まず、腸について解説すると、腸は排泄のためだけに存在するのではなく、「第二の脳」とも呼ばれるほど重要な器官。脳からの命令がなくても自分で判断して活動するし、免疫細胞の60%以上が存在しているといわれ、体の中では最大の免疫器官であることがわかっています。

そして、腸の状態と自律神経と密接に関わっていることをご存知ですか?腸とは自律神経の副交感神経で動く臓器。自律神経は交感神経と副交感神経のバランスで成り立っていますが、ストレスフルだと交感神経が優位になりがち。

つまり、自律神経のバランスが整っていないと、腸の動きは悪くなり、便秘を引き起こす…。しかも便秘が続くと体が妙にだるかったり、イライラしてくる、するさらに腸内環境が悪化するというネガティブなスパイラルに…。それを断ち切る最善策が腸マッサージなのです。

たとえ便秘の症状がなくても、何だかイライラする、いつもだるくて疲れやすい、と感じてる人にもこの腸マッサージはおすすめ。腸の動きが活発になることで、自律神経のバランスが整いやすくなり、不調の改善につながります。もちろん、ダイエット効果も抜群。食事制限や運動をしてもなかなかやせない…という人も、腸マッサージによって代謝がアップし、太りにくくなるので試してみてください。

 
村木宏衣さん
アンチエイジングデザイナー
(むらきひろい)大手ステティックサロン、整体院、美容医療クリニックでの勤務経験を経て、小顔、リフトアップ、むくみ、ボディメイキングなど女性の悩みに対して、独自の「村木式 整筋」美容メソッドを確立。現在は「クリニックF」内「Amazing♡ beauty」を開設。著書に『一生劣化せず今すぐ若返る 整筋・顔体大全』(日経BP社)など多数あり。Instagram
体験者:武田宏美さん
読者モデル(38歳・音楽配信サービス会社勤務)
(「腸マッサージって、難しいのかと思ったら以外と簡単で毎日できますね。意外とお腹が冷えていて腸の動きが悪かったみたいで、試しにやってみたらすぐに腸が動き出したのがわかりました。腸はあまり意識していなかったけれど、便秘予防にこのメソッドを習慣にします!」

 便秘&イライラ解消!簡単「腸もみ」メソッド

■Step1:マッサージするポイントを知る

大腸は結腸と直腸に分けることができ、結腸は盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸と分かれています。腸マッサージは便が滞りやすい、丸印で示した“腸の四隅”をほぐすのが効果的。

大腸は肋骨の真下辺りから腰骨の上にかけて、お腹の中心にある小腸を取り囲んでいる。位置を確認していからマッサージをしましょう。
大腸は肋骨の真下辺りから腰骨の上にかけて、お腹の中心にある小腸を取り囲んでいる。位置を確認していからマッサージをしましょう。

■Step2:Step1のポイントを手で押さえながら、膝を揺らす

Step1の○で示したところの1カ所を両手で押さえたまま、膝をゆらゆらと小さく左右に10回揺らして。膝を揺らすことで、適度な負荷がかかり奥深くに圧をかけることができます。これを○印がついた4カ所行って。

押したときに硬かったり、痛かったりする場合は老廃物が溜まっているところなので、長めにもみほぐしましょう。
押したときに硬かったり、痛かったりする場合は老廃物が溜まっているところなので、長めにもみほぐしましょう。

空腹時や食後すぐの腸マッサージは、腸に負担がかかりやすいので避けたほうがいいでしょう。おすすめは朝と夜の2回行うこと。夜の腸マッサージは寝ている間に腸が活動しやすい状態に整えるため、そして、朝の腸マッサージは腸を目覚めさせてお通じをよくする効果がありますよ。

【まとめ|便秘&イライラ解消!簡単「腸もみ」メソッド4か条】
1.便秘が続き、お腹がポッコリとしてしまっているなら、腸内環境の悪化が原因。
2.腸の状態と自律神経は密接に関わっているので、イライラすると腸内環境が悪化することも。
3.腸内環境が改善されると自律神経のバランスも整うので、メンタルの不調にも効果あり!
4.空腹時や食後すぐのマッサージは避けて、朝と夜の2回行うのがおすすめ。

以上、便秘&イライラ解消!簡単「腸もみ」メソッドを教えていただきました。

セルフケアは続けることが大事。「誰でも簡単に効果テキメン」のアンチエイジングメソッドに限定して、毎週土曜日にテーマを変えてお届けします。

次回は10月19日の更新です。お楽しみに!

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
PHOTO :
松原敬子
EDIT&WRITING :
荒川千佳子