提出物や資格試験などの勉強があるのに、「あとでやろう」「いつかやろう」と後回しにしてしまった経験、ありませんか? 時間が過ぎるのは、あっという間。頭では「やらなきゃいけない」とわかっていても放置してしまうこと、ありますよね。ついダラダラしてしまうのは、無意識でやっている習慣が原因かもしれません!
そこで、会社勤務をしながら税理士、中小企業診断士、気象予報士などの資格を取得した山本憲明さんに、時間の無駄遣いをしがちな人がやっているNG習慣を、アドバイスいただきました。頭のいい人は、切り替え上手。ぜひ参考にして、楽な方に流されないようにしていきましょう!
貴重な時間を無駄にしがちな人が「無意識でやっている」NG習慣6選
■1:朝起きてしばらくボーッとするのはNG
「朝の時間を有効活用したい」と思っていても、結局テレビやスマホを見ながら、ボーっと過ごしてしまいがちですよね。一体、どうすれば充実させられるのでしょうか?
「朝、目覚めてからの2~3時間のことを、多くの脳科学者が”ゴールデンタイム”と呼んでいます。これは起床後の時間帯は、脳の記憶領域に空きが多く、いろんなことを覚えるのに最適な時間という意味です。この時間帯をダラダラと過ごしてしまうのは、とてももったいない。特に、資格取得などを考えている人には、この時間帯をぜひ勉強に充てるようお勧めします。
私が心掛けたのは『すぐにやること』です。朝起きて、歯磨きや洗面などのルーティンをこなしたら、すぐに勉強などに取り掛かる。取り掛かってしまうと集中力が出てきて、眠気やなんかが飛んでいきます。どうしても眠気が残っている際は、少し散歩したり体を動かすのもいいでしょう」(山本さん)
眠たい目をこすりながらも、とにかくすぐにやる。そして集中力を使ってすっきりと目覚めさせるということですね。自分なりのルーティンをつくって、ぜひトライしてみましょう。
■2:前日に「すぐ行動するためのトリガー」を用意しておかないのはNG
とはいえ、朝起きて自分なりのルーティンをこなしても、すぐに行動できないこともあるもの。さらに何か実践的なアドバイスはないでしょうか?
「すぐやるコツは、トリガー(きっかけ)を用意しておくことです。朝、何かをしようと思ってせっかく早起きしても、トリガーが用意されていないと、ついついテレビを見たり、新聞を読んだりしてボケっとしてしまいます。そこで、朝起きたら、すぐに行動できるように前日、トリガーを仕込んでおくようにするのです。
例えば、ブログやSNS更新を朝の日課にしている人も多いと思います。こうした際に、『さて、何を書こうかな』というゼロの段階からでは、作業に入りにくいですよね。でも、前日に、最初の一行だけ書いておく。これがトリガーになります。すると、翌朝はその続きから書けばいいので、すぐに作業体制に入れます。
このように行動のトリガーを用意しておくと、それをきっかけにしてすぐに取りかかれるわけです。トリガーとしてはほかにも、参考書のその朝から読むページを開いたまま机に置いておく、参考にしているネットのページを開いたままでパソコンをスリープさせておくなど、工夫次第でいろいろとつくれるはずです」(山本さん)
なるほど。前の日に「明日はここからやるぞ」というものを用意しておけば、たしかにスムーズに始められますね。ぜひ、実践していきましょう。
■3:通勤中、スマホゲームなどに夢中になるのはNG
通勤時間のお供といえば、スマホが定番ですよね。中でも多いのが、ゲームなどで楽しんで、一時のリラックスタイムにしている人ではないでしょうか?
