創業1893年、京都市・松原室町に本店をおき、茶道各御家元様や神社仏閣が絶大な信頼を寄せる「京菓子司 末富」。昔ながらの格式を守りながらも、遊び心を大切にし、“夢と楽しさの世界”という美学を形にしたお菓子を、ひとつひとつ丁寧につくっています。
さらに、交流のあった日本画の池田遙邨画伯とともに生み出したこだわりの包装紙も、今では「末富ブルー」と呼ばれ、末富ブランドの象徴になっています。
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和菓子激戦区の京都において、長年愛されてきた末富。数多くあるお菓子の中でも、人気の商品はどれなのか? 興味が沸きますよね。そこで、四代目主人・山口祥二氏に2019年の人気商品ベスト5を伺いました。ぜひ、手土産選びなどの際の参考になさってくださいね。
末富の2019年人気商品ベスト5を発表!ティータイムのお供に最適
■5位:期間限定の人気商品「HANA」(チョコレート入の生菓子)
2019年10月25日から11月30日まで販売していた、世界的ショコラティエのジャン=ポール・エヴァン氏とコラボレーションした京都限定のお菓子。かわいらしい花の形と、中味がチョコレート味というギャップが素敵な一品です。
「ジャン=ポール・エヴァンオリジナルのチョコレートを白餡、求肥で包み、花の形に仕立てました。繊細な香りと甘みの白餡に、花の香りを思わせるカカオの余韻が加わり、今までにないお菓子ができあがり、人気の商品になりました」(四代目主人・山口祥二氏)
こちらは、期間限定にもかかわらず、大変な人気商品となったようです。現在この商品は販売していませんが、ジャン=ポール・エヴァン氏とは、今後もコラボ商品を出す予定があるそう。
「HANA」(チョコレート入の生菓子)を食べそびれた方、また、このランキングを見て気になった方は、その機会を逃さないよう、こまめに末富の店頭やホームページなどをチェックしてみてください。
■4位:縁起のよい模様で彩られた「宝尽くし 日々是吉祥」
かわいい玉子煎餅に「宝尽くし吉祥文様」俵・絵巻物・分銅・丁字・打ち出の小槌などが焼き付けられています。縁起がよさそうなお菓子ですね。
「玉子と焼印の香ばしさ、胡麻の風味を感じていただける逸品です」(山口氏)
■3位:日本酒「十四代」の酒粕を煎餅の生地と練り合わせた「酒酵煎餅・京ふうせん」
1615年創業の高木酒造が醸す「十四代」は、従来の日本酒の常識を覆した、現代を代表する銘柄です。この「十四代」の貴重な酒粕を「京ふうせん」の麩焼き煎餅の生地と丁寧に練り合わせ、じっくり焼き上げたお菓子が「酒酵煎餅」です。
「素材の風味を生かし、焼きあげたままの煎餅と、末富自慢の蜜を薄く塗り深みのあるコクを出した煎餅の、2種類がございます。焼印の香ばしさ、酒粕の持つ米の旨味、甘味、芳醇な香りをお楽しみいただける逸品です」(山口氏)
■2位:大判の形をした堅めの麩焼き煎餅「両判」
両判とは、江戸時代の通貨と言われている大判が2枚という意味。両判は、「良晩」という意味もあり、春の夜は一刻価千金、秋は夜長の宴など、“人生を楽しむ”というような意味合いの縁起物としても愛されているお菓子です。
「こころもち堅めの麩焼き煎餅に、淡い甘辛の味噌と醤油と、黒砂糖の蜜をひいて、2種類の味に仕上げました」(山口氏)
■1位:ふわっと口どけが軽やかな麩焼煎餅「京ふうせん」
京都では、平安時代から女官装束のあわせ仕立ての衣の表裏のきれを「かさねの色目」と言い、この色目で京都の季節を楽しんでいたそう。京ふうせんは、その基本の色目五色(赤・白・青・緑・黄)の白砂糖の蜜を引いた、かわいらしい麩焼き煎餅です。
「小さい麩焼き煎餅をふうせんに見立てています。ふわっとした口どけが軽やかな煎餅です」(山口氏)
今回紹介したお菓子は、5位以外は、年中購入ができる定番商品です。ティータイムのお菓子として、また友人などへのギフトとして、末富の和菓子をご購入してみてはいかがでしょうか。
※価格はすべて税抜です。
問い合わせ先
- 京菓子司 末富 本店 TEL:075-351-0808/TEL:075-361-5308
- 受付時間/月曜日〜土曜日 9:00〜17:00 ※連休・年末年始を除く
- ※店舗ごとの詳しい営業時間、所在地等は、京菓子司 末富HPをご確認ください。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 宮平なつき