ジェントルマン「紳士」とは、16世紀から20世紀初頭にかけて使われた、イギリスの支配階級を指す「ジェントリ」を由来に持つ。この言葉が、「紳士」という言葉に訳され日本に伝わってから、優に100年を超える。世界を代表する都市・東京からしか生まれ得ない新しい紳士像を確立し、そこに磨きをかけなくてはならない。伝統を愛しながらも、自由かつおおらかで、そして何よりも洒脱。MEN’S Preciousが提案する、東京という街にふさわしい装いや振る舞いにおける、50の流儀。それらを満たした新時代の紳士たちこそ、「東京ジェントルマン」と呼ぶべき存在なのだ。

■東京ジェントルマン50の極意:序章

1.スエードのブルゾンで、休日も紳士の品性をまとう

ブルゾン¥640,000・シャツ¥60,000・パンツ¥66,000・靴¥105,000(ロロ・ピアーナジャパン) 眼鏡¥40,000(ブリンク〈アイヴァン 7285〉)

カジュアルスタイルの主役はブルゾン。素材は滑らかで毛羽立ちを抑えたキッドスキンのスエード。特徴はジャケット風の襟型で、襟と脇下はカシミア×コットンのニット。細部にまで行き届いた上質さはさすがロロ・ピアーナと感嘆! パンツの生地は伸縮性を備えたツイル。ベージュと白の淡い配色が知性的で、東京の街を散策する男の品性をどこまでも高める。

2.スーツスタイルの洒脱は、麻の風合いから生まれる

スーツ¥420,000・シャツ¥73,000・タイ¥33,000・チーフ¥18,000(ブルネロクチネリ ジャパン) 眼鏡¥40,000(ブリンク〈カトラー アンドグロス〉) 時計¥2,425,000(ジャガー・ルクルト)

紳士のワードローブに欠かせない、リネンのスーツ。ベージュのヘリンボーンはリネンの素材感をありありと映し出し、洒脱さを引き立てる。胸に吸い付いた幅広のピークドラペルが男らしい。白のシャツもグレーのタイもリネン混の生地を使用。こうした風合いの統一感が、装いの完成度を高める。

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■東京ジェントルマン50の極意:ルール1

東京ジェントルマンの第一歩! 究極のネイビースーツを探す

スーツ¥575,000・シャツ¥82,000・カラーピン¥80,000・タイ¥28,000・タイバー¥140,000・チーフ¥18,000(ブリオーニ ジャパン)

東京ジェントルマンを目指すなら、ネイビースーツは必須アイテムだ。ネイビースーツが、なぜこれほどまでに、普遍的なスタイルを確立してきたのか?スーツの基本にして応用力の広いネイビースーツ。ビジネスマンであろうとなかろうと、最低1着は持っておくべきネイビースーツを、注目すべきポイントを踏まえながら紹介する。

Ralph Lauren Purple Label ラルフ ローレン パープル レーベル
ネイビースーツの保守本流

スーツ¥520,000・シャツ¥47,000・タイ¥21,000・チーフ¥7,000・靴/参考商品(ラルフ ローレン〈ラルフ ローレン パープル レーベル〉)

薄手のウールを使い、ていねいに仕立てた、シングル2ボタンのノッチドラペル。スーツの正統的なデザインを堂々と着こなせることが、紳士の条件であり、本物のスタイルを知り尽くした矜持でもある。白無地のシャツにネイビー基調のタイを合わせ、保守本流のネイビースーツの着こなしを表現する。足元は堅牢な黒靴がふさわしい。

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■東京ジェントルマン50の極意:ルール2

休日のスーツコーデ

スーツ¥466,000・シャツ¥59,000・ニット¥157,000・ストール¥70,000(ブルネロ クチネリ ジャパン) 帽子¥81,000(ボルサリーノジャパン)

スーツを着るのはビジネスシーンだけにとどまらない。その昔スーツはスポーツ競技にも使用されるほどの万能着であった。ここでは休日にふさわしいスーツスタイルを紹介する。

リラックスした休日でもエレガントな着こなしを!

