【目次】

「腸マッサージ」をした方がよい理由は?


村木宏衣さん
エイジングデザイナー
(むらき・ひろい)大手エステティックサロン、整体院、美容医療クリニックでの勤務経験を経て、小顔、リフトアップ、むくみ、ボディメイキングなど女性の悩みに対して、独自の「村木式 整筋」メソッドを確立。2018年「クリニックF」内「Amazing♡ beauty」を開設。『10秒で顔が引き上がる 奇跡の頭ほぐし』(主婦の友社)は24万部を突破し、『10秒で疲れが取れる 奇跡の目元ほぐし』(主婦の友社)も好評。 また、ご自身がプロデュースした美顔器「アメージングローラー」も発売中。「村木式整筋」メソッドのテクニックをセルフケアで簡単に再現できると話題に。ほかにも『10秒で10歳若返る 奇跡のたるみリフト』(主婦の友社)。

■腸は第二の脳とも呼ばれるほど重要な器官!

腸は「第二の脳」とも呼ばれるほど重要な器官。自律神経と密接に関わっていて、腸の状態のよしあしは体だけでなく、メンタルにも影響を及ぼしています。便秘でなくても、だるくてやる気が起きない、イライラしてばかり、という人にとっても、腸活は大事なのです。

■腸マッサージをする際の注意点

注意点として食後すぐのマッサージは、負担がかかりやすいので避けたほうがいいでしょう。おすすめは朝と夜の2回行うこと。夜のマッサージは寝ている間に腸が活動しやすい状態に整えますし、朝のマッサージは腸を目覚めさせてお通じをよくする効果がありますよ。

むくみ&便秘解消に!【村木さん指導】ペットボトル腸活でお腹スッキリ

【1】「ペットボトル」を使った簡単腸マッサージ


■寝ながら、腸全体の動きをよくする!

「腸を動かして温めるためには、適度な圧をかけて緩めてあげればいい」と語る、エイジングデザイナーの村木宏衣さんが今回教えてくれるのが、2リットルの水が入ったペットボトルを使った腸マッサージです。重くないの? と思うかもしれませんが、この重さが、深く圧をかけるのにちょうどよく、しっかりと腸に刺激を与えてくれます。

\このメソッドの効果とポイント/
・腸はストレスに弱く、すぐに冷えて硬くなり機能がダウンしがち。
・消化不良や便秘、むくみに加え、メンタルにも悪影響を及ぼすことも。
・サプリメントの吸収が悪いのも、腸機能の低下が原因のひとつ。
・ペットボトルで腸をほぐすことで、お腹も心もスッキリ整う。

<STEP.1>マッサージするポイントを確認

・大腸は肋骨の真下辺りから腰骨の上にかけて、お腹の中心にある小腸を取り囲んでいます。
・今回の腸マッサージでは、大腸に沿った丸印の7カ所に圧をかけることで、腸全体の動きをよくしていきます。

マッサージするポイントを確認

<STEP.2>2リットルのペットボトルのキャップ側を当てる

・仰向けになった状態で、水が入っている2リットルのペットボトルのキャップ側をSTEP.1で示した丸印のところに当てます。
・上から軽く圧をかけながら、ペットボトルを支えます。

2リットルのペットボトルのキャップ側を当てる

<STEP.3>STEP2の状態のまま、両膝をゆらゆらと動かす

・ペットボトルを当てた状態で、両足と両膝もピタリとつけたまま、膝を左右にゆらゆらと小刻みに10往復揺らします。
・そして、ペットボトルを丸印の位置に移動させながら、同様に行いましょう。

Step2の状態のまま、両膝をゆらゆらと動かす

むくみ&便秘解消に!【村木さん指導】ペットボトル腸活でお腹スッキリ

【2】「腸の冷え」を解消するマッサージ


■夏こそ注意!冷えによる、便秘やぽっこりお腹を解消

夏は腸が冷えやすい季節。冷たい食べ物、飲み物が美味しく感じるし、冷房の影響もあり、下腹部を触ってみると冷たい、と感じている人が多いのではないでしょうか。腸の動きが悪くなると便秘になるし、腸の血流やリンパが滞って全身の冷えやむくみにもつながります。

