【目次】

「原因」と「特徴」は?


渋谷謙太郎さん
ヘアサロン「SUN VALLEY」代表
(しぶや けんたろう)青山の有名美容室で「予約の取れない美容師」として活躍後、当時はまだ小さかった美容室「air(エアー)」に参画。13年7か月の在籍期間中、東京都内2店舗から全国規模の大型ヘアサロンへと育て上げ、銀座や青山、大宮などの各店で多数の客を抱えるスタイリストとして活躍。執行役員ディレクターとして後進の育成にも力を注ぐ。20年以上のスタイリスト経験の中で、常に新しいものに挑戦し続けるスタイルで、多くのマスコミ、メディア注目されている。2018年5月に自身が代表となるヘアサロン「SUN VALLEY(サンバレー)」を表参道に設立。その高い技術力で、モデルやタレントからも絶大な支持を集めている。

【1】髪の毛の構造

ダメージを知るには、まず髪の毛の構造を理解することから。そこでヘアサロン「SUN VALLEY」代表・渋谷謙太郎さんに、お話を伺いました。

曰く髪は、キューティクルコルテックス(タンパク質)メデュラという、三層構造になっており、「のり巻き」を想像すると、わかりやすいそう。

ダメージを知るには、まず髪の毛の構造を理解して!
ダメージを知るには、まず髪の毛の構造を理解して!

渋谷謙太郎さん(以下、渋谷)「髪というのは三層構造になっていて、外側から、キューティクル、コルテックス(タンパク質)、メデュラという構造になっています。ちょうど、お寿司屋さんでいただく”のり巻き”のようなものを想像してもらえればわかりやすいですね。

キューティクル=のり、コルテックス=お米、メデュラ=具の部分、といった感じです。

そして、どの部分がどのように傷んでいるか? で、ケア方法が異なってくるんです。痛みの種類としては3つ、キューティクルの損傷コルテックスの損傷コルテックスの熱変性です」

【2】それぞれの髪の層のダメージ、その原因は

損傷して毛羽立ったキューティクル
損傷して毛羽立ったキューティクル

3種類の髪の痛み、その原因は、それぞれ下記のようなもの。

(a)キューティクルの損傷

「まず、キューティクルの損傷の原因はパーマシャンプータオルドライブラッシングです。すきバサミなどでのカットも原因になりますね。」(渋谷さん)

(b)コルテックスの損傷

コルテックスは、髪のタンパク質の部分だそう。

「ここの部分の損傷の原因は、カラーなど、美容室の薬剤です。アルカリ性の薬剤に反応して傷んでしまうのです。」(渋谷さん)

(c)コルテックスの熱変性

「最後にコルテックスの熱変性ですが、これはヘアアイロンやドライヤーストレートパーマやデジタルパーマなど、熱を加えることでタンパク質が熱変性を起こしてしまい、髪の芯の部分までダメージが及んでしまいます。」(渋谷さん)

渋谷「自分でも見分けられる方法としては、

(a)キューティクルの損傷=パサつきが目立ち、髪にチリチリ感がある

(b)コルテックスの損傷=ごわつきが出る、髪がうねるようになる

(c)コルテックスの熱変性=髪が固くなる、引っかかりやすくなり指やブラシの通りが悪くなる

と見分けてもらえると、わかりやすいです。

まずは自分の髪にどの症状が出ているかを判断し、痛みの段階別にケアしていくことが大切ですね」

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ケアを始める前に、自分の「髪質」を知る


「自分自身の髪質を知ることで、本当に合ったヘアケア方法が見えてくる」。

そう話すのは、美容師歴20年以上のキャリアを持ち、芸能人のヘアメイクなども手がけるプロ中のプロ・渋谷謙太郎さん。

髪質には大まかにわけて3つのタイプがあり、それぞれによって髪のケア方法も違ってくるそうです。

【1】細くてやわらかい猫っ毛タイプ

「ボリュームが出づらく、吸水力が強いためシャンプー時などに絡まりやすいという特徴があります。ふわっとしたヘアスタイルにしたいのになかなかうまくいかないという人が多いですね。」(渋谷さん)

またカラーの傷みに強く、色がキレイに入りやすい反面、カラーの色落ちがしやすいという傾向もあるそう。

「ブローやブラッシングでツヤが出やすいのもこのタイプの特徴ですね。髪の毛が乾きやすく、コテなどで巻いた時にもカールがつきやすいです。」(渋谷さん)