Stile Latino スティレ ラティーノ

スーツ¥260,000〈スティレ ラティーノ〉・シャツ¥24,000〈エリッコ フォルミコラ〉・タイ¥16,000〈フランコ バッシ〉・ベルト¥10,000〈サドラーズ〉/以上ビームス ハウス 丸の内 チーフ¥5,000(バーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター〈バーニーズニューヨーク〉) 靴¥230,000(ジョン ロブ ジャパン)

ナポリの巧みな仕立て技を駆使して仕上げた、肉厚の感触が絶妙なコットンスーツ。シングル3ボタン段返りのノッチドラペル、パッチポケット仕様のサイドポケットのディテールから、正統ながらも洒脱な香りが漂う。白のシャツにブラウンベースのレップタイが洒落ている。

Stile Latino ベルヴェスト

スーツ¥241,000(八木通商〈ベルヴェスト〉)シャツ¥27,000(ビームス ハウス 丸の内〈ジョン スメドレー〉)ストール¥25,000(ストラスブルゴ〈ピエールルイマシア〉) ベルト¥12,000(シップス 銀座店〈サドラーズ〉) 靴¥86,000(バーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター〈クロケット&ジョーンズ〉)

薄手のホワイトコットン素材を使った、一枚仕立てのシングル2ボタン。3パッチポケットのディテールで、カジュアルな雰囲気をかもし出している。ネイビーのクラシックなポロシャツを合わせ、プリントのストールをアクセントにして着こなしたい。足元は、コンビのローファーを合わせる。

【関連記事:休日のスーツコーデ】


■東京ジェントルマン50の極意:ルール3

東京でスーツを仕立てる

男にとって必要なのは、バー感覚で立ち寄れる馴染みのテーラーを持つことだ。主人と話すことでファッションに対する知見が広がり、新しい発見があるかも知れないからだ。真の東京ジェントルマンを目ざすなら、馴染みのテーラーを持つことをおすすめする。

■SHOP DATA 
「サルトリア イプシロン」
住所:東京都中央区日本橋本町4-7-1 イマスHKビル5F-B
TEL:03・6225・2257
営業:10時~19時30分
納期:約2か月半
問い合わせ http://www.sartoriaypsilon.com
■SHOP DATA
南青山 「チッチオ」
住所:東京都港区南青山5-4-43
TEL: 03・6433・5567
営業:11時~20時
納期:約6か月
問い合わせ http://www.ciccio.co.jp

【関連記事:東京でスーツを仕立てる


■東京ジェントルマン50の極意:ルール4

良いジャケットを選ぶコツはこの6つ

¥600,000 タイユア タイ 青山〈チェーザレ アットリーニ ペル タイ ユア タイ〉

ジャケパンスタイルを構成するアイテムで、もっとも重要なのがジャケットだ。配色やバランスも大切だが、より良いジャケットを選ぶことは、あなたのジャケパンスタイルを格段に進化することだろう。良いジャケット選びのポイントは肩のつくり、襟、胸ポケット、ラペル、そで、内側の6つ。これを念頭に置き、良いジャケット選びの参考にしていただきたい。

ジャケット選びのポイント

A肩/ジャケットで最も重要なポイントは、肩のつくりだ。肩のラインに沿って自然で滑らかになじむことを確認し、肩に軽く載る感覚が、極上仕立ての証左である。
B襟/肩のラインから、なだらかに上襟に繫がる美しい曲線が大切。ジャケットのつくりのよさを見極める重要ポイントは、上襟が首回りをしっかりと覆っていること。
C胸ポケット/隆々とした男らしい胸のボリューム感を、ポケットの口を曲げてつくり上げる。バストにフィットしながらも、適度な空間を保つふくらみのある仕立てが最高だ。
Dラペル/美しく完璧なる仕立てを表す部分では、ラペルの形状も見逃せない。ジャケットの前身から、やわらかくロールした形がポイント。ふくらみあるラペルに注目。
Eそで/着用感と腕の動きの快適さを決めるのは、そでの付き方にある。脇の下の近くにそでぐり(そで穴)が位置し、適度に生地をいせ込み縫製することで完璧となる。
F内側/ていねいにつくられたジャケットは、裏地の縫製にも表れる。内ポケットのお台場仕上げは、裏地替えに最適な仕立て方。シャツとのなじみがいい総裏地が基本。