冷えによって腸の動きが悪くなり、便秘を引き起こすと、体がだるくなったり、イライラしてくる、さらに腸内環境が悪化する、体調不良に陥る…というネガティブなスパイラルに…!それを断ち切る最善策が腸マッサージです。

\このメソッドの効果とポイント/
・お腹の冷えを感じているなら、腸内環境の悪化している可能性あり。
・腸の状態と自律神経は密接に関わっているので、腸内環境の悪化はメンタルにも影響が。
・腸内環境の改善は、便秘、ぼっこりお腹、自律神経のバランスの改善に効果あり。
・空腹時や食後すぐのマッサージは避け、朝と夜の2回行うのがおすすめ。

<STEP.1>マッサージする場所を確認

・大腸は結腸と直腸に分けることができ、結腸は盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸と分かれています。
・今回の腸マッサージでは、お腹の中心にある小腸と、便が滞りやすい丸印で示した“大腸の四隅”をほぐしていきます。

マッサージする場所を確認 大腸、小腸の位置
大腸は肋骨の真下辺りから腰骨の上にかけて、お腹の中心にある小腸を取り囲んでいます。位置を確認していからマッサージをしましょう。

<STEP.2>横になった状態で、まずは小腸をマッサージ

・左右の手の人差し指、 中指、薬指を重ねた状態で、指の腹を使っって、小さく円を描きながら小腸を優しくほぐします。
・これを1〜3分行いましょう。

横になった状態で、まずは小腸をマッサージ

<STEP.3>大腸の四隅をマッサージする

・STEP.2と同様に横になった状態で、STEP.1の○で示した、大腸の四隅をほぐしていきます。

大腸の四隅をマッサージする 下側は、鼠蹊部から引き離すように、上に向かってマッサージします。
下側は、鼠蹊部から引き離すように、上に向かってマッサージします。

・上側は、肋骨から引き離すような動作で、便を下に送るようにマッサージします。
・これを各ポイント、30秒〜1分ずつ行いましょう。押したときに硬かったり、痛かったりする場合は老廃物が溜まっているところなので、長めにほぐししましょう。

上側は、肋骨から引き離すような動作で、便を下に送るようにマッサージします

冷えによる便秘やぽっこりお腹を解消!【村木宏衣さん考案】腸マッサージ

【3】「胃腸スッキリ」どこでもできるツボ押し


■二日酔いにも効く!いつでもどこでもできるメソッド

「内関 」は手首の内側にあるツボで、ここをプッシュすることで吐き気を抑えられるので、二日酔いにも効果あり。会食で食べ過ぎや飲み過ぎで疲れた胃腸をケアするのにぴったりのツボですし、日常的にプッシュすることで不調を防ぐこともできますよ。

位置は手のひらを上に向けた状態で、手首のシワから指3本分上がったところの2本の腱の間にあり、食事の前後や胃もたれを感じたとき、ストレスを感じたときに押すのがおすすめです。また不安を感じて眠れないとき、イライラしたときにも気持ちを鎮めてくれる効果もあるので、ぜひ覚えておきましょう。

\このメソッドの効果とポイント/
・忙しいキャリア女性はストレスや睡眠不足などで胃腸の不調が起こりやすいもの。
・特に冬場は冷えで胃腸の働きが鈍くなり、会食や不規則な食事も胃腸に負担をかけてしまいがち。
・胃腸トラブルのケアにおすすめのツボが「内関」で胃腸ケアだけでなく自律神経のバランスも整える。
・二日酔い、ストレスによる不安対策にも効くので、ツボの位置を覚えてこまめにプッシュするのがおすすめ。