【2】太くて硬いタイプ

「猫っ毛とは逆にボリュームが出やすいのですが、まとまりづらいのが特徴です。髪の毛が乾きづらく、まとめ髪やアレンジがしづらいと感じる人も多いと思います。

髪の傷み全般に強いですが、特にパーマによる傷みに強いですね。熱に強いため、なかなかカールはつきづらいのですが、カールの持続力があるため、一度巻いてしまえば髪型がくずれにくいタイプです。

カラーに関してもなかなか色が入りづらく、特に寒色系のアッシュ、マット、グレー等の色には染まりづらいですね。」(渋谷さん)

【3】くせ毛タイプ​

「髪が硬いかやわらかいかにもよるのですが、くせ毛タイプの人も猫っ毛タイプの人と同じく、髪が乾きやすい傾向があります。また、太くて硬いタイプと同じくカールの持ちがよいのも特徴ですね。美容師にもよるのですが、ある程度クセがある方がカットしやすく、髪型の提案の幅も広くなります。まとめ髪やアレンジなどもしやすいですよ。」(渋谷さん)

また、くせ毛タイプの人は、特に髪に対して悩みを持っている人が多いように感じると、渋谷さん。

「まずくせ毛の場合、ボリュームが出やすい反面、キレイに収まりづらいという傾向があります。うねりがあるので、ブラッシングをしてもツヤが出づらいという悩みを抱えている人も多いですね。

あとはやはり、くせ毛タイプの人の悩みで最も大きいのは、カラーやパーマの薬剤に弱く傷みやすく乾燥しやすい、切れ毛になりやすいという部分ではないでしょうか。」(渋谷さん)

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美髪を育てる「頭皮環境」の整え方


美香さん
AMATA代表・毛髪診断士
美容業界では異色の元ファッションデザイナー。本当に自分が行きたい大人のためのヘアサロン「AMATA」をオープン。サロン経営、マネージメント業などを行う傍ら、商品プロデュースやコンサルティング業もこなす。毛髪診断士の資格をもち、髪や頭皮を健康に導くための提案を行っている。

「頭皮」の環境をきちんと整えることができれば、健康な美髪を取り戻すことができます。

青山の人気ヘアサロン「AMATA」オーナーで毛髪診断士としても活躍中の美香さんによると、頭皮を清潔に保つことと、血流を促進させることが美髪への近道のようです。

「みなさんもご存知のとおり、頭皮は美しい髪を育む土台となります。頭皮環境が整っていないことには、美髪を手に入れることはできません。頭皮環境を整えるうえで、大切なことが、頭皮を清潔に保つことと、頭皮の血流をよくすることの2点。

頭皮の汚れは皮脂だけでなく、最近は花粉や黄砂、排気ガスやPM2.5などの汚染物質など、髪や頭皮に付着しやすく取れにくいものが多くなっています。

また、ストレスや偏った食生活、睡眠不足などにより、頭皮の血流が滞ってしまうと、髪の生成に必要な栄養や酸素が行き届かなくなり、抜け毛や薄毛の原因に」

【1】頭皮を清潔に保つ

洗髪前のプレケアで頭皮に付着した汚れをしっかりと落とす

髪や頭皮に付着した汚染物質や毛穴に詰まった皮脂などは、毎日のシャンプーだけでは取り除けないことがあります。週に1〜2回、洗髪前にオイルや専用のクレンザーを使用して、毛穴の汚れを揉み出すように頭皮マッサージ。頭皮環境を整えてあげる、というのが美髪への基本です。余計な皮脂とともに角質やフケなどで毛根が詰まってしまうと、抜け毛や臭いにも繋がってしまいます。

さらにこれらは、老化現象の原因でもある「過酸化脂質」になり、頭皮にさまざまな悪循環を引き起こします。プレケアで使用する専用のケアアイテムは、ただ落とすだけでなく、酸化によって傷ついた細胞の回復を早め、過酸化脂質を抑制する効果もあります。

とくに頭頂部は血液の流れも滞り、皮膚も硬くなりやすい場所。ここを中心にほぐすようなイメージで手を動かすのがコツです。プレケアで頭皮をまっさらな状態に戻しましょう。

