「御高名」の読み方、あなたは勘違いしていませんか?

世間に広く名を知られている事を表現する「高名」という日本語。著名な方にお会いする機会など、この言葉を用いて尊敬の気持ちを表現する事もあるでしょう。そんな素敵な機会に、万が一、表現を間違えてしまったら大変です! respect(尊敬される)女性から、shame(残念な)女性にならないために、間違いやすい日本語の読み方や意味を、いま一度確認して参りましょう。

【問題1】「御高名」の正しい読み方は、次のどちら?

1:ごこうめい

2:ごこうみょう

あなたはRespect? Shame? …正解は?

間違いやすい読み方。あなたは正解できますか?
間違いやすい読み方。あなたは正解できますか?
Respect?Shame?
Respect?Shame?

1:ごこうめい が正解!

ごこうめい、が正解!
ごこうめい、が正解!

こちら、大変間違いやすい特徴があります。

「高名」単体の場合は「こうめい」「こうみょう」どちらも正解なのです。意味によって、使い方が変わってきます。

有名であることを表現する際には、前に「御」さえつかなければ、「こうめい」「こうみょう」どちらの読み方、表現でもOKです。

しかし「先生の御高名はかねてから承っております」など、相手の方の「名前」を表す言葉=ネームバリューを一言で表現する際には、「こうめい」としか読みません。

このほか、「こうみょう」と読む場合のみ、歴史的な武勲を表現する意味から転じて、手柄や功績を意味する使い方があります。

わかりにくいので、例文で説明しましょう。

■CASE1:【こうめい・こうみょう、どちらでもよい会話での使用例】

「先生のような高名(こうめい・こうみょう)な方にお目にかかれて、とても光栄です」

■CASE2:【こうめい、という読み方限定の会話での使用例】

「先生の御高名(ごこうめい)は、海外にまで轟いているようですね」

■CASE3:【こうみょう、という読み方限定の会話での使用例】

「彼は自分の高名(こうみょう)だけを追求して、あの企画を打ったわけではありません」

この場合の「高名(こうみょう)」は、同音で読む「功名」とほとんど同じシーンで使用します。

以上、いかがでしょうか? あなたはこのふたつ、きちんと使い分けできそうですか? ではおさらいとしてもう一問、「高名」の会話での応用編クイズを出題します。

【問題2】次の会話例では、「こうめい」「こうみょう」どちらの読みが正しいでしょうか?

すべて、先輩が後輩:Aさんをたたえるシチュエーションの会話文です。

1:「今回の高名により、Aさんの名を知らぬ同業者はいなくなりました!」

2:「Aさんの高名は、いまやすべての同業者に知れ渡るほどです!」

3:「Aさんのような高名な後輩を持って、私も誇らしいです!」

…正解は?

正しく使い分けできますか?
正しく使い分けできますか?

正解は…

1:「手柄」を表しているので「こうみょう」が正解!

2:「ネームバリュー」を表しているので「こうめい」が正解!

3:「有名であること」を表しているので、「こうめい」「こうみょう」どちらでも正解

今回は、意味の違いを正しくご理解いただくため細かく解説いたしました。日常的なシチュエーションでは「目上の方のネームバリューを表現する、御高名という使い方では”こうめい”としか読まない」というポイントさえ理解していれば問題なさそうです。

正しく美しい日本語表現を身に着けて、どんなシチュエーションでも素敵な会話を楽しめる女性で参りましょう!

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小出 真朱