<STEP.1>「内関」のツボの位置を確認

・「内関」のツボは、手首のシワから指3本分、上がったところの2本の腱の間にあります。

「内関」のツボの位置を確認

<STEP.2>「内関」のツボをゆっくりと押す

・左腕の「内関」のツボを右手の親指と人さし指で挟むようにして、ゆっくり押します。
・5秒かけてじんわりと圧をかける、5秒かけてゆっくり力を抜きながらはなす、を3〜5回を繰り返します。右腕も同様に行いましょう。

「内関」のツボを押す

会食続きでも胃腸スッキリ!【村木宏衣さん指導】ストレス緩和にも効くツボ押しメソッド

【番外編】腸の動きを活性化する「横隔膜剥がし」


■腰もスッキリ軽く、内側から元気を取り戻せる!

横隔膜とは、肋骨の内側にぴったりと張りついているドーム状の筋膜。呼吸をするたびに上下に動き、胃や腸、背骨、腰まわりまで、体の内側に広く影響を及ぼしています。

この横隔膜が硬くなって動きが鈍くなると、さまざまな不調がじわじわと現れ始めます。たとえば、胃のあたりが重く感じたり、食後の消化が滞ったりするのもそのひとつ。横隔膜の動きが悪くなることで、そのすぐ下にある胃が圧迫されやすくなり、胃酸の逆流や胃もたれを引き起こすことがあるのです。さらに、内臓を支える役割も担う横隔膜が十分に動かなくなると、胃や腸が下がりやすくなる「内臓下垂」が起こり腹圧が低下し、お腹がぽっこりと出やすくなります。

呼吸の土台でもある横隔膜をしなやかに保つことは、姿勢を整え、内臓の位置を正しく保ち、腰痛の予防にもつながる大切なケア。その対策としてエイジングデザイナーの村木宏衣さんが提案しているのが、「横隔膜剥がし」のメソッド。両手の指を肋骨の内側に差し込み、横隔膜をゆるめていくシンプルな方法です。実践するとすぐに腰が軽くなり、腸の動きも活性化。内側から元気を取り戻す実感が得られるので、ぜひ実践してみてください。

\このメソッドの効果とポイント/
・胃が重い、疲れが抜けない、腰痛が慢性化などのなんとなく不調の原因は「横隔膜の硬さ」が関与。
・横隔膜とは、肋骨の内側に張りつき、呼吸に合わせて上下に動く筋膜のこと。
・姿勢や内臓、自律神経の働きにも深く関わり、こわばることで不調につながる。
・「横隔膜剥がし」メソッドで柔軟さを取り戻せば、腰もスッキリ軽く、内側から元気を取り戻せる。

<STEP.1>横隔膜とプッシュする位置を確認

・横隔膜は横隔膜とは、肋骨の内側にぴったりと張りついているドーム状の筋膜。
・プッシュする位置は、肋骨よりも3cm下のあたりです。まずはこの位置を確認しましょう。

横隔膜とプッシュする位置を確認

<STEP.2>前屈みになって肋骨よりも3cm下に両手の指を差し込む

・肋骨よりも3cm下(STEP.1の丸印の位置)に、両手の人さし指、中指、薬指、小指を差し込むように深くプッシュします。
・このとき前屈みになるとグッと入り込みやすくなります。

前屈みになって肋骨よりも3cm下に両手の指を差し込む

<STEP.3>体を左右に振って、より深く差し込む

・STEP.2のまま体を左右に振ることで、横隔膜が柔らかくなりより深く差し込めるようになります。これによってしっかりと刺激を与えることができますよ。
・これを30秒行いましょう。

体を左右に振って、より深く差し込む

<STEP.4>さらに深く前屈みになって刺激を与える

・柔らかくなって指が入りやすい状態になっているので、さらに頭を下げて深く前屈みになりましょう。

さらに深く前屈みになって刺激を与える

・STEP.3と同様に体を左右に振ります。より深く、しっかりと刺激を与えることができますよ。
・これを1分続けましょう。

Step3と同様に体を左右に振り、より深く、しっかりと刺激を与える

胃もたれや腰痛がスッと消える!【村木宏衣さん指導】「横隔膜剥がし」が効く理由とは

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