豊富な経験と専門知識をもった各カテゴリーのコンシェルジュたちが連携し、お客さんの求めるショッピングをパーソナライズする「真のおもてなし」を追求したサービスが話題の日本橋三越本店。この「パーソナルショッピング」は、2018年10月24日(水)のリニューアルオープン以降、キャリア層を中心に早くも予約が殺到しているといいます。
では、実際にはどのようなサービスが受けられるのでしょうか? 今回は、自身がホストとなるイベントを定期的に開催している、ITコンサルティング会社のCEOである幸田フミさんに、レポートしてもらいます。
キャリア女性が実際に体験!専門家が買い物をアテンドする「コンシェルジュサービス」とは?
こんにちは、ITコンサルティング会社を経営している幸田フミです。
これまで百貨店で、限られたロイヤルカスタマーだけに提供されていたコンシェルジュによるきめ細やかな「パーソナルショッピングサービス」。ITを導入したことで一般客でも気軽に利用できるようになったと伺ったので、早速、日本橋三越本店で体験してみました。
今回は、年明けに開催予定の「FUMIKODA SALON ニューイヤーパーティー」を盛り上げるためのスタイルコーディネート、ケータリング、手土産について、それぞれのコンシェルジュに相談させていただきました。
STEP1:カウンセリングと予約
まずは、本館1階中央にあるレセプション、もしくは電話予約でこちらの要望を伝えます。
FUMIKODA SALONは、私がプロデュースするお仕事バッグブランド「FUMIKODA」のお客様を、中目黒のショールームにご招待して月に一度開催しているイベントです。ゲストのほとんどがお仕事帰りのキャリア女性ですが、皆さんの装いはいつもとっても華やかで、ワインやシャンパーニュに詳しい方も多くいらっしゃいます。
今回は、コンシェルジュに電話をかけ、1月のニューイヤーパーティーにお越しいただくゲストの人数や、いつも提供しているお料理の内容などをざっくりお伝えしました。
そして、パーティーで着用する洋服を選んでもらうための情報を伝えます。
ふだん私はモノトーンのパンツスタイルが多いのですが、せっかくのニューイヤーイベントなので今回は自分の好みで選ばずに、プロの目線でパーティーにふさわしい洋服やアクセサリーをコーディネートしていただこうと思いました。
よく着用しているブランドや洋服のサイズ、好みのスタイルや色、そして予算など、コンシェルジュの質問に答えたあと、「パーソナルショッピング」の日時を予約します。
そして迎えた当日。
パーソナルショッピングを体験しに、いざ日本橋三越本店へ!
STEP2:パーソナルカラー診断
予約した日時に日本橋三越本店 本館1階のレセプションに向かうと、3階レディスフロアの「パーソナルショッピングデスク」に案内されました。
まずは今回のスタイル・コーディネートを担当していただく、レディスコンシェルジュの志村繭子さんとご挨拶。事前にお伝えした要望の確認と、パーソナルショッピングの流れをご説明いただきました。
最初に受けたのが「パーソナルカラー診断」です。人はそれぞれが生まれつきもつ肌、目、髪の色によって似合うカラーが決まっていて、“赤”をひとつとっても自分を引き立たせてくれる赤、あまり相性がよくない赤があるそうです。
普段からデザイナーという肩書きで仕事をしているので、自分に似合う色はそれなりに把握しているつもりだったのですが、今回はプロフェッショナルの志村さんに私にぴったりの色を診断していただきました。
鏡の前に着席して、赤、青、緑、黄色、ベージュなど、それぞれの色グループの微妙に異なる4色のカラードレープを胸もとにあててもらい、肌色との相性や与える印象を確認します。
「例えば、“青”といっても、鮮やかな青、グレーがかった青、黄味がかった青、赤みがかった青などがあり、それぞれ顔映りがまったく違います」(志村さん)
カラータイプは、春の色が似合う「ディライト(D)」、夏の「ソフィスティケイト(S)」、秋の「ハーベスト(H)」、冬の「パーマネント(P)」の4つに分けられます。 ここでは、自分が属するカラータイプと、具体的にどんな色がマッチするのかを教えていただきました。
「似合う色は1色だと思っている方も多いと思いますが、自分が属するカラータイプの色は、赤、青、緑などカラーを問わず、傾向が似通っている色がすべて似合うことがわかります。幸田さんのカラータイプは『ソフィスティケイト(S)』なので、黄色がかった色よりも、グレイッシュな印象の色味の方を選ばれると顔映りがよく、印象がアップします。カラータイプは洋服に限らずメイクにも活用できますよ」(志村さん)
