脳は大きく分けて、前頭葉、側頭葉、頭頂葉、後頭葉に分かれていますが、なかでも注意力や集中力を司る前頭葉(ぜんとうよう)は、加齢に伴いだんだん血流量が低下するのだそう。物忘れや注意力の低下はこれが原因とも。

さらに近年では、スマホの長時間の使用が脳疲労を引き起こし、前頭葉への血流を下げる、といわれています。集中力、モチベーションが低下し、イライラすることが増えてケアレスミスも多くなるので、ぜひ解決法を知りたいところ。

村木さんいわく「手指を動かすと脳に信号を送り脳の血流がアップし、活性化につながる」とのこと。それならば、パソコンやスマホでずっと指を動かしているし…と思うでしょうけれど、実は、この指先だけの動きでは脳の活性化にはつながりません。むしろ、指先以外はじっと動かない…というのが脳にも体にも悪影響を及ぼしているのは実感しているのではないでしょうか…?

脳の活性化には手指全体の筋肉をしっかりと動かすことが大事で、それには手を握る、開くと言う動きのグー、パーのエクササイズがおすすめです。たった20秒で完了するし、腕の血流も良くなるので、腕コリ&肩コリの解消にも!テレワークの合間にこまめにやると仕事の効率もアップすることでしょう。

村木宏衣さん
アンチエイジングデザイナー
(むらき ひろい)大手ステティックサロン、整体院、美容医療クリニックでの勤務経験を経て、小顔、リフトアップ、むくみ、ボディメイキングなど女性の悩みに対して、独自の「村木式 整筋」メソッドを確立。2018年「クリニックF」内「Amazing♡ beauty」を開設。最新刊は『10秒で顔が引き上がる 奇跡の頭ほぐし』(主婦の友社)。 Instagram
体験者:長尾優子さん
(44歳・サービス業)
「やってみると意外と手指を動かしていなかったのがわかります。このグーパーの動きだけで、指先から腕にかけてポカポカするし、上半身が温まる感覚に!集中力が落ちてぼんやりした時にこのエクササイズは効きそう。あと、手のむくみ解消にも効果がありますね」

集中力アップ&肩こり解消に効く、手のエクササイズ

■Step1:腕をまっすぐ伸ばし手を「グー」と握る

腕が下がらないように、鎖骨の高さでまっすぐ前に出す。そして、肩が上がらないように、肩甲骨をちょっと下げるイメージで行いましょう。 

腕をまっすぐ伸ばし手を「グー」と握っている
呼吸は止めずに、深呼吸しながら行いましょう。

まずは指先は手の中にしっかりとしまいこみましょう。爪が見えてしまうほどゆるさでは効果なし。にぎりこぶしが下に下がるくらい手首を曲げて、グッと握るのがポイントです。 次にパーと開く動作がありますが、グー、パーの動作を繰り返すときは、手首より手の甲が下がらないようにしましょう。

しっかりと握っているOKの手と緩く握っているNGの手
しっかりと握ることで手首や指のストレッチにもなり、肩こりや手の疲労解消につながります。

■Step2:腕をまっすぐ伸ばしたまま手を「パー」と開く

指と指の間をしっかりと広げて「パー」と開きます。この「グー」「パー」の動きを20回繰り返しましょう。

腕をまっすぐ伸ばしたまま手を「パー」と開く様子
肘は曲げずに、腕はまっすぐな状態をキープしましょう。

指先までしっかりと意識しながら、大きく開きましょう。指が曲がったり、手のひらが丸まったりしないように注意して。

つねに深呼吸は忘れずに。しっかり握ってしっかり開くと自律神経が整い、幸せホルモンが分泌されやすくなる効果もあるとか。
つねに深呼吸は忘れずに。しっかり握ってしっかり開くと自律神経が整い、幸せホルモンが分泌されやすくなる効果もあるとか。

【まとめ|集中力アップ&肩こり解消に効く、手のエクササイズ4か条】
1.動きが少ないテレワークは脳疲労が溜まり、脳の血流が悪くなりやすい。
2.特に前頭葉への血流がダウンすると集中力がダウンしたり、イライラしやすくなる。
3.手を握る、開くと言う動きのグー、パーのエクササイズで脳の血流がアップして活性化につながる。
4.20回のグーパーで腕の血流も良くなるので、腕コリ、肩コリの改善にも効果的。

以上、集中力アップ&肩こり解消に効く、手のエクササイズを教えていただきました。

セルフケアは続けることが大事。「誰でも簡単に効果テキメン」のアンチエイジングメソッドに限定して、毎週土曜日にテーマを変えてお届けします。

次回は5月9日(土)の更新です。お楽しみに!

PHOTO :
松原敬子
EDIT&WRITING :
荒川千佳子