「通勤時間は人それぞれですが、1~2時間ほどあるのであれば、とにかく有効に使うべきですね。私の場合は2時間ありましたので、資格の勉強、仕事のチェック、仮眠などで使っていました。朝の数時間が自宅で有効に使えれば、その流れで会社までの通勤時間帯の使い方も必然的に決まるので、無駄なく有効に使えます。
例えば自宅で資格勉強をしたのなら、通勤時間帯は仕事のToDoや、メールチェックなどに充てるのがいいでしょう。家で仕事関係の処理をしたのなら、資格や自己啓発や仕事関連の本などを読むようにして、少しでも有効活用しましょう。ごく短時間だという人でも、社会人なのだからゲームではなく、ニュースチェックに充ててはいかがでしょうか」(山本さん)
通勤中でも、暇つぶしのためのものを開かないようにすること。やらないといけないことを後回しにしたくないなら、空いた時間は有効活用しましょう。
■4:デスク周辺を散らかったまま放置するのはNG
繁忙期などを迎えると、ついつい散らかってしまうデスク周辺。すると「あのファイル、どこだっけ?」とパニックにも陥りがちです。それ以外にも、時間の無駄がいろいろと発生してしまうそうです。
「朝、会社に到着してすぐに仕事を始められる人と、なかなか始められない人がいますよね。その違いはまず、先ほども話したトリガーを用意しているか否か、で違います。私はいつも、明日すぐにやることを準備して仕事を終わるようにしていましたので、翌朝、すぐに仕事が始められました。
そして、ファイルは優先順位をつけて管理するようにします。そもそもデスクが整理されていないと、脳に余計な情報が入るため、『これも、あれも、やらなければいけない』と、焦ってしまい集中力が散漫になります。また、ファイル探しの時間はムダもいいとことですよね。机は整理して、優先順位を決めてファイルなどを整理しておきましょう。
また、紙の資料はどうしても散らかりますし紛失しやすいので、デジタル化できるものはデータとして管理するよう心がけましょう」(山本さん)
デスク整理は、日頃の積み重ねが大事ですよね。先延ばししようとすると、手が付けられなくなってしまいます。その人のうちに、帰宅前に明日の仕事用トリガーを用意しながら、ついでに整理もしてしまいましょう。
■5:ランチタイムを「義務的に」仲間と過ごすのはNG
数々の難関資格に挑戦していた山本さんにとっては、ランチタイムも有効活用する必要があったそうです。いったい、どのように過ごしていたのでしょうか?
「基本的に一人で過ごしました。会社近くで販売されている弁当を買って、20分くらいで食べます。その後25分くらい資格の勉強して、15分程度は仮眠することをルーティンにしていました。
ランチタイムはもちろん、たまには同僚などと過ごしてコミュニケーションを取るのもいいですが、プライベートの充実に活かせる時間でもあります。義務的に仲間と過ごす必要はまったくありません。
中でもおすすめは、仮眠です。15分程度仮眠すると、暗記した内容も脳に定着しやすいですし、気分もスッキリして午後の仕事の効率が上がります。ぜひ、試してみてください」(山本さん)
ランチ仲間ができると、なかなかおひとり様になれないもの。しかしやらないといけないことがあるなら、それを正直に話して、自分なりの過ごし方をしてみましょう。もしかすると意識向上仲間が増えて、お互いに刺激し合えるかもしれません。
■6:夜の時間をネットやSNSに費やすのはNG
SNSや動画サイトの充実など、インターネットの世界はますます面白くなるばかり。すると夜の時間をついつい無駄にしてしまいがちですよね。一体どうすれば、効率的に使えるようになるのでしょうか?
「私自身、やはりネットが面白くて気づけばネットサーフフィンに時間を使っていました。これは『夜は時間がたっぷりある』と思っているからです。資格取得という目標ができてから、朝型生活へのスイッチを行いました。そして毎朝2時間早めに起きるため、夜は2時間早めに寝ることを自分に義務づけました。
すると、夜の時間が一気に貴重なものになります。こうなれば何をすべきか、その時々に応じて有効に使えるようになりますよ。もちろん、自己管理ができれば、ネットもいいリラクゼーションになりますので、オンとオフでうまく使い分ければいいと思います」(山本さん)
学生時代からの夜型生活という癖が、いつまでも抜けない人も多いでしょう。目標がないのであれば、散歩やジョギングなど、朝の時間を有効活用する目標を決めて、ぜひ朝型生活へのシフトを行ってみましょう。
■7:週末に思いきり寝だめをするのはNG
週末やオフの日の楽しみはいろいろありますが、寝だめする人は多いでしょう。ですが、山本さんによれば、「その習慣、ちょっと待った」なのだそう。
「私が資格取得に向けた時間術としていろいろと試して、一番強く大切だと感じたのは、バイオリズムを一定に保つことでした。中でもキープしたいのが、就寝起床のリズムを狂わせないようにすることです。
そのため例えば金曜の晩に飲みに行っても、土曜の朝はがんばって、いつもと同じように早く起きます。そして活動をすれば、その晩は自然と早く寝ます。そして日曜日はまた、いつもと同じ時間に起きるようにします。
このように、朝起きる時間は固定させて、夜寝る時間で睡眠時間を調整するようにします。間違っても『昨日は飲んだから、今日は思い切り寝坊するぞ』と、昼過ぎまで寝るようなことは避けましょう。
これをしてしまうと、バイオリズムが狂ってしまい、ヘタすればその後一週間くらいに渡って、いろんな時間を無駄にしてしまうのです」(山本さん)
貴重な時間を無駄にしないためには、規則正しい生活習慣が重要。休日も起きる時間をしっかり決めて、それを破らないようにしましょう。
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上記の中に「あ、これって自分かも」と思うような項目が見つかった人はラッキーです。早速、明日からでも直すことができるのですから。
また、「自分は大丈夫」と思っている人も、過信は禁物。自分の行いを再度、冷静に確認してみてください。そして、NG習慣を手放して、時間を有意義に使える女性へと成長していきましょう!
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 町田光