最近、めっきり増えたブラジャーのバリエーション。選択肢が多いのはうれしいけれど、何を基準に選べばいいか、不安になる人も多いのではないでしょうか。

『バストメイクするならワイヤー入りのブラジャー、ストレスフリーな着け心地を求めるならノンワイヤーのブラジャーを選ぶ』というのがこれまでの定説だったけれど、時代の変化とともにブラ選びの視点も定説も変わりつつあるのが現在のブラジャー事情」だと、下着のプロである川原好恵さん。

今回は、最新のブラジャー情報も交えながら、いまさら聞けないブラジャー選びの疑問を、下着のプロに解決してもらいましょう。

今売れているのは、ワイヤー入りよりノンワイヤーのブラジャー!

さまざまなブラジャー
2017年のブラジャーの販売枚数はノンワイヤーのブラジャーがワイヤー入りのブラジャーを初めて上回りました。

先日、トリンプ・インターナショナル・ジャパンが配布した資料によると、2017年に販売されたブラジャーの枚数構成比は、ワイヤー入りのブラジャーが49.6%、ノンワイヤーのブラジャーが50.4%。2016年の構成比に比べると、ワイヤー入りのブラジャーはマイナス6.5%だったのに対し、ノンワイヤーのブラジャーはプラス6.5%(*1)。「ノンワイヤーのブラジャーが今のブラジャー市場の主流」といっても過言ではないことを、このデータが物語っています。

また、「ワイヤー入りのブラジャーを着用していて、失敗や後悔した経験は?」との問いに対しては、「ワイヤーが当たって痛くなった(66%)」との回答がトップ、次に締め付け感で苦しくなった(56%)」が第2位(*2)。どうやら、これらの経験が、ワイヤー入りブラジャー離れを加速させているようです。

また、同時に行なった、それぞれのブラジャーの着用シーンに関するアンケートでは、以下のような結果に。

◾️ワイヤー入りのブラジャーの着用シーンBEST3

1位:「きちんとした服装のとき(85%)」
2位:「仕事(79%)」
3位:「ドレスアップするとき(73%)」

◾️ノンワイヤーのブラジャーの着用シーン BEST3

1位:「休日(53%)」
2位:「長時間の移動時(44%)」
3位:「疲れていたり、体調が良くないとき(42%)」「コンビニなどちょっとした外出のとき(42%)」(*2)

どうやら、オンタイムはワイヤー入り、オフタイムはノンワイヤーのブラジャーと、皆さんしっかり使い分けていらっしゃるようですね。

窮屈に感じるそのブラジャー、あなたのバストに合っていますか?

黒いブラジャーを着用する女性
自分サイズのブラジャー選びの秘訣とは?

上記のデータから、「ワイヤー入りのブラジャーは着け心地は窮屈だけれど、バストメイク力に優れている」「ノンワイヤーのブラジャーは着けていて楽チンだけれど、バストラインは心配」と、ブラジャーに対して、そんな印象をもたれている方が多いことが読み解けます。

確かに、メリハリボディーをつくるには、ワイヤー入りでバストを脇に逃がさないつくりのブラジャーがおすすめですし、リラックスしたいときは伸縮性に優れた体をしめつけないブラジャーを着けるのが正解です。ただ、ワイヤー入りのブラジャーを窮屈に感じたり、締め付けられるように感じたりする人の多くは、ブラジャーのサイズが合ってない場合も少なくないよう。

実際、アンケートでブラジャーを試着した際に「自分が思っていたサイズと異なっていた経験はありますか?」の問いに、「はい」と答えた人は84.6%にものぼります(*3)。まずは、販売員さんに採寸してもらってから試着し、自分のバストに合ったブラジャーを選ぶというファーストステップをしっかり踏むことが、基本といえそうです。

時代を変えたのは、バストメイク力のある「サードウェーブブラ」!

最近の「ノンワイヤーブラ」ブームには、もうひとつ理由が。それは「ノンワイヤーのブラジャーは楽だけれど、バストメイク力は劣る」という、これまでの概念を覆すような、「進化系ノンワイヤーブラ」が続々と誕生しているということ。

時代を変えたのは、ワイヤー入りのブラジャーのようなバストメイク力がありつつ、ノンワイヤーのブラジャーのような楽な着け心地も叶えるという、革新的な「サードウェーブブラ」の誕生でした。現在ではさらなる進化を求めて、各メーカーがその開発に力を注いでいます。

代表的な商品は、トリンプの「My Glowネオノンワイヤー」ワコールの「SUHADA ONE」ユニクロの「ワイヤレスブラ」など。まさに、現代の女性のニーズに対応した、新カテゴリーといえますし、つくりすぎないバストシルエットが、今の気分にもマッチしています。

自分のバストですから、寄せて上げるのも、エフォートレスなバストラインでいるのも自分次第。「これが正解」はありません。ただ、ブラジャーを選ぶという行為は、女性ならではの特別な時間。「楽だから今日もこれでいいや」ではなく、着けたときに自分の体を愛せるブラジャー、女性として自信がわいてくるブラジャーを選んで欲しい。きっと、それがあなたにとって「正解」のブラジャーなのだと思います。

*1 インテージSLI 女性下着市場 2017~2018Q1/15〜69歳日本人女性/N=40,060
*2 トリンプ インターネット調査 2018年7月/20〜64歳/N=100
*3 トリンプHP調査 2017年7月/年齢不問/N=902

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この記事の執筆者
文化服装学院卒業後、流通業界で販売促進、広報、店舗開発を約10年経験した後、フリーランスとして独立。下着通販カタログの商品企画などを経て、現在はランジェリーを中心に、雑誌、新聞、ウェブサイトなどで執筆・編集を行なう。モットーは「ラグジュアリーからプチプラまで」。国内外の展示会・店舗を幅広く取材する。
PHOTO :
AFLO(Image)
WRITING :
川原好恵
EDIT :
石原あや乃