【2】血流を促進させる

良質な睡眠をしっかりとる

睡眠不足は、自律神経の乱れを引き起こします。緊張状態が続き、交感神経が優位な状態では血管が収縮し、血流不全に。毛髪の生成に必要な酸素や栄養分が行き届かなくなるため、抜け毛や細毛、白髪などの原因になります。また、睡眠中には、メラトニンや女性ホルモン、成長ホルモンが分泌されます。この様々なホルモンが、頭皮環境を整えるためには必要です。

美香さんが良質な睡眠をとるために愛用しているのが、「CBD(カンナビジオール)オイル」。食用麻の実から採れるオイルで、CBDという植物性の栄養素を豊富に含んでいます。大麻のような精神作用や依存性はなく、睡眠サイクルに影響。レム睡眠を減らし、深い眠りをもたらす効果があります。

「睡眠前に舌下に垂らし、60〜90秒程度、口に含ませたままにして、吸収させます。心身ともにリラックスして、ぐっすりと眠れるように」(美香さん)

頭皮と髪に必要な栄養素をサプリメントで補う

健やかな美髪を取り戻すために不可欠なのが、バランスのよい食事です。とくにたんぱく質やビタミン類、亜鉛などのミネラルは積極的に摂取したいところですが、気をつけていても不足しがちな栄養素が出てくるもの。また知らず知らずのうちに摂取している食品添加物は、亜鉛の吸収を妨げます。しっかり摂取しているつもりでも、効果的に働いていないという場合も。

とくに亜鉛は、髪や爪を健康に保つために大切な栄養素で、欠乏すると乾燥を招き、髪や爪ももろくなってしまいます。そこで、「サプリメントを上手に取り入れて、髪に必要な栄養素を補いましょう。最近は美髪を育むことに特化したサプリメントや天然由来のマルチ栄養素をタブレットにしたもの、ビタミンCを吸収力を高めるためにリポソーム化したタイプも増えていますので、チェックしてみてください」(美香さん)

水分をしっかりと補給する

体の約60%を占める水分。水分は、体温調節のほか、栄養素や酸素を運んだり、浄化作用や老廃物の排出といった循環まで助けてくれます。体内の水分が不足している状態だと血液がドロドロになってしまい、美髪を育むための栄養分や酸素、水分が行き渡らなくなるばかりか、頭皮や髪の乾燥にもつながります。血液の濃度を整えてあげることにより、体全体の細胞、もちろん毛髪をつくりだす毛母細胞も活性化していきます。

食べ物に含まれる水分もありますので、一日に1.5リットルを目安に水分摂取を。一度に飲むと、吸収されないうちに尿量だけが増えていくので、1時間に180ccくらい、少しずつ補給していくのがポイント。また冷たすぎる水は、内臓に負担をかけるので常温での摂取がおすすめです。

髪のプロが指南!美髪のために、今すぐ実践すべき3つのこと

正しい「シャンプー」の仕方は?


【1】シャンプーは「頭皮」を洗うもの

渋谷謙太郎さん
ヘアサロン「SUN VALLEY」代表
(しぶや けんたろう)青山の有名美容室で「予約の取れない美容師」として活躍後、当時はまだ小さかった美容室「air(エアー)」に参画。13年7か月の在籍期間中、東京都内2店舗から全国規模の大型ヘアサロンへと育て上げ、銀座や青山、大宮などの各店で多数の客を抱えるスタイリストとして活躍。執行役員ディレクターとして後進の育成にも力を注ぐ。20年以上のスタイリスト経験の中で、常に新しいものに挑戦し続けるスタイルで、多くのマスコミ、メディア注目されている。2018年5月に自身が代表となるヘアサロン「SUN VALLEY(サンバレー)」を表参道に設立。その高い技術力で、モデルやタレントからも絶大な支持を集めている。

どうしてシャンプーがキューティクル損傷の原因になってしまうのでしょう?渋谷謙太郎さんにお話を伺いました。

渋谷謙太郎さん「まず、多くの人が勘違いしているのですが、シャンプーは『髪を洗うというよりも、頭皮を洗うもの』なのです。 なので、髪はできるだけソフトに洗うべきなのですよね。毎日洗っていると傷んでいってしまう、洗濯物と同じような感じで考えてもらうといいと思います。

基本的に頭皮を洗うものなので、頭皮はしっかり洗い、髪はもみ洗いでなるべく擦り合わせすぎないように洗うということに、気をつけてほしいですね。シャンプーは洗う前にしっかり泡立てておくことです。

