「前鋸筋」が硬くなると、背中が丸まり老け見えにつながる!

首を動かすと痛みを感じる、肩がいつも凝っている…という人は、脇の下にある筋肉「前鋸筋(ぜんきょきん)」が凝り固まっている可能性があります。「前鋸筋」とは、肋骨から肩甲骨に付着する筋肉で、パソコン作業など長時間の前傾姿勢によって硬くなりやすいのが特徴です。そのため、大抵の大人はこの筋肉がカチカチに凝り固まっていることでしょう。

2人の女性 メソッドの指導をしている
 

この「前鋸筋」が硬くなると、肩甲骨が外側にずれ、背中が丸まりやすくなることで猫背やストレートネックの原因となると言われています。さらに、「前鋸筋」は呼吸に関わる肋骨や横隔膜にも影響を及ぼすため、硬くなると呼吸が浅くなり、自律神経のバランスが乱れたり、体調不良を引き起こすこともあります。そのため、「前鋸筋」を意識的に刺激して緩めておくことが大切。

そこで、エイジングデザイナーの村木宏衣さんが提案するのが、寝たまま行える「前鋸筋」ストレッチです。このストレッチは動きこそ地味ですが、肩甲骨の可動域が広がり、上半身が緩んでラクになるのを実感できます。寝る前のルーティンとして取り入れてみてはいかがでしょうか?

■Step1: 仰向けになり、腕を天井に向けて伸ばす

仰向けになって膝を立てます。左手を握り、そのまま天井に向かって遠くに腕を伸ばします。このとき肘が曲がらないように伸ばしましょう。次に右手で左の脇の下にある前鋸筋に人さし指、中指、薬指、小指で肋骨の方向へ軽く圧をかけます。これは前鋸筋を意識することが目的です。

仰向けになり、腕を天井に向けて伸ばす
 

次に、天井に向けて伸ばした拳を外旋させます。

天井に向けて伸ばした拳を外旋させる
 

■Step2:肩甲骨を意識して、腕を上下に動かす

Step1の状態で、左手の小指の付け根から脇の下と肩甲骨が一直線でつながって動かすように意識しながら、肩甲骨から腕を上下に動かします。この動きで前鋸筋に刺激を与えます。これを15回繰り返しましょう。反対側の腕も同様に行いましょう。

肩甲骨を意識して、腕を上下に動かす
 

【まとめ|首コリ&肩コリを一掃!寝たまま腕のばしストレッチ4か条】
1)首コリ、肩コリが慢性化している、という人は「前鋸筋」が固くなっている可能性あり。
2)「前鋸筋」とは、肋骨から肩甲骨に付着する筋肉で、パソコン作業などの長時間の前傾姿勢で硬くなる。
3)肩甲骨が外側にずれて猫背になったり、ストレートネックになるだけでなく、呼吸が浅くなることも。
4)寝たまま行えるこの「前鋸筋」ストレッチは、肩甲骨の可動域が広がり上半身が軽やかに。

以上、「首コリ&肩コリを一掃!寝たまま腕のばしストレッチ」を教えていただきました。

アンチエイジングメソッドに限定して、毎週土曜日にテーマを変えてお届けします。

次回は1月4日の更新です。お楽しみに!

村木宏衣さん
エイジングデザイナー
(むらき・ひろい)大手エステティックサロン、整体院、美容医療クリニックでの勤務経験を経て、小顔、リフトアップ、むくみ、ボディメイキングなど女性の悩みに対して、独自の「村木式 整筋」メソッドを確立。2018年「クリニックF」内「Amazing♡ beauty」を開設。『10秒で顔が引き上がる 奇跡の頭ほぐし』(主婦の友社)は24万部を突破し、『10秒で疲れが取れる 奇跡の目元ほぐし』(主婦の友社)も好評。 また、ご自身がプロデュースした美顔器「アメージングローラー」も発売中。「村木式整筋」メソッドのテクニックをセルフケアで簡単に再現できると話題に。ほかにも『10秒で10歳若返る 奇跡のたるみリフト』(主婦の友社)。 Instagram
体験者:長尾優子さん
サービス業
「前鋸筋をあまり意識することがなく、固まっていたせいか初めは腕の上げ下げがしずらい感覚でした。肩甲骨からしっかりと動かせるこのメソッドは、背中から肩、首が一気にラクになります。筋肉にちゃんと刺激を与えているのがわかるし、ストレッチされているような心地よさもありますね。姿勢も良くなるので、ぜひ続けたいと思います」
PHOTO :
松原敬子
EDIT&WRITING :
荒川千佳子