これまで、セーターやワンピースを購入するときにはできるだけ鮮やかではっきりした色味を好んで選んでいたのですが、実は自分にはグレーがかったサックスブルーやネイビーが似合うということが分かって驚きました。パーソナルカラー診断が意外な結果だったので、これまで選ばなかった洋服と巡り合えそうで楽しみです。
STEP3:洋服をピックアップ
いよいよ洋服選びです。今回はあえて自分の好みを主張せず、事前にお渡ししていた私の情報と今回のパーソナルカラー診断の結果をもとに、志村さんがフロア中の洋服の中から私にぴったりのワンピースを何点かピックアップしてくださいました。
ブランドの垣根を超え、複数のお店から自分に似合う洋服をプロのコンシェルジュに選んでもらえるなんて、これまで体験したことがなかったので気分が上がります。
今回志村さんが私に強くすすめてくださったのが、ネイビー系を中心としたワンピース。実はブルー系の洋服は何点かもっているのですが、どちらかというと地味な印象を抱いていた「ネイビー」は1着ももっていませんでした。
果たして自分に似合うのかどうか半信半疑のまま、試着室に向かいます。
STEP4:まとめて試着
志村さんに選んでいただいたラインナップがこちら。TADASHI SHOJI(タダシ ショージ)やLANVIN(ランバン)などのブランドから、パーティーにはもちろん、ジャケットをはおればビジネスシーンでも活躍しそうな膝丈のワンピースをピックアップしてくださいました。
パーソナルデスク脇のゆったりとした試着室で、1着ずつ試着していきます。
なんと、これまで地味だと思いこんでいたネイビーが、着用してみるととっても華やか。そして意外と私にも似合うではありませんか! これは新しい発見でした。
STEP5:ジュエリーや靴をコーディネート
せっかくなので少し贅沢をして、ワンピースに合うジュエリーも選んでもらうことに。 ジュエリー&ウオッチコンシェルジュの立花典子さんによってジュエリーコーナーからピックアップしていただいた、大粒のパールを使用したネックレスやリングは、存在感がありながら派手になりすぎず、パーティーシーンに品よく映えそうです。
その中でも特に希少なゴールドパールのイヤリングが目を引きましたが、パーソナルカラー診断によると、「ソフィスティケイト(S)」タイプに属する私は、ゴールド系よりもシルバー系の色味が似合うのだとか。
確かに顔周りに合わせてみると、ホワイトパールとホワイトゴールド1色のほうが締まって見えて、顔映りが良いことがわかりました。
そして、志村さんに選んでいただいたワンピースとジュエリー、パンプスの中から、私が最終的に選んだコーディネートはこちらです!
レースをあしらった透け感のあるネイビーのワンピースに、大粒のパールをあしらったネックレスとリングで華やかに。あえてイヤリングはつけず、ゴージャスになりすぎないように引き算をします。
最後に、足元にはグリッターの地味派手感がちょうど良いブラックのパンプスを合わせてもらいました。こちらも、洋服やジュエリーをフィッティングしている間にご用意いただいてました。
いつもの自分とは違った印象のコーディネートで、ニューイヤーパーティーを楽しむことができそうです。
STEP6:ケータリングの相談
スタイリングが決まったところで、次に向かったのは5階のリビングフロアにある、リビングのパーソナルショッピングデスクです。
ご紹介いただいたのは、リビングコンシェルジュの黒沼朋子さん。利酒師の資格をもち、フードコーディネートも提案するスペシャリストです。
百貨店のケータリングサービスと聞くと少し敷居が高いような気がしますが、カジュアルなメニューであれば1名あたり¥5,000程度の予算で相談ができるのだとか。さっそく黒沼さんにおすすめのプランを伺いました。
「今回はゲストが女性ばかりなので、ひと口で召し上がっていただける小さめのお料理12品とシャンパーニュをセットしたプランなどはいかがでしょうか。また、お料理はフレンチやイタリアンなどのジャンルにとらわれず、お好きな食材を組み合わせてカスタムオーダーしていただくことができます」(黒沼さん)