そして、補修機能を閉じ込めるためのコーティング剤であるリンスやトリートメントは、忘れずにすること! ですね」

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【2】シャンプーの方法

大友 麻莉子さん
uka 東京ミッドタウン 六本木店 ヘッドスパ スペシャリスト
(おおとも まりこ)ukaで頭皮について語らせたらNo.1のヘッドスパのセラピスト。頭皮の基本的な知識はもちろん、頭皮や髪のトラブルを予防するシャンプー法やケア法などで幅広い知識をもっている。

ヘッドスパ スペシャリストの大友麻莉子さんに、6ステップの「パーフェクトなシャンプー法」を伝授していただきました。

<STEP.1> 目の粗いブラシで、まずはブラッシング

目が粗く、クッション性のあるバドルブラシなどを用い、まず毛先の絡まりをとる。次にポニーテールを結うように髪の根元から頭頂部に向かってブラッシングしていく。ブラシの先端を頭皮に当てながら動かすのがポイントに。

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「髪を起こして汚れをかき出す、とても大切なプロセスです」

<STEP.2> 地肌にシャワーを当て、内側までしっかり予洗い

頭上からシャワーをかけるだけだと、髪の表面しか濡れず、内側まで濡れていないことが。そのため、髪の上部を持ち上げてハーフアップのようにしたりと、髪を分けながら、シャワーヘッドを頭皮に当てつつ濡らしていく。左右の耳上をつなぐ後頭部は髪の密度が高く、毛穴が詰まりやすいのでよく濡らして。

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「予洗いだけでも汚れの7〜8割が落とせているんです」

<STEP.3> 洗うべきは髪ではなく、頭皮

適量のシャンプーを手のひらにとって泡立ててから、指の腹を使って、頭皮をもむように洗っていく。シャンプーの汚れを落とす成分は頭皮への負担になりやすいので、頭皮を洗う時間は1分以内にし、まんべんなく洗うのがコツ。

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「実は、シャンプでー落としているのは2〜3割の汚れなのです」

\毛先を泡立てネット代わりに/

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手のひらで泡立てたシャンプーは、まず毛先につけ、毛先を泡立てネット代わりにし、さらに泡をつくる。その泡を頭皮にのせ、指の腹で洗っていく。

<STEP.4> 「もう十分」と感じた、さらに1分長めに流して

予洗いと同様に、頭上からシャワーをかけるだけだと洗い残しが出やすくなるため、上からだけでなく、下や横など、シャワーヘッドをいろいろな向きから当て、よく流す。1~2分が目安だけれど、いつもの感覚よりも必ず長く流すようにすると間違いない。

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「洗い残しが多いので、上・下・横と全方位から流すのが鉄則」

<STEP.5> トリートメントは、「ツルツル」感触までなじませる

トリートメントやコンディショナーは髪の中間から毛先に向かってつけていく。頭皮についてしまうと、毛穴の詰まりにつながってしまうので、つける場所は必ず守って。また、一定方向に指の腹で繰り返しなじませ、髪表面がツルツルになるまで塗り込むのが正解。

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「トリートメントを置く際に、頭頂部にお団子にしてしまうと逆効果に!」

<STEP.6> 分け目をつくり、地肌から乾かしていく

シャンプー後はキューティクルが開いているので、すぐに乾かすのが鉄則。乾かすときは、頭皮&髪の根元から乾かしていく。分け目をつくりながらドライヤーの風を当てると乾かしやすい。頭皮や根元が乾いていないと、雑菌が繁殖しやすくなり、ニオイの原因に。

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「地肌がしっかり乾いているかを、最後に必ず指を入れて確認を」

「頭皮の皮脂量はTゾーンの約3倍」という事実。大人の正しい「シャンプー法」とは?