【関連記事:良いジャケットを選ぶコツはこの6つ】


■東京ジェントルマン50の極意:ルール5

男の色気はこう作れ! ジャケパンコーデはこれで完璧

ビジネス・カジュアルなどジャケットはさまざまなシーンで大活躍するアイテムの一つである。だが、そのコーディーネートもさじ加減が必要である。品良くみせたり、リラックスした雰囲気を出したりと、大人の余裕を演出しなければ意味がない。ここではジャケットの着こなしについて紹介する。

【ジャケパンスタイル1】

ジャケット¥82,000(ユナイ テッドアローズ 原宿本店 メンズ館〈エリコ フォルミコラ〉)ニット¥29,000(リーミルズ エージェンシー〈ジョンスメドレー〉)パンツ¥71,000(ヤコブコーエン東京ミッドタウン店)チーフ¥11,000(イザイア ナポリ 東京ミッドタウン店)ストール¥13,000〈アリアンナ〉・ベルト¥16,000〈ディノマッティア〉/以上バーニーズニューヨーク カスタマーセンター 靴¥55,000(トレーディングポスト青山本店〈アレンエドモンズ〉)

ピークドラペルを配したダブル6ボタンの、一枚仕立てによる軽快なジャケット。薄手のウールで仕立てたジャケットのため、軽快なコットンのタートルと、ウォッシュ加工を施した、やわらかいデニムとよくなじむ。
アクセントに軽やかなリネンのストールを選び、足元には黒のローファーを合わせ、往年の名歌手・ゲンズブールを気どる、洒脱な着こなしを楽しみたい。

【ジャケパンスタイル2】

ジャケット¥81,000〈タリアトーレ〉・ニット¥29,000〈スカリオーネ〉/以上トレメッツォシャツ¥43,000(バーニーズニューヨーク カスタマーセンター〈イザイア〉)タイ¥16,000(ビームス ハウス 丸の内〈フランコバッシ〉)パンツ¥25,000(カヴァレリア〈サルトリアラットーレ〉)チーフ¥4,000(フェアファクスコレクティブ〈フェアファクス〉)眼鏡¥33,000(アヤメ)靴¥69,000(トレーディングポスト青山本店〈カルミナ〉)

鮮やかなブルー生地を使ったブレザーは、タイドアップしても清涼感のある着こなしが楽しめる。そんなジャケットには、薄手のコットンニットとストライプシャツを合わせ、ジャカードのブラウンタイで胸元を飾る。
タイの色彩に合わせて、パンツをコーディネートすれば、イタリアで評判のマローネ・エ・アズーロの着こなしを表現できる。さりげなくトレンドを加えるのがポイントである。

【関連記事:男の色気はこう作れ! ジャケパンコーデはこれで完璧】

MEN'S Preciousが提案する、東京ジェントルマンの極意を1〜5まで紹介しました。あなたが理想とする「紳士像」は見えましたか?まずは、ここで紹介したルールをどれかひとつ実践してみてください。

※価格はすべて税抜です。※価格はすべて2016年春号掲載時の情報です。 

この記事の執筆者
名品の魅力を伝える「モノ語りマガジン」を手がける編集者集団です。メンズ・ラグジュアリーのモノ・コト・知識情報、服装のHow toや選ぶべきクルマ、味わうべき美食などの情報を提供します。
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クレジット :
イラスト/緒方 環 撮影/熊澤 透(人物)、川田有二(人物)、篠原宏明(取材)、戸田嘉昭・唐澤光也・小池紀行(パイルドライバー/静物)、小林考至(静物) スタイリスト/櫻井賢之、大西陽一(RESPECT)、村上忠正、武内雅英(code)、石川英治(tablerockstudio)、齊藤知宏 ヘア&メーク/MASAYUKI(the VOICE)、YOBOON(coccina) モデル/Yaron、Trayko、Alban レイアウト/澤田 翔(H.D.O.) 文/林 信朗 構成/矢部克已(UFFIZI MEDIA)、鷲尾顕司、高橋 大(atelier vie)、菅原幸裕、堀 けいこ、櫻井 香、山下英介(本誌) 撮影協力/銀座もとじ、マルキシ