子育ての経験はかけがえのないものだとわかっていても、出産・育児中、特にキャリア女性は長く仕事を離れていると、不安になるものです。
しかし、子育ての経験は、仕事に充分活かすことができるのです。今回は、パートナーの海外単身赴任によってワンオペ育児となりながらも、“女性のキャリアを育む”メンターマッチング事業「育キャリカレッジ」というサービスを立ち上げたMANABICIA代表の池原真佐子さんに、子育て経験を仕事やキャリアに活かすためのポイントや、育児中に仕事スキルを鍛える方法を教わります。
「子育て経験」で培われる5つの仕事スキル
ワンオペ育児が当たり前になる中、育児も家事も仕事も少しでもレベルアップしていきたいものです。子育てを経験すると、具体的に、どのような仕事スキルが磨かれるのでしょうか。池原さんは次の5つを挙げます。
■1:限られた時間の中で、大切なことへの優先順位をつけることができる
■2:周りの人に助けを得て、巻き込んで、チームで物事を進めることができる
■3:完璧主義を捨てて、柔軟な考えをもつことができる
■4:自分の意のままにならないことに対しても寛容になることができる
■5:複雑で曖昧でも、前に進む推進力をつけることができる
育児中に仕事力を鍛える方法
これらの5つのスキルは、育児中、自然に培われるものでもありますが、意識することでより一層磨かれるもの。そこで池原さんは、ある3つのことを意識することで、育児中により仕事力を鍛えることができるのだといいます。
「育児はまさに、1.人を巻き込む、2.優先順位をつける、3.忙しいなかでも自分を大切にすることのトレーニングにもなる貴重な期間です。この3つは、仕事でもとても大切なことです」
■1:人を巻き込む
「人を巻き込むとは、自分の苦手なことや弱さを認め、他者にヘルプを出すこと。自分だけで育児を抱え込むのではなく、家族や友人、地域の方に助けを出してみましょう」
■2:優先順位をつける
「優先順位をつけることは、育児のなかでも大切です。子どもの命を守ることは一番重要ですが、掃除や洗濯は、もしかしたら優先度を下げられるかもしれません。そのような観点で、『今、自分ではないとダメなこと』『後でも良いこと』『他人でも良いこと』を分けてみましょう」
■3:忙しいなかでも自分を大切にする
「忙しいからこそ、自分自身をいたわるということも、育児のなかで意識してみてください。本を読む時間がなければ、ラジオやPodcastで情報を得る、外出がままならないのであれば、好きなお菓子を買って部屋で楽しむなど、少しでも自分を取り戻す行為を習慣づけてみるといいかもしれません」
育児中のメンタルの持ち方
キャリア女性にとって、育児期間中、どのようなメンタルをもっていればいいのでしょうか。
「中長期的な視点をもつことです。『今』だけに注目すると、身動きもとれず苦しいこともあるかもしれませんが、今の経験が、10年後、20年後にどう生きてくるか、という視点で見てみることです。また、『人はいつまでも成長できるし、あらゆる経験から学んでいける』と信じることが、どのような場面においても重要です。育児という、かけがえのない体験から、私はどんなことを学んでいるかな? と折に触れて振り返り、自分の言葉にしてみること。それによって、その教訓が、仕事の場面でいつか活かされてきますから」
育児と仕事の両立はひと筋縄ではいかないもの。だからこそ、自分自身で意識がけが必要になりそうです。池原さんのお話をヒントにして、ぜひ子育て経験を自分の強みに!
著書『自信と望むキャリアを手に入れる 魅力の正体』(大和書房:日本と韓国で発売)
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 石原亜香利