【3】髪質で異なる、シャンプーの選び方

渋谷謙太郎さん
ヘアサロン「SUN VALLEY」代表
(しぶや けんたろう)青山の有名美容室で「予約の取れない美容師」として活躍後、当時はまだ小さかった美容室「air(エアー)」に参画。13年7か月の在籍期間中、東京都内2店舗から全国規模の大型ヘアサロンへと育て上げ、銀座や青山、大宮などの各店で多数の客を抱えるスタイリストとして活躍。執行役員ディレクターとして後進の育成にも力を注ぐ。20年以上のスタイリスト経験の中で、常に新しいものに挑戦し続けるスタイルで、多くのマスコミ、メディア注目されている。2018年5月に自身が代表となるヘアサロン「SUN VALLEY(サンバレー)」を表参道に設立。その高い技術力で、モデルやタレントからも絶大な支持を集めている。

シャンプー選びに関しても、自分の髪の状態を把握して選ぶことが大切です。

たとえば最近はノンシリコンやオーガニック系などのシャンプーが流行っていますが、人によっては一概にそれがいい!とも言い切れない部分もあるそう。

渋谷謙太郎さん(以下、渋谷)「カラーやパーマをしている人は、補修機能の強いアミノ酸系のシャンプーのほうが、合っていたりします」

8万人以上の女性の髪を切った超人気美容師が教える「今日すぐできる髪の毛ケア」

なんとなく、はNG!? シャンプー選びもヘアケアの重要なポイント
なんとなく、はNG!? シャンプー選びもヘアケアの重要なポイント

渋谷「最近はオーガニック系などのシャンプーも流行っていますが、猫っ毛タイプの人はオーガニック系などの軽めのシャンプーを使うと、髪の毛にきしみが出てしまうんですよ。

逆に、太くて硬いタイプの人は、シリコン系のしっとりしたシャンプーを使うとベタつきが出やすくなることがあります。これはシリコンが髪や頭皮にたまりやすいことが原因です。くせ毛の人は広がりやすく乾燥して見えてしまうため、アミノ酸系のしっとりとしたシャンプーがおすすめですね。

いずれにしても、シャンプーで強弱をつけてトリートメントでしっとりさせるという方法がよいので、リンスINシャンプーはあまりおすすめできません」

8万人以上の女性の髪を切った人気美容師・渋谷謙太郎さんに聞く、髪質タイプ別「髪のお悩み」解決テク6つ

【4】タオルドライの方法

タオルドライも多くの人があまり気に留めず行なっているものの一つ。どのようなタオルドライが、キューティクル損傷の原因になるのでしょうか?

髪が濡れた状態のタオルドライは要注意!
髪が濡れた状態のタオルドライは要注意!

渋谷「タオルドライも基本的にはブラッシングと同じ原理で、髪が濡れていてもろい状態のときにゴシゴシ圧をかけてしまうことで、キューティクルを傷ませてしまいます。 カラーやパーマをしている人は、タオルをゴシゴシドライしてしまうことで、髪が絡まりやすくなってしまうので、より注意が必要です」

根元→毛先へと徐々に水分を取っていく
根元→毛先へと徐々に水分を取っていく

渋谷「まずはタオル選びから、ですね。固いものより、ソフトで吸収力の高いタオルを使用することをおすすめします。

そしてブラッシングとは逆に、タオルドライは根元から! そのあとに毛先は揉み込むように優しくしっかりと水分をとります。髪の毛は、根元から毛先に水が流れる構造になっているので。

絡まりが気になる場合は、先にコームでほぐしてからタオルドライをするといいですよ」

8万人以上の女性の髪を切った超人気美容師が教える「今日すぐできる髪の毛ケア」

美髪になる「ドライヤー」テクニック


CHINATSUさん
MAGNOLiA Aoyamaデザイナー
(ちなつ)髪悩みを抱える40代、50代の女性たちと真摯に向き合い、個々の骨格、髪質、雰囲気に合わせたヘアデザインを提供してくれる。とくに悩みをカバーするパーマ技術、スタイリング術は定評があり、大人世代から厚い支持を得ています。

【1】美髪になるドライヤーのかけ方のコツ

ドライヤーのかけ方を少し工夫するだけで、若々しい美髪になれるとしたら?その方法を教えてくれるのが、MAGNOLiA Aoyama店デザイナーのCHINATSUさん。そのポイントは「根元→中間→毛先の順番をきちんと守って乾かすこと」です。

「根元の乾きが甘いまま毛先をメインに乾かすとオーバードライになり、髪を傷めるだけでなく、広がり、乾燥など、老け見えの原因になってしまいます。

理想的なのは、ドライヤーをかけた後、『髪の水分が十分に保たれて艶がある状態』。

そのためには、根元→中間→毛先の順に乾かして、全体的に均一な水分量を保つことが大切です」(CHINATSUさん)

