フレンチレストランや結婚式でテーブル上にセッティングされた、テーブルナプキン。あなたはエレガントに使いこなせていますか? ナプキンを広げるタイミングや使い方、置き方、たたみ方……。自己流でやっているけれど、実は、正式なマナーを知らないという人も多いはず。

ナプキンはある程度、格式あるお店で使うものですし、うっかりマナー違反をしていたら、ちょっと恥ずかしいですよね。そこで、今回はマナー講師の瀬尾姫民さんから、人前でやりがちだけれど、実はNGなテーブルナプキンのマナーを教わりました。

テーブルナプキンを使うときのNGマナー8選

■1:着席して「すぐに」ナプキンを広げる

ナプキンを広げるタイミングは?

テーブルに着くと目の前に鎮座している、テーブルナプキン。これを、着席後すぐに手に取って広げてしまうのはNGです。あまりに早すぎると料理を催促しているように見えますし、せっかちな印象を周囲に与えてしまいます。

「ナプキンはお食事のオーダー後、食前酒や前菜が運ばれる前に広げるといいでしょう。結婚披露宴などでは、乾杯したあとがちょうどよいタイミングです。早すぎるのもNGですが、おしゃべりに夢中になってナプキンを広げるのが忘れてしまう方も、ときどきいらっしゃいます。料理を運んできたお店のかたから“お客様、ナプキンのご使用を……”と催促されてからでは遅過ぎるので、注意しましょう」(瀬尾さん)

また、ナプキンは主賓や目上の人が広げるのが先。そのテーブルにおける自分の立場もふまえて、適切なタイミングでナプキンを手に取りましょう。

■2:ナプキンを「襟元にかける」

ナプキンは2つ折りにして、輪を手前にして膝に乗せるのが正解。襟元に引っ掛けて、胸にぶら下げて使うのはマナー違反に当たります。

「女性の場合、お着物を召された方で、この使い方をされているのをときどき見かけます。大切なお着物を汚したくない……という気持ちはよくわかるのですが、やはりナプキンを襟元にかけるのは、その場の雰囲気にもそぐわないので、おすすめできません。ソースなどが飛び散るのが気になるのであれば、ナプキンで防ごうとするのではなく、座り方に配慮するとよいでしょう。テーブルからこぶし1個半くらい間隔を空けて座ると食事がしやすく、お召し物を汚すおそれも少ないかと思います」(瀬尾さん)

襟元に掛けるとよだれかけのようで、エレガントにも見えませんよね。ナプキンは正しく膝の上に。縫い目のないほうを表にするのもポイントです。

■3:ナプキンの「表側」で汚れを拭く

指や口元が汚れたときの正しい対応は?

ナプキンは口元や指の汚れを拭うものですが、無造作に表面を使っていないでしょうか? 表面を使うと、使用後の汚れが人目についてしまうのでNGです。ナプキンで汚れを拭くときは、2枚重ねになっている上側の、1枚をめくり返し、裏側を使うようにしましょう。こうすれば自分の洋服を汚すことも、汚れが人目に触れることもなく、スマートです。

■4:ナプキンを使わず、「自分のハンカチで」汚れを拭う

自分のハンカチを使うのはNG

ナプキンよりも自分のハンカチのほうが、気楽に使いやすいという人も多いはず。でも、ナプキンが提供されているのに、自分のハンカチで口元や指の汚れは拭うのは、よくありません。その行為は、「お店で用意されているナプキンは汚くて使えない」というメッセージになってしまうのだそうです。食事の席ではハンカチは使わず、お店のナプキンに頼るようにしましょう。

■5:「飲み物を飲む前」にナプキンを使用しない

飲み物の前にナプキンを使用するのが正解

ナプキンは指や口元の汚れを拭う以外にも、使用するタイミングがあります。飲み物を飲む前に、ナプキンで軽く口を押さえましょう。これをやらないと、グラスに口紅や料理の油がついてしまいます。

グラスの縁にべったりと汚れがつくと、一緒に食事をする人に不快感を与えるおそれがありますし、またせっかくのワインの風味も損ねかねません。面倒がらずに、グラスに口をつける前に、都度ナプキンを使用するようにしましょう。

■6:落としたナプキンを「自分で拾う」

ナイフやフォークなどのカトラリーと同様、ナプキンもうっかり床に落としてしまった際、自分で拾うのはマナー違反になります。自分で拾おうとすると思わぬトラブルにつながったり、「お客様へのサービスが行き届かなかったのでは?」と、店側を恐縮させたりするおそれもあるので、右手を軽く挙げてお店のスタッフに向かって会釈するようにしましょう。

■7:中座する際にテーブルや椅子の「背もたれにナプキンを置く」

中座したいときナプキンはどうする?

食事の途中に席を立つのはあまりお行儀のよいことではありませんが、やむをえない場合もありますよね。その際、テーブル上や椅子の背もたれにナプキンを置くのはNG。中座する際は、ナプキンの汚れが見えないように軽くたたんで、椅子の上に置くようにしましょう。

■8:食事の終了後、ナプキンを「きれいにたたむ」

食事の終了後、ナプキンをきれいにたたむのは、“食事に満足しなかった”という合図になってしまうので避けたほうがよい、というのはよく知られていますよね。

とはいえ、くしゃくしゃの状態で置くのも下品な印象になってしまうので、使用済みのナプキンはわざと角をずらすようにたたんで、テーブルの上に置きましょう。なお、たたむタイミングも、広げるときと同様、主賓が先に行います。

ナプキンは食事において、どちらかというと脇役の立場ですが、そのマナーを知っているのと知らないのとでは、さりげない所作に違いが出ますよね。洗練された大人の女性たるものナプキンをエレガントに使いこなしましょう。

カトラリーのNGマナー

瀬尾姫民さん
マナー講師
(せお ひさみ)Seocolor Academy代表。一般社団法人日本プロトコール&マナーズ協会認定サロン。1993年イメージコンサルタント資格を取得。2005年Seocolor Academyを設立。カラー、ファッション、ブライダル、プロトコール&マナーの分野において個人及び企業向けコンサルティング、セミナー、研修、育成を行う。ホテルナゴヤキャッスル主催キャッスルアカデミー「トータルビューティーレッスン」や主催するエレガントマナー講座、和の作法&テーブルマナーレッスンも毎回キャンセル待ちと好評。ブライダルやデパートイベントのプロデュース、TV出演、人気女性誌での掲載など多分野で活躍する美のスペシャリスト。『なごやの冠婚葬祭』監修。著書に『お食事から身につける美しい日常』がある。
Seocolor Academy
この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
WRITING :
中田綾美
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