑らかさを持ち合わせています。

極上の一杯とともに和田氏と浅野氏が織りなすカクテルパフォーマンスに酔いしれるひとときを堪能しました。

豊洲市場から仕入れたばかりの鮮魚が主役!「ひのきざか」で味わうおまかせ会席ディナー

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豊洲でその日の朝仕入れた鮪を目の前で解体

日本料理「ひのきざか」は旬の食材をメインに会席料理・寿司・天麩羅・鉄板焼といった多彩な料理を楽しめるダイニングです。この日は料理長である石田久雄氏がイベントのために豊洲で買い付けた鮮魚を織り交ぜたスペシャルコースでもてなしてくれました。

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大宮盆栽

通された個室には樹齢100年を超えるシロモノの大宮盆栽が飾られていました。日本の伝統芸術である盆栽と日本酒、和食が呼応する宴を楽しんでほしいとの想いから、この日のために用意してくれたそうです。

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豪華食材をプレゼンテーション

ディナーはひのきざかで堪能できる鉄板焼き、天ぷら、寿司などの全料理をバランスよく盛り込んだ特別仕様のフルコースをいただきました。今回限りではなく、通常のコースでもゲストの好みに合わせて内容をカスタマイズしてくれるというから驚きです。

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濃厚なバターソースで仕上げた鮑のソテー

豪華絢爛な食材を使用した料理が続々と運ばれ、食べ手のボルテージも最高潮に。調理法もざまざまなので飽きがこないのもうれしいポイントです。

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総料理長のサンドロ・ガンバ氏

ホテルの総料理長であるサンドロ・ガンバ氏が登場し、魚拓を取るパフォーマンスも披露。日本らしいカルチャー体験を織り交ぜた演出は、外国人ゲストを大いに喜ばせていました。

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一同絶賛の天ぷら

揚げたての天ぷらも美味。特に20分かけて丁寧に火入れしているという茄子が絶品でした。

ミシュランシェフとコラボレーション! 「タワーズ」で味わう抹茶を軸にしたフォーハンズブランチ

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新緑を思わせるグリーンに彩られたテーブルが気持ちよい

最終日のブランチ会はビストロノミー「タワーズ」で開催。ランチからディナーまで、アラカルトでもコースでも注文できる使い勝手のよいダイニングです。

この日はポルトガルにある2軒の星付きレストラン  「アローラ」と「LAB by Sergi Arola」の料理長を務めるヴラドミール・ヴェイガ氏が来日し、タワーズの料理長である中野琢治氏とコラボレーションして抹茶をテーマにした4皿構成のブランチを創作しました。

ヴェイガ氏ならではのモダンで洗練された美しい料理にポルトガルのエッセンスを組み合わせた一皿が、フランスの三ツ星店で腕を磨いてきた中野氏のクラシックで優美なフレンチと融合し、新たな価値を生み出します。

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茶農家の5代目でもある上嶋伯協氏による実演

お食事に合わせるのは宇治茶の有名な生産地として知られる京都府和束町の茶葉を使ったホテルのオリジナルブレンドティーと煎茶。「おもてなし煎茶師の会」最高名誉師範の上嶋伯協氏による実演を交えながら提供していきます。

同じ茶葉でも淹れ方によって味わいが変化することを伝えたいとのことで、オリジナルブレンドティーの温度や抽出時間を変えた3杯がお料理に合わせて提供されました。

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8種類のアペタイザー盛り合わせ

ほうれん草のスポンジケーキにいわしのマリネを合わせたものやズッキーニのムースなど、緑野菜をふんだんに 取り入れた美しいアペタイザーが並びます。

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かつて体感したことのない旨味の強いマイベストオブ煎茶

目の前のカップに注がれたのは茶葉の味わいを凝縮したエスプレッソ煎茶。まるで出汁のような味わいで、濃い味付けの前菜にも負けないパンチ力でした。

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茹でたお魚にアサリ・ネギ・ガランガルのソースを合わせて

そのほかにも東南アジアのスパイスを纏った斬新なビジュアルが目を引くお魚料理や、手長海老と仔牛肉をマディラソースでいただくクラシックな肉料理など、両シェフの個性が活きたコース料理を堪能しました。


美食家にはたまらない体験が待ち構えていた今回のラグジュアリーダイニングシリーズ。造り手のアイデンティティが生きた好奇心が刺激されるお料理やカクテルに心底満たされた夢のような3日間でした。

今後も隣国のマリオット系列のホテルで開催されるこちらの豪華イベント、気になった方は参加を検討してみてはいかがでしょうか。

今回ご紹介した、記念日や会食などのさまざまなシーンで利用できるザ・リッツ・カールトン東京の各レストランやバーも、ぜひ訪れてみてくださいね。

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WRITING :
星子莉奈
EDIT :
小林麻美