美の基準に満ちるローマは、フェンディのアイデンティティ

イタリアのラグジュアリーブランド・フェンディにとって、創業の地ローマは創造の源。この街が世界で最も多く有する噴水も、メゾンを語るうえで欠かせないエレメントです。創業家3代目に生まれ、クリエイティブ・ディレクターを務めるシルヴィア・フェンディさんは、そのつながりを次のように語ります。

トレビの泉の修復に単独スポンサーを務めたフェンディ。2013年に、ローマの遺産の守護を目指すプロジェクト「フェンディ フォー ファウンテンズ」を発足以来、トレビの泉をはじめ、ジャニコロ、モーゼ、ピンチョの丘の妖精、ペスキエーラなど、多くの噴水の修復と保護を手がけている。

「私たちはこれまでの歴史で、ローマと噴水、さらには"水"からインスピレーションを得てきました。ローマ市と協力してトレビの泉の修復を決めたのも、そういった理由からです。

フェンディとローマ、噴水のつながりを表した最初の記念的作品は、史上初のファッションムービーとも評される、1977年制作の短編映画『Histoire d'eau(水の歴史)』です。

以降も、ローマの噴水に関する本を何冊か出版してきましたし、そのなかには、カール・ラガーフェルドが撮影した噴水の写真を収めた、非常に美しい一冊もあります」

シルヴィアさんによる『フォーエバー フェンディ』のデッサン画。「これを描いた時期は、ちょうど『バゲット』バッグの復活計画と重なったこともあり、『バゲット』同様、必然的に〈FF〉をあしらったデザインに」

フェンディの本拠地も、ローマの歴史的なモニュメント「イタリア文明宮」にあります。今年3月にはこの場所で最新ウォッチコレクション『フォーエバー フェンディ』がお披露目されました。

最新ウォッチ『フォーエバー フェンディ』の発表会は、対称的なアーチとトラバーチン大理石が印象的な「イタリア文明宮」にあるフェンディ本社で開催。会場のインスタレーションは、メゾンが最も大切にするエレメント"水"をテーマに、アーティストのサビーヌ・マルセリスが手がけたガラスや樹脂製の作品群で構成。

水をテーマにしたアートインスタレーションを通して、来場者は、フェンディの稀有なクリエイティビティと美のヘリテージのDNAを受け継ぐ最新タイムピースを堪能しました。

水をテーマにしたインスタレーションとともに展示された最新タイムピース

「今の私はブレスレットのような時計をつけるのが好き」と言うシルヴィアさんは、こうも語ります。

「スマートフォンの時代、腕時計は純然たるオブジェとしての存在。ファッションとジュエリーにますます近づいていっているのです」

あちこちに水を多用したアートが飾られています

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<出典>
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MOVIE :
中村絵里子(Precious)
EDIT&WRITING :
下村葉月、中村絵里子(Precious)
RECONSTRUCT :
安念美和子