お酒はいつもFUMIKODA SALONのオフィシャル・シャンパーニュとして提供しているDuval-Leroyを手配することになっているので、お料理のコーディネートのみお願いしたいとお伝えしたところ、一度パーティー会場となる中目黒のショールームにお越しいただき、メニューやお皿のレイアウト、ケータリングの持ち込み方法などをご提案いただくことになりました。
最近はオンラインで気軽に注文できるケータリングサービスも増えてきていますが、メニューやセッティングについて事前にしっかり打ち合わせができること、お皿やシルバーウエアなど必要なアイテムをすべて持ち込んでいただけること、そしてセッティングから後片付けまですべてお任せできるのはもちろん、必要であれば提携先のレストランからシェフの手配までしていただけるのは、コンシェルジュサービスならではの強みですね。
STEP7:パーティーの企画を検討
そして、リビングコンシェルジュが提案してくれるのは、お料理のことだけではありません。パーティーを盛り上げるための企画についても相談に乗ってもらうことができます。
「例えば、新年の企画であれば『水引』をつくるワークショップはいかがでしょうか?」(黒沼さん)と、見せていただいたのは、なんとも美しい松竹梅を模った水引の数々。
「このような複雑なものは初心者にはなかなか難しいのですが、シンプルな梅の花の水引であれば30分程度でつくることができます。お土産として持ち帰ることができるので、きっと喜ばれますよ」(黒沼さん)
日本橋三越本店のブライダルコーナーには専属の水引職人がいらっしゃり、パーティーでワークショップを開催する際にはその方が講師として来てくださるんだそうです。
ほかにもクラシックやジャズなどの生演奏を企画したり、エンターテイナーや手品師を派遣してくれたりと、パーティーを盛り上げるためのお手伝いをしていただけるそうです。
STEP8:手土産のチョイス
そして最後に向かったのは、地下1階のフードフロアのパーソナルショッピングデスクです。こちらでは、ゲストへの手土産を選んでくださるフードコンシェルジュの鈴木沙希さんが出迎えてくれました。
「日ごろお付き合いの多いキャリア女性だと、手土産にお詳しい方も多いでしょうね。定番のものではなく、他ではあまり出合えないオリジナリティーを感じられるアイテムを選ばれてはいかがでしょうか」(鈴木さん)
鈴木さんにご提案いただいた手土産は、見た目もかわいいルコントの「フルーツケーキ(1本入箱 ¥2,900)」や、甘いものが苦手な人でも楽しめるビーンズナッツの「コレクシオン・ユイット(¥4,000)」の大人風味のナッツ詰め合わせなど。
どれもFUMIKODA SALONのお客様に喜んでいただけそうなものばかりでしたが、特に私が気に入ったのが、茶の環の「抹茶バターケーキ 天の極(¥2,800)」です。ほろ苦くワインなどとも相性が良さそうなホールケーキは、日本橋三越本店のみでの取り扱っているそうです。 さらに日本橋三越本店特製のパープルの風呂敷(¥250)で手土産を包んでもらうと、スペシャル感がぐっと高まりますね。
師走を迎え、フロア中が活気に満ちあふれたデパ地下でしたが、コンシェルジュのおかげで素敵な手土産をスムーズに選ぶことができました。
今回は4名のコンシェルジュたちが、それぞれの専門知識を活かし、きめ細やかにアドバイスしてくださったおかげで、とても快適にパーソナル・ショッピングをすることができました。 しかし、コンシェルジュ同士が互いに電話連絡を取り合っているわけではないのに、私の好みや細かい要望がリアルタイムでしっかり共有されていたのはなぜでしょうか?
次回、パーソナルショッピングサービスの裏側に続きます。
IT導入で進化!時代の最先端をゆく「日本橋三越本店の新コンシェルジュサービス」の裏側
※掲載した商品はすべて税抜です。
今回アテンドいただいたコンシェルジュ4名
問い合わせ先
- 日本橋三越本店
- 営業時間/10:00~19:00
※本館・新館の地階から1階並びに免税カウンターは10:00~19:30 ※新館9F・10Fレストランは11:00~22:00 - TEL:03-3241-3311(大代表)
- 住所:東京都中央区日本橋室町1-4-1
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- TEXT :
- 幸田フミさん ITコンサルティング会社代表取締役
公式サイト:FUMIKODA
- PHOTO :
- 枝松則之
- WRITING :
- 幸田フミ
- EDIT :
- 石原あや乃