また、キューティクルの流れを逆立てるような乾かし方もNGなのだそう。

「キューティクルが整わない状態では、光が乱反射して見えたりパサついた印象になってしまいます。キューティクルの流れに沿って、ドライヤーを上から下に向けて乾かすのがコツ。艶やかで光沢のあるヘアスタイルに仕上がります」(CHINATSUさん)

【2】ドライヤーの方法

(1) まずはタオルドライ

「地肌→根元→中間→毛先の順に水分を取る。地肌と根元はこするように、中間から毛先にかけてはギュッギュッとタオルで髪を握るように水分を取ると、キューティクルを傷つけることなくタオルドライできます」(CHINATSUさん)

(2)タオルドライ後にアウトバスをつける

「ファーストタッチは毛先。毛先につけたら、徐々に中間まで伸ばします。目の荒いコームでとかしたり、指で髪を挟んでゆっくり下に伸ばしていくと、キューティクルが整いトリートメントの浸透が深まります。トリートメントの種類によっては、根元まで伸ばすとボリュームダウンの原因となってしまうので注意して。基本、根元は生えて間もない部分なのでケアの必要はありません」(CHINATSUさん)

(3) ドライヤーで乾かす

<STEP.1>髪の根元を立ち上げる
頭を下に傾けながら、根元を立たせるように乾かす。ドライのプロセスで一番重要。
頭を下に傾けながら、根元を立たせるように乾かす。ドライのプロセスで一番重要。
<STEP.2>髪の中間を乾かす
髪の内側、外側から温風をまんべんなく当てる。
髪の内側、外側から温風をまんべんなく当てる。
<STEP.3>毛先をまとめる
手で毛先の毛束を指に巻きつけるように乾かすとまとまりが出る。
手で毛先の毛束を指に巻きつけるように乾かすとまとまりが出る。
<STEP.4>冷風でキューティククルを引き締める
全体を温風で乾かしたら、30秒ほど冷風を当てる。するとキューティクルがしっかりと整う。
全体を温風で乾かしたら、30秒ほど冷風を当てる。するとキューティクルがしっかりと整う。

【3】髪質で異なる、アウトバスの選び方

(a)細毛、猫っ毛、直毛など、ボリュームが出ない髪質の場合

軽い質感のオイルを選ぶと◎。CHINATSUさんのおすすめは、「eLGON 7オイルズ ブーケ」。しっかりと保湿できるだけでなく、ハリコシも出る最強アイテムなのだとか。

(b)癖やうねり、広がりがある乾燥タイプの髪質の場合

トリートメントムースやミルクなど水分量を多く含んだトリートメントがお勧め。ドライヤーで乾かす前につけると、広がりやパサつきを最小限に抑えてくれる。

外出自粛で美容室に行けなくても「乾かし方」で若見え美髪をキープ! 美容師直伝のドライヤーテクニック

髪を傷めない「ブラッシング」


渋谷謙太郎さん
ヘアサロン「SUN VALLEY」代表
(しぶや けんたろう)青山の有名美容室で「予約の取れない美容師」として活躍後、当時はまだ小さかった美容室「air(エアー)」に参画。13年7か月の在籍期間中、東京都内2店舗から全国規模の大型ヘアサロンへと育て上げ、銀座や青山、大宮などの各店で多数の客を抱えるスタイリストとして活躍。執行役員ディレクターとして後進の育成にも力を注ぐ。20年以上のスタイリスト経験の中で、常に新しいものに挑戦し続けるスタイルで、多くのマスコミ、メディア注目されている。2018年5月に自身が代表となるヘアサロン「SUN VALLEY(サンバレー)」を表参道に設立。その高い技術力で、モデルやタレントからも絶大な支持を集めている。

普段のブラッシングもキューティクル損傷の原因に! ではブラッシングするときのコツや、ブラシの選び方のコツなどはあるのでしょうか?渋谷謙太郎さんにお話を伺いました。

