ウエストのもたつきは年齢のせいじゃない。「くびれ筋」の硬さにあり

「腹斜筋」はくびれの形成に欠かせない存在であると同時に、体幹の安定や骨盤の左右バランスの維持にも深く関与しています。この筋肉が硬くこわばると、姿勢が崩れ、骨盤が片側に傾きやすくなることも。結果として、下半身のむくみや冷え、さらにはぽっこりお腹を引き起こす要因に。

2人の女性 ストレッチの指導をしている
 

そのため「腹斜筋」をストレッチによって柔らかく保つことは、骨盤を正しい位置に導き、腰回りの血流やリンパの流れをスムーズにする近道です。特に大人の女性にとっては、代謝の低下やホルモンバランスの変化によって、体の巡りを整えておくことは見た目にも、体調管理の面でも重要なカギとなります。

そこで、エイジングデザイナーの村木宏衣さんが教えてくれるのが、簡単な動きなのに効果的な「くびれ筋=腹斜筋」のストレッチ。

どのタイミングで行うのでもいいのですが、朝行えば、寝ている間に滞った血流やリンパの流れを促し、骨盤周辺の巡りを良くするのに効果的ですし、入浴後など、体が温まって筋肉がゆるんでいるタイミングにストレッチで腹斜筋に刺激を与えると、骨盤まわりのこわばりがやさしくほどけ、左右のバランスが整いやすくなります。

腹斜筋はウエストラインのくびれを形づくるだけでなく、骨盤を内側から引き上げて支える「土台」のような存在。ここの柔軟性が高まることで、歪んでいた骨盤が本来の位置へと戻りやすくなり、下半身のむくみや冷えといった不調の改善にもつながります。ストレッチを習慣にすれば、体幹が安定し姿勢が整い、ぽっこりお腹の解消にも。年齢とともに気になってくるラインのもたつきが、少しずつシェイプされていくのを実感できるはずです。

■Step1:膝立ちをして、両手を後頭部に当てる

マットやバスタオルの上で膝立ちをします。このとき腰が反らないように姿勢をまっすぐにするのを意識しましょう。そして後頭部に両手を置きます。これが基本姿勢です。

膝立ちをして、両手を後頭部に当てる
 

■Step2:振り返るように、左、右と交互にかかとをタッチする

左方向に振り返って、左のかかとを見るようにしながら、左手で左足のかかとをタッチし、次に同様に右手で右足のかかとをタッチします。このように左右交互に20回行いましょう。

振り返るように、左、右と交互にかかとをタッチする
 

【まとめ|くびれ筋をゆるめて、骨盤のズレを正す腹斜筋ストレッチ4か条】
1)パソコンやスマホによる前かがみの姿勢は体の軸のズレを引き起こす。
2)腰が重く感じたり、ウエストもたつきは骨盤を支える筋肉の硬化が原因のひとつ。
3)対策は「腹斜筋」のストレッチで骨盤の歪みを改善することが効果的。
4)ウエストが引き締まるだけでなく、冷えやむくみなどの不調の改善につながる。

以上、「くびれ筋をゆるめて、骨盤のズレを正す腹斜筋ストレッチ」を教えていただきました。

アンチエイジングメソッドに限定して、毎週土曜日にテーマを変えてお届けします。

次回は7月12日の更新です。お楽しみに!

村木宏衣さん
エイジングデザイナー
(むらき・ひろい)大手エステティックサロン、整体院、美容医療クリニックでの勤務経験を経て、小顔、リフトアップ、むくみ、ボディメイキングなど女性の悩みに対して、独自の「村木式 整筋」メソッドを確立。2018年「クリニックF」内「Amazing♡ beauty」を開設。『10秒で顔が引き上がる 奇跡の頭ほぐし』(主婦の友社)は24万部を突破し、『10秒で疲れが取れる 奇跡の目元ほぐし』(主婦の友社)も好評。 また、ご自身がプロデュースした美顔器「アメージングローラー」も発売中。「村木式整筋」メソッドのテクニックをセルフケアで簡単に再現できると話題に。ほかにも『10秒で10歳若返る 奇跡のたるみリフト』(主婦の友社)。 Instagram
体験者:長尾優子さん
サービス業
「仕事中は立っていることが多いので、足腰の疲れや腰の重さは仕方ないものだと思っていました。でもこのストレッチを続けることで体の軸が安定してきたというか、重心が左右にブレにくくなった気がします。無理に姿勢を正そうとしなくても、自然と背筋が伸びて立っていられる感覚に。また短時間で簡単にできるのがありがたいですね。体が整うと、集中力が上がりますし、気持ちの余裕にもつながっている気がします」
PHOTO :
松原敬子
EDIT&WRITING :
荒川千佳子