宮城県の名物のひとつといえば「ずんだ餅」。そのずんだ餅の最高級を極めた「プレミアムずんだ」というものがあるのをご存知ですか? 今回は、「プレミアムずんだ」を手がけている玉澤総本店さんに、そのこだわりを教えていただきました。「最高級のずんだ餅」とはどのようなものなのか、探ってみましょう。

そもそも、ずんだ餅とは?

ずんだ餅

ずんだ餅とは、枝豆をすりつぶし、砂糖を加えて味を整えたずんだ餡を、やわらかいお餅に絡めたもの。身近な素材を使い、簡単でありながら、なぜか贅沢な味わいのある和菓子です。また、そのずんだの色合いは、鮮やかで非常に美しいものです。

ずんだ餅は、農林水産省選定「農山漁村の郷土料理百選」の宮城県の郷土料理にも選ばれており、古くから伝統があります。

このずんだ餅、どのような点が魅力なのでしょうか。今回インタビューに答えてくださった玉澤総本店の土屋さんによると「餅とずんだあんがうまく調和」するところが魅力だといいます。

確かにずんだあんのつぶつぶ感となめらかさが、やわらかいお餅と絡むのは、見た目でも舌でも絶品に感じられます。この、あんとお餅の調和が、最高級のずんだ餅を生み出すようです。

最高級のずんだ餅の条件とは?

玉澤総本店では「プレミアムずんだ」というワンランク上のずんだ餅を手がけています。気になるのはそのプレミアムな理由。どのような特徴があるのでしょうか? そこから最高級のずんだ餅の条件を探ってみました。

「プレミアムずんだ」の4つのこだわり

プレミアムずんだ 3個入
「プレミアムずんだ」 3個入 ¥1,425(税込)

■1:コシがあり、歯ごたえがしっかりした餅

「餅は富山県・石川県産のもち米をブレンドしてできた粉を使用しています。コシがあり、歯ごたえのある生地をつくり出します」

ずんだ餅に欠かせないのが餅。その餅は、最高においしいずんだ餅をつくる重要な条件といえそうです。特に合うのは、コシと歯ごたえのある餅。ずんだあんのつぶつぶ感と餅の歯ごたえは、より食べごたえを生み出しそうです。

■2:味・香りに優れた山形県産だだちゃ豆を使用

「豆に使用しているのは、山形県産鶴岡のだだちゃ豆。味、香りとも、他より優れており、枝豆の最高級ブランドとしての位置にあります。また土壌、気候の変化などにより質の高い枝豆で、当社では採れたての枝豆を粉砕して冷凍したものを湯がいております」

そして重要なのは、ずんだあんの原料。特に枝豆はずんだ餅のすべてを決めると言っても過言ではなさそうです。枝豆の最高峰・だだちゃ豆を使用するのは納得ですね。

■3:隠し味に、お酒を少々

「ずんだあんに『隠し味』として入れるお酒は、4~5種類の中から一番、豆と相性の良いお酒を使用しております。お酒はあくまでも隠し味ですので濃くてはいけませんし、配合にもこだわっています。お酒によって、豆のくさみも抑えるようにしております」

ずんだあんの味わいは、隠し味によって深みが出て、くさみが抑えられるといったメリットもあるようです。

■4:ずんだあんは一日寝かせる

「餅は当日に仕込み、ずんだあんは前日に豆を茹でてすりつぶし、砂糖などを混ぜ込んで仕込み、味を落ち着かせます」

味を落ち着かせるための仕込みは、前日から行われるようです。このずんだあんのつくられる工程も重要といえそうですね。

ずんだ餅をよりおいしく味わうには?

ずんだ餅は、どんな風にいただくのが最もおいしいのでしょうか? 土屋さんは次のように話します。

「特別にこれといってはありませんが、夏場などの暑いときは冷たいほうがおいしいです。冬場は、解凍後レンジで軽く温めてお召し上がりいただくのも良いと思います」

これからの季節は、軽く温めていただくのがよさそうですね。

また、土屋さんに、宮城県の方々はどんなシーンでずんだ餅を食べることが多いのかと尋ねると「今は食後のデザート感覚でお召し上がりいただくのが多いです」とのこと。ぜひそれにならって、食後のデザートや、日常のちょっと贅沢なおやつとしていただいてみてはいかがでしょうか。

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WRITING :
石原亜香利