毛先から徐々にブラシを入れていくのがポイント
毛先から徐々にブラシを入れていくのがポイント

【1】ブラッシングの方法

渋谷謙太郎さん(以下、渋谷)「髪って濡れた状態のときが、いちばんもろい状態なんですよ。そういった時に強引に髪をとかして圧をかけてしまうと痛みにつながります」。

ブラッシングのコツとして、「まず、毛先からブラシを入れて、髪をときほぐしていく」ことを心掛けて。

【2】ブラシの選び方

渋谷「できれば髪がぶれている状態のときは目の荒いコームを使い、乾いている状態のときは、ぶた毛のブラシを使用するのがベストですね!」

また渋谷さんによると、古いブラシを使うことも、キューティクルをはがす原因になってしまうそう。

8万人以上の女性の髪を切った超人気美容師が教える「今日すぐできる髪の毛ケア」

「カラー」によるダメージを抑える


白髪が気になり始めたとき、頼りになるのが白髪染めやヘアマニキュア。しかし、使う回数が増えてくると髪や頭皮のダメージが気になるもの。

そこで傷みを最小限に抑えるべく、Hair Orutane代表で毛髪診断士の大谷猶子さんに、お話をうかがいました。

【1】白髪染めの種類、いろいろあるけど、何が違う?

メリットデメリット比較表
メリットデメリット比較表

大きくは、髪の中から染めるものと、髪の周りをコーティングして色をつけるものに分けられます。それぞれにメリットとデメリットがあるので、ケア前によく確認しておきましょう。

カラーと白髪染めは、アルカリ剤でキューティクルを開き、ジアミンで髪に穴を掘って、そこに染料を入れ込むもの。そのため、髪はもちろん、薬剤が頭皮に残る懸念もあり、髪と頭皮のダメージが気になるところ。

一方のマニキュアやヘナ、カラートリートメントは、髪をコーティングするので、ダメージは少ないとされています。

白髪染めでの頭皮や髪へのダメージを考えたら、髪をコーティングするだけのマニキュアと交互に使うのは効果的といえます。ですが、マニキュアのコーティングが膜となって残っていると、白髪染めが入りにくくなる可能性も。どんなコーティングの膜かにもよるので、サロンと相談するのがベストです。

【2】白髪染めは、どのくらいの間隔をあけるのがベスト?

髪と頭皮のことを考えたら、あけられるだけあけるのがベストですが、1か月くらいはあけたいところです。

キューティクルを開き、髪に穴を掘って色を入れているので、髪へのダメージは相応にあります。そのため、約1か月はあけたいところですが、白髪が目立ってくるのが気になり、ストレスだという場合は、無理せず、2~3週間くらいあければOK。髪や頭皮のダメージはトリートメントや頭皮用美容液などを使えば、メンテナンスも可能なので、サロンで相談しましょう。

【3】白髪染めをキレイに、長もちさせるには?

カラー用のシャンプーなどを使うと効果的です。

カラーリングも白髪染めも染める工程は同じです。そのため、色落ちを防ぐには、染めた後に開いているキューティクルを閉じ、アルカリ性に傾いた髪を酸性に導く効果のある、カラー用のシャンプーやトリートメントを使うと、退色を防ぐことができます。カラー後から約1週間は、カラー用を使うとよいでしょう。

 

シャンプー後の白髪染めは逆効果!白髪にまつわる8つの疑問をプロが解説

【4】市販の白髪染め、メリットやデメリットは?

白髪染めはある程度の頻度で行う必要があるため、髪へのダメージもさることながら、美容院に通う手間を考えると、合間に市販の白髪染めを使用したい、という人もいますよね。

青山の美容院サンバレー代表である、渋谷謙太郎さんによると、市販の白髪染めは、人によっては髪へのダメージを加速させてしまう可能性があるそう。

というのも、市販の白髪染めは、基本的に通常のアルカリカラーだから。アルカリカラーなどで白髪を染める仕組みは、一度地毛の色を抜き同時に色を入れるというもの。その際、美容院の場合は髪質に合わせて薬剤を調節するのですが、市販の白髪染めの場合、どんな髪質の人でもある程度イメージ通りの色になるよう、その色を抜く機能が強いと、渋谷さん。

「髪が細く軟毛の人ほど薬剤の影響を受けやすいので、市販のものを使ってしまうと、必要以上に髪に負荷がかかり、結果、髪へのダメージを大きくしてしまいます。

髪の毛が細い、またはすでにダメージを受けている、という人は市販の白髪染めは避けた方が無難です。これはファッションカラーにも言えることですね」(渋谷さん)

「髪や頭皮へのダメージが気になる!」時に頼りたいオーガニックの白髪染めには、メリットとデメリットがある

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
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