夏になると花火大会やお祭り、食事会、女友達との会合など、浴衣が着たくなる機会が増えます。若いときは、見た目のかわいさや扱いやすさで浴衣を選び、勢いで着こなせるもの。しかし、年を重ねると、若いときの浴衣が似合わなくなってきたことに気づきます。いっぽう、落ち着いた浴衣を選んでみたら「旅館の女将っぽい」と言われたなんて話も聞こえてきます。そこで今回ご紹介するのは、まさに私たち世代の女性がリードする個性的な着物ブランドや、全国の作家から買い付けた浴衣の中から、その人にあった浴衣を選んでくれる、浴衣のコンシェルジュともいえる着物ショップ。わがままな大人の女性の浴衣探しの答えは、「東京」で見つかるんです。

■1:KAGUWA

2006年にスタートした着物ブランド、KAGUWA(かぐわ)。もともとはWEBディレクターなどを務めていた久山美樹さん。友人と始めた着付け教室に参加した生徒さんたちの声を集め、和装小物をつくったのがブランドをスタートさせたきっかけ。その後、取引先の業者に「着物や浴衣は、つくらないの?」と聞かれることが多くなったため、着物自体も手掛けるようになったそうです。商品の中でも、手にしやすい浴衣が人気です。

近江縮の浴衣¥55,000(+仕立て代¥14,000)、帯飾り¥8,000 (すべてKAGUWA) 帯・帯締め 私物

久山さんが心がけているのは、古典に現代的なセンスを加えた着物づくり。浴衣に関しては、小紋柄を浴衣にアレンジしたり、古典柄をモダンな配色で表現したものが人気を集めています。

モダンな色使いが人気のKAGUWA

今期の浴衣は約50柄の中から、取引先のオーダーによって受注生産。人気があるのは、ブルー系の「花唐草」や「ねじ梅」。店舗は持たず、WEBでの販売とユナイテッドアローズや伊勢丹、三越、松屋銀座などの卸先での販売が中心です。

左/浴衣(仕立て上がり)¥41,000、帯¥14,000、帯締め¥7,500 下駄¥23,000 右/浴衣(仕立て上がり)¥41,000、帯¥14,000、帯飾り¥6,000(すべてKAGUWA)

JTの企業CMで注目を浴びた、金髪の美人モデル、リヴ・オドリスコールさんが、2017年6月29日に公開されたばかりの、新しいJTのCM「[JT CM] 日本のひととき 花火篇 【公式】」にて着用しているのは、上の写真の左の浴衣です。

柄は昔の型紙から作り直したり、久山さん自身が描くものも。中には、iPadProで描いているものもあるとか。水墨画画家のお母さまを持ち、ご自身も美術大学出身の久山さんらしいオリジナリティーの表現です。

これらの柄は久山さんが描いたもの

問い合わせ先

■2:KAPUKI

「江戸のつづき」をコンセプトに、フォトグラファー腰塚光晃さんと 奥さまで元スタイリストでもあるレイコさんがオープンした着物ショップ。光晃さんがブランド「Elly&Oby」のプロデュースを始めたのをきっかけに、 着物素人だったレイコさんがその着物を取扱うお店を、と自ら店主になり始めたのが「KAPUKI」です。

中目黒の目黒川添いにたたずむKAPUKI

着物と同様、浴衣も黒を基調としたものが数多くそろい、メンズも豊富。30~40代女性客を見込んでいたところ、若い女性やカップル、高齢の方も多く訪れ、オリジナリティーを求める幅広い年代層から支持されています。

ペアでもショッピングを楽しめるKAPUKI店内

店舗では、元スタイリストのレイコさんから浴衣のコーディネートの指南を受けられるのが、一番の特徴かと思いきや、実はKAPUKIの浴衣のウリは「シルエット」にありました。「腕の良い和裁の職人さんとめぐりあえたので、その人の要望やオーダーに合わせて、細かく調整して仕立てた浴衣は、着やすさや着崩れのしにくさで驚くと思います」とレイコさん。レイコさんは後ろの衿を抜いて、タイトに着るのが好みで、このようにスラッとしたシルエットに。

