脊椎(背骨)は首部分にある7個の「頚椎」、背中部分にある12個の「胸椎」、腰部分にある5個「腰椎」という計24個の椎骨で構成されています。そのなかでも硬くなりやすいのが「胸椎」なのですが、「胸椎」は上半身をひねったり、反らしたり、丸めたりする動作をするときに、可動域が必要な部位。ここが硬くなると、上半身の動きが悪くなるだけでなく、その上と下にある「頚椎」「腰椎」に負担がかかり、首こり、腰痛を引き起こすことに!

「胸椎」が硬くなる原因は長時間のパソコン作業やスマホチェックなどの姿勢の悪さにあり。前傾姿勢になりやすく、猫背になるので、呼吸がしづらくなり、いつの間にか浅い呼吸に…。

背中が硬くなっている、猫背になっている…と感じたら「胸椎」が硬くなっている証拠。「胸椎」をほぐすワークを実践しましょう。

「姿勢改善や呼吸をしやすくするための第一歩は、胸椎の動きをよくすること。リセットケアをすることで内臓の活性化にもつながるので試してみて」と村木さん。ここで紹介する「胸椎」ケアは、手を前後に振るだけの簡単メソッド。隙間時間にできるので、ぜひ習慣化してください。

 
村木宏衣さん
アンチエイジングデザイナー
(むらきひろい)大手ステティックサロン、整体院、美容医療クリニックでの勤務経験を経て、小顔、リフトアップ、むくみ、ボディメイキングなど女性の悩みに対して、独自の「村木式 整筋」メソッドを確立。2018年「クリニックF」内「Amazing♡ beauty」を開設。最新刊は「50年の人生を通して確立した「美」や「健康」に対する考え方・習慣をまとめた 『おとなの美人習慣』(KKベストセラーズ)。 」Instagram
体験者:武田宏美さん
(38歳・音楽配信サービス会社勤務)
「仕事が忙しくなると体全体が硬くなる感覚があったのですが、この腕振りのメソッドをすると、背中がほぐれて呼吸しやすくなり、体が軽くなりますね。しかも1分半くらいでできるので、仕事の合間にこまめにやろうと思います。この動きが肩甲骨もほぐれるみたいで、肩こりにもよさそうです」

 ガチガチに固まった「胸椎」をリセットする腕振りメソッド

■Step1:「胸椎」の位置を確認

「胸椎」は、脊椎(背骨)の一部で、首の下あたりからみぞおちのあたりまで12個の椎骨が積み重なっています。その上の首部分は「頚椎」、その下は腰部分にある「腰椎」。

「胸椎」の位置を示している
「胸椎」の可動域は30〜35度あるのですが、硬くなるとこの可動域が狭くなってしまいます。

■Step2:足は腰幅に広げて、手を前後にまっすぐ振る

力は入れず脱力しながら行って。腕はブラブラとせず、まっすぐ前後に振ること。これを1分〜1分半くらい行いましょう。

足は腰幅広げて、手を前後にまっすぐ振っている様子
肩甲骨が動けていないと、肩が上がります。肩が上がってしまう人は肩甲骨をほぐすケアを組み合わせるといいでしょう。

横から見るとこのような感じ。脱力しながら、まっすぐ思いっきり振りましょう。

まっすぐ思いっきり手を振っている、横から見た様子
思いっきり振ると「胸椎」が回旋するのを感じるはず。体が緊張している、固まっていると感じてるときに行いましょう。

【まとめ|ガチガチに固まった「胸椎」をリセットする腕振りメソッド4か条】
1.「胸椎」は、姿勢の悪さや肩こり、腰痛などに大きく関わる重要な脊椎。
2.スマホやパソコンの前傾姿勢でいると「胸椎」が硬くなりやすい。
3.「胸椎」をほぐす=旋回の可動域を広げることで、猫背や首こり、腰痛の解消、呼吸が深くなるなどの効果あり。
4.腕を振るだけの村木さんの簡単メソッドで「胸椎」のケアは可能。こまめに行うと疲れにくい体に!

以上、ガチガチに固まった「胸椎」をリセットする腕振りメソッドを教えていただきました。

セルフケアは続けることが大事。「誰でも簡単に効果テキメン」のアンチエイジングメソッドに限定して、毎週土曜日にテーマを変えてお届けします。

次回は3月7日の更新です。お楽しみに!

PHOTO :
松原敬子
EDIT&WRITING :
荒川千佳子