浴衣¥55,000(仕立て代込み) 帯ベルト¥72,000(ともにKAPUKI)
左/浴衣¥72,000(+仕立て代¥20,000) 右/浴衣¥72,000(+仕立て代¥20,000)(ともにKAPUKI)

KAPUKIオリジナルの浴衣の中でも、迫力ある柄が染められている手染めのものがレイコさんのおすすめ。伊勢にある型紙問屋まで足を運び、膨大な古い型紙から選んだものを柄に起こしています。

KAPUKIオリジナルの浴衣の手染めの浴衣

「とにかく簡単に着られるのがいい」と着物ビギナーや、もともと着物を着ていたけれど、帯結びをもっと楽にしたい方にも人気の帯ベルト。素材により値段は異なるが、その人のサイズに合わせて東京・下町の職人に発注。納期まで約1か月で、浴衣の仕立てあがりと同じくらいだそう。

帯ベルト¥39,000~52,000(すべてKAPUKI)

KAPUKIでは、9月に浴衣で参加できる海辺のイベントも予定しています。

問い合わせ先

  • KAPUKI TEL : 03-5724-3779
  • 営業時間/11:00~19:00
    定休日/水曜日
  • 住所/東京都目黒区青葉台1-25-3

■3:GINZA 和貴

日本の「染織文化」を世界に伝えるため、全国の着物作家の作品を厳選し、納得できる価格で販売する新世代きもの専門店「GINZA 和貴」。着物ビギナーでも入りやすい、白を基調としたモダンな店舗です。着物について豊富な知識をもったスタッフが、なりたいイメージに合わせた着物コーディネート提案をしてくれるほか、店舗の2階では着物の着付けスクールも。浴衣も着物専門店ならではネットワークをいかし、上質でセンスのよいものが見つかります。

銀座1丁目にある着物ショップGINZA 和貴

「今年に限る事ではありませんが、浴衣の魅力は『古典・レトロ・はんなり・粋』の四つと言われています。最近ではfacebookやInstagramへの投稿を踏まえ、写真映えすることも大事な要素のようです。鮮やかさや華やかさを演出できる赤や黄色、藍が人気ですね」と広報の早野さん。

GINZA 和貴には日本中の作家による着物がセレクトされている

「GINZA 和貴」の今年のおすすめは、日本2大絞りの一つ、有松・鳴海絞りのGINZA和貴オリジナルカラーの竹田庄九郎のもの。浴衣はコットン素材が多いですが、こちらはリネン素材なので涼しく着心地が良いのが特徴です。絞り柄はひとつひとつが違う表情をしているのも、手仕事ならでは。「ご自宅でお手入れできる手軽さと、絞り柄は流行に左右されないアイコンでもありますので長くお楽しみ頂けるところもポイント」と早野さん。

¥75,000(浴衣用に仕立てた場合)、¥85,000(夏着物に仕立てた場合) 帯¥150,000(仕立て代込み) 帯締め¥15,000 帯揚げ¥12,000
GINZA 和貴のこの夏のおすすめは竹田庄九郎の浴衣(上段)
浴衣¥34,000(仕立て上がり品)、半巾帯¥17,500(ともにGINZA 和貴)
GINZA 和貴のおすすめ浴衣。袖柄浴衣¥75,000、麻九寸帯¥240,000、帯締め¥15,000、帯揚¥9,800(すべてGINZA 和貴)

問い合わせ先

  • GINZA 和貴 TEL : 03-3538-8570
    営業時間/11:00 - 19:00
    定休日/水曜日
    住所/東京都中央区銀座1-15-4 銀座一丁目ビル

大人の女性がおしゃれに着こなせる、おすすめ浴衣の東京ブランド・ショップを3つご紹介しました! お好みのテイストで、あなたに似合う1枚を見つけてくださいね。

※価格はすべて税抜です。
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この記事の執筆者
TEXT :
Precious.jp編集部 
2017.7.18 更新
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EDIT&WRITING :
安念美和